乗り入れの経緯とその後とは? わかりやすく解説

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乗り入れの経緯とその後

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 07:17 UTC 版)

電波相互乗り入れ」の記事における「乗り入れの経緯とその後」の解説

鳥取島根山陰両県は元々結びつき強く、特に県都鳥取市から遠く離れ別個の経済圏形成していた鳥取県西部中心米子市その周辺は、島根県都松江市とは距離も近く隔てる山もほとんど無い地理上、米子松江は、そのどちらか送信所立てれば相互に電波が届く典型的なスピルオーバー地帯であり、島根県域局であるはずのNHK松江実質的な放送エリア鳥取県西部広範囲にまで及んでいる。 1954年昭和29年3月1日米子市RSBラジオ山陰(現:BSS山陰放送)が、山陰両県における最初民間放送局としてAMラジオ放送開始したRSBはその地理活かし放送開始当初から山陰両県を放送対象地域としてカバーすることが出来ていた。その経緯から、RSBBSSは両県の放送局唯一県都以外に本社演奏所置いている。しかし、これが後に民放テレビ3局の所在地が2県3市にばらける遠因となる。 1959年3月3日鳥取県最初民放テレビ局・NKT日本海テレビジョン放送鳥取市開局し、鳥取県内での放送開始したRSBテレビ兼営化を目指すものの、テレビ放送黎明期故に東名阪など大都市圏以外の各都道府県では、1県につき民放テレビ局は1局」という原則があったことからRSB単独でのテレビ開局出来ずRSBNKTの間で水面下合併交渉が行われるも決裂結局は同年12月15日RSB島根県向けにテレビ放送開始したことで「本社鳥取県ラジオは両県広域テレビ島根県のみ」と、米子市本社置いたのがテレビで仇となる形で本社所在地テレビ放送対象地域食い違うという国内放送史初にして唯一のねじれ現象発生してしまった。 鳥取県西部ではRSBBSS(およびNHK松江)が視聴可能ではあったがそれはあくまで区域外(越境受信とされたため、本社所在地たる鳥取県への放送対象地域拡大希望し続けたRSBBSSであるが、NKT反対続けたため実現しないまま互い主張平行線をたどるその間全国各県で2局目以降民放テレビ局が開局するようになってからもBSSねじれ現象苦しみ続けたのであるBSSNKTの(視聴者不在の)争い膠着状態の中、1970年4月1日島根県2局目のテレビ局として松江市本社を置くTSKテレビしまね”こと島根放送(現:山陰中央テレビジョン放送)が開局。2県合わせて当時人口140万人満たない地域3つの民放テレビ局が出来たことにより、鳥取島根それぞれの単位これ以上民放テレビ局を設立させるのは経営的に困難とみなされ、そしてBSS長年抱え続けたねじれ現象解消必要性考慮され、旧郵政省(現:総務省)は、民放テレビ局についても鳥取島根両県を単一放送区域にすることを認可する方針転じた。これによりBSS(&TSK)の鳥取県進出NKT島根県進出同時に決定することとなり、BSS鳥取県進出反対続けたNKTこれ以上抵抗断念1972年9月22日BSSNKTTSK民放テレビ3局による鳥取島根相互乗り入れ放送開始された。これによりBSS鳥取県向けのテレビ放送開始し、約12年9ヶ月続いたねじれ現象解消することが出来た当時日本国内民放テレビ局を3局以上視聴できた地域は、東名阪地区北海道宮城県広島県福岡県くらいであり、山陰地方単一放送区域化は先進的な試みであった民放テレビ局の相互乗り入れ開始から14年後の1986年10月1日、両県唯一の民間FMラジオ放送局V-airエフエム山陰松江市開局V-airもまた両県を放送対象地域したため、「テレビ・AM・FM全局が、NHKは県域、民放は準広域厳密には2県域)」という全国唯一の構図成立したFM場合V-air以外でエリア複数都道府県にまたがる放送局外国語放送のみ。過去にも放送大学のみ)。 乗り入れ直後は、テレビ朝日系列の同じワイドショー番組NKTBSS両局で同時放送または時差放送されたことがあった。また乗り入れ後、NKTTSKの間で腸捻転発生するも、読売フジサンケイ間でお互い資本交換したことにより、ネットチェンジ発展することなく腸捻転解消された。 詳細は「山陰放送#テレビ放送開始エリア拡大」、「日本海テレビジョン放送#新聞資本とテレビネット」、および「山陰中央テレビジョン放送#フジテレビ系列に加盟した経緯」を参照 なお、テレビ朝日幹事局とする民間放送教育協会には、2020年現在NKT鳥取県扱いBSS島根県(+ラジオのみ鳥取県扱い加盟している。 更に民放相互乗り入れ米子市各地小規模中継局(旧・米子中継局もこの1つ)を設置していたNHK鳥取にも影響を及ぼす米子市内では一貫して松江アンテナ向けられていることから各地小規模中継局受信することは至難であると悟り、これらの小規模中継局集約すべく、松江市内の送信所同居する形で新・米子中継局を設置した域外中継局設置されたのは、本州では初の事例であった詳細は「NHK鳥取放送局#米子中継局」を参照 BSSコールサインラテ同一JOHF(-DTV)にもかかわらず未だラジオ親局米子本社送信所テレビ親局松江本社送信所と、テレビ放送が完全デジタル化された今日に至るまで初期ねじれ現象がその尾を引き続けている。日本国内兼営局で、同一コールサイン別の送信所名が指定されているのはBSSだけである。 ラジオ放送サイマル配信サービスradikoには、BSS2012年1月30日試験配信。本配信7月)に、V-air2020年4月1日それぞれ参入したが、両局とも上記通りスピルオーバー地帯にあることから、各県別の地域放送や「ローカルタイム&ローカルステブレ」はその実施に無理があることから実施しておらず、各地AM局頻発している「支局放送radiko聴取出来ない事態回避することが出来た。 そしてNHKでも『さんいんスペシャル』を鳥取松江輪番制作しており、2022年4月改編鳥取松江土日祝日夕方ニュースも『さんいんNEWS645』として、両県またいで放送されることとなった制作当番制)。

※この「乗り入れの経緯とその後」の解説は、「電波相互乗り入れ」の解説の一部です。
「乗り入れの経緯とその後」を含む「電波相互乗り入れ」の記事については、「電波相互乗り入れ」の概要を参照ください。

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