新聞資本とテレビネット
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「日本海テレビジョン放送」の記事における「新聞資本とテレビネット」の解説
日本海テレビは元来、産業経済新聞社および旧日本海新聞社をバックにして設立された放送局だった。従って、フジサンケイグループとの関わり合いが当初は強かった。ただし、当時はフジテレビ系の回線の確保ができず、日本テレビ系になったといわれている。 1959年8月、ラジオ東京(現在のTBSテレビ)を中心にJNNが発足し、日本海テレビもこれに加盟したが、これはRSBラジオ山陰(現:BSS山陰放送)との合併話が当時水面下で進んでいたためである。結局合併話は立ち消えとなり、加盟後間もない同年12月にJNNを脱退。代わりに共同テレビジョンニュース社(現:共同テレビジョン〈共テレ〉)と日本テレビ、日本教育テレビ(NETテレビ、現:テレビ朝日)からニュース番組をネット受けした。1966年4月、日本テレビを中心としたNNNに加盟した。 1969年1月に戦前から読売新聞と関係の深かった島根新聞(現・山陰中央新報)を母体に島根放送が設立され、1970年4月に「テレビしまね」の呼称で開局。当初は、読売グループから日本テレビネットを希望されたが、将来の相互乗り入れが水面下で進んでおり、既に日本テレビ系の番組は日本海テレビが押さえていたため、結局フジテレビ系列に加盟することとなる。相互乗り入れ時に社名を「テレビしまね」から山陰中央テレビジョン放送(略称はTSKのまま)へ変更した。 新聞資本とテレビネットの腸捻転(ねじれ)状態が続いたが1978年12月、読売と産経が両局の出資分を交換したため現在日本海テレビは読売テレビ・日本テレビと資本的にも親密となり、山陰中央テレビはフジサンケイグループに近い存在となった。一方、1975年に旧日本海新聞社が倒産すると、その後再発足した新日本海新聞社は、日本海テレビ自体とは関係を持たなかったが1986年に山陰中央テレビとの共同筆頭株主で設立・開局したエフエム山陰に新日本海新聞社と山陰中央新報社がそろって出資し、それぞれの県のローカルニュースを提供している。 1989年春、鳥取県内の大規模団地で共同受信アンテナによる在阪2局(朝日放送テレビ・読売テレビ)と兵庫エリアU局(サンテレビ)の区域外再放送が計画され、これに山陰放送・日本海テレビ・山陰中央テレビが抵抗した。この団地は有線テレビ放送法で「区域外再放送に関し、地元及び区域外の放送局の同意を得なければならない」とする、接続端子数500以上の施設に該当した。このため、住民側は相互乗り入れ後も山陰放送と日本海テレビで『モーニングショー』やテレビ朝日系平日正午枠等一部の番組が同時放送されるなど、相互乗り入れ前の名残が見られた変則的な番組編成を反論として挙げた。 この問題は当時の日本海新聞でも扱われた。このことが日本海テレビが変則編成を解消する一因となった。
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新聞資本とテレビネット
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「広島ホームテレビ」の記事における「新聞資本とテレビネット」の解説
広島ホームテレビ(UHT→HOME)はANN系列に属し、朝日新聞の関係会社に位置付けられる。 開局当初は中国新聞の株式保有率が後年よりも多く、報道面でも自社での製作体制が整っていなかったため中国新聞社ラジオテレビ部に依存していた。この名残で、1980年代初期まで一部曜日のローカルニュースが「中国新聞ニュース」の名称で放送されていた。さらに毎日新聞・産経新聞や後述の読売新聞・日本経済新聞も出資していた。 その後、HOMEは自社での報道体制を整え、新聞社とキー局による系列支配が強まる中、それまで中国新聞・朝日新聞・毎日新聞が均等に出資し役員も各々から派遣されていた時代もあった中国放送(RCC・TBS系)との間で、1988年に中国新聞と朝日新聞がHOMEとRCCの多数の株式を交換して保有比率を調整したため、HOMEは朝日新聞色が、RCCは中国新聞色が強くなった。しかし、中国新聞とHOMEとの資本関係は上位10社以内に入らない範囲に縮小しつつもも継続され、友好関係も維持し、中国新聞のCMも放送されている。 また、開局時の経緯から、1975年に系列外となった毎日放送(MBS)や、上位10社以内ではないが読売新聞も株主に名を連ねている。 また、番組を相当数購入しているテレビ東京の系列新聞で、かつてはNETテレビの大株主だった日本経済新聞とも資本関係があり、CMが放送されたことがある。 マスコミ関連以外では広島銀行やJA共済連が株主として名を連ね、歴代社長には朝日新聞・テレビ朝日系列局関連人物の他に広島銀行出身者が就くこともある。 開局当時は日本教育テレビ(NETテレビ、現在のテレビ朝日)を一応キー局に定めながらも、TSS開局まではHTVで放送されない日本テレビ・フジテレビ系の番組も相当数放送され(特に日本テレビの番組はプロ野球の巨人主催ゲームも含む)、逆に前述の資本構成の名残からUHTの編成から外れたNETテレビ系番組や、HTV・UHTのどちらの編成からも漏れた日本テレビ・フジテレビ系番組は一部がRCCで放送された。 また、腸捻転解消直前の頃はUHTが『大正テレビ寄席』を同時ネットした関係で、編成から外れたMBS制作の『サモン日曜お笑い劇場』が『土曜お笑い劇場』としてHTVにネットされていた。(腸捻転解消で、RCCへ移行) UHT開局後にRCCで放送されたNETテレビ系の番組は一社提供番組やMBS制作の番組(東京12チャンネル系番組扱いのものも含む)が多かった他、腸捻転解消直後は朝日放送(ABC)制作の番組でRCCが引き続き放送したものもあった(MBS制作番組には、腸捻転解消後もTBS系番組として引き続き放送されたものがある)。 この結果、TSS開局まで広島地区のネット状況は(太字の局がメインの系列の在京・在阪局)ニュース番組を除いて RCC=TBS・ABC→MBS/NET・MBS→ABC/CX・KTV/NTV・YTVHTV=NTV・YTV/CX・KTV/NET・MBSUHT=NET・MBS→ABC/NTV・YTV/CX・KTV という、完全に系列ごとに整理されていない状況だった。 また、TSS開局後も1970年代後半までは、UHTの編成から外れたNETテレビ→テレビ朝日系のアニメ番組がRCCで放送された例があった。
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