大合併~震災まで
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/22 00:39 UTC 版)
「生活協同組合コープこうべ」の記事における「大合併~震災まで」の解説
1962年4月1日、約40年の長きにわたり、密接な協力をしつつも2つの組合であった灘・神戸の両生協がついに合併、日本一のマンモス生協「灘神戸生活協同組合」(以後、灘神戸生協と呼ぶ)が誕生。合併時の組合員数45,000人、供給高31億円という巨大組織であり、東は伊丹・尼崎から西は舞子まで東西36km、支部19、店舗6のほか、食品工場や霊園も保有。 1967年、灘神戸生協の本拠地・住吉に、ダイエーが出店。くみあいマーケット住吉店の1.7倍の店舗規模を誇り、品揃えで圧倒的な劣勢が予想される中、生協側は「利益率を落としても品質は落とさない」ことを大前提に、店舗、商品、仕入れの見直しを行い、店頭での青空市などを実施、供給高アップという事実上の勝利をおさめた。 1967年、組合員数が10万人を突破。合併後5年で倍増したことになる。同時に、ダイエーをはじめとする各スーパーマーケットとの競争も激化。対抗策として、確かな品質を保証するコープオリジナル商品の開発が本格的にスタート。 1967年10月、本部内に「商品検査室」が発足。食品の細菌や成分、残留農薬、添加物などの各種検査を実施、有害物を含む食品の追放に貢献。 1973年秋、オイルショック勃発。トイレットペーパーをはじめとする生活必需品が品薄となり、便乗値上げ・販売規制が進む中「コープにはある」「コープは便乗値上げをしていない」とのことで新規加入者が激増。12月と翌年1月だけで5万5千世帯もの加入があったが、それらは「ほしいものが手に入ればいい」という、「協同の精神」にはほど遠いものであった。 1974年2月、オイルショック騒動の収束とともに、その反省に立った「生活見直し運動」が始まる。実利追求、ムダの排除、過剰包装の追放を3本柱とする「見直し運動推せん商品」100品目の選定なども実施。さらに、包装のムダ追放の一環として、買い物袋「コープバッグ」の導入も開始。 1978年、「買い物袋再利用運動」開始。 購買組合の設立以来、半世紀の間続き組合員に親しまれた、戸別訪問による「御用聞き」(この時代では「家庭係」)のコストが問題となり、また家庭係を担当する若い職員の確保も難しくなり、運営が厳しくなってきた。これに対応し、組合員を「ご近所でグループ化」して「協同購入」することで「家庭係」を廃止、組合員との協力により、グループへ安く供給を行う制度への移行が実施された。1979年、6,476グループで発足。 1982年、創立60周年記念事業として、生活文化センターを新築、開設。生活文化活動の新しい拠点となる。これに伴い、以前の活動拠点であった生協会館には、本部から商品検査室が移転し「商品検査センター」として新発足。こちらはフロア規模が5倍となり、より高度で詳細な検査が行えるようになった。 1987年、組合員85万世帯達成。 1989年、大型店舗「シーア」をJR住吉ターミナルビルに開店。 1991年、創立70周年。また、1月22日には組合員100万世帯達成。新たな再出発の時に当たり、名称を灘神戸生協から「生活協同組合コープこうべ」(以後、コープこうべと呼ぶ)に改称。新事業として「協同学苑」「ふるさと村」「フードプラン」を推進。協同学苑は、生協学校の構想をベースに、学習・交流・情報発信の拠点を目指し、1991年9月、三木市志染町に開設。宿泊施設、体育館、図書館などを備える。 ふるさと村は、前年の1990年10月、宍粟郡千種町(現宍粟市)に「コープふるさと村ちくさ」をオープン。主に都市部に住む組合員に、新しいふるさとを提供しようとする事業。自然観察、工芸が楽しめるとともに、地域の人々との交流も推進。続けて「エルムいちじま」「コープふるさと村やちよ」もオープンしている。 フードプランは、生産者と消費者が協力して安全・安心な食品づくりをめざすものであり、1991年4月に、フードプランとしては鶏卵が初めてコープの店頭に並んだ。消費者が産地を直接訪れ、生産者と意見交換をする等の交流会も開かれている。 バブル崩壊と、それに続く平成不況で、消費者はより厳しく「品質と価格の両立」を追求。コープこうべは、組合員の家計を応援する「コープ安心生活宣言」を継続して実施。コープ商品の見直しや改善・開発にも積極的に取り組む。 1992年7月22日、兵庫県全域がコープこうべの活動区域として認可される。生協法の枠組みの中では、最大の活動エリアとなる。
※この「大合併~震災まで」の解説は、「生活協同組合コープこうべ」の解説の一部です。
「大合併~震災まで」を含む「生活協同組合コープこうべ」の記事については、「生活協同組合コープこうべ」の概要を参照ください。
- 大合併~震災までのページへのリンク