外伝「羽生蛇村異聞」のキャラクター
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「SIREN (ゲームソフト)」の記事における「外伝「羽生蛇村異聞」のキャラクター」の解説
吉川菜美子(よしかわ なみこ) 女/享年11/小学生 1976年(昭和51年)7月5日に行方不明になった少女で第一話の主人公。 嘗て行方不明になった母の足跡を探して合石岳までやって来るが、学校の図書室で借りた本(民話集)の返却を思い出し、引き返す途中で異界に迷い込んでしまう。その後、山犬と思しきモノに襲われて坑道の穴に落ち、命を保つよう赤い水を摂取して生き延びるも、赤い水の影響で犬屍人になってしまった。その後穴からの脱出に成功して村へ戻る途中、山道を歩く少女に出会って追いかけるが、少女は穴へと落ちるようスッと消えてしまう。その後何故か現世に帰還し、民話集を学校に返しに現れた。その様子が後日談の『羽生蛇村小学校の七不思議―帰ってきた少女』で語られることになる。 犬屍人となった彼女が見た少女とは吉川菜美子自身であり、彼女を襲った謎の山犬は犬屍人化した吉川菜美子である。このことから村の環境は時空が歪んでおり、異界と現世の境が曖昧で時間がループし続けていることが分かる。また、第五話でも彼女と思われる人物が現代の宮田医院の地下に幽閉された状態で登場している。 神代美耶子(先代) 女/14歳(失踪当時)/神の花嫁(先代) 27年前の“神の花嫁”で第二話の主人公。第四話にも登場している。現代の美耶子の母・佐矢子の妹で、美耶子の叔母に当たる人物。黒髪に色白の美少女で、現代の美耶子とは違い盲目ではない。性格も大人しく従順で主体性を持たない。生贄になるためだけに生まれてきた自身の人生に対して絶望していた。 儀式の日の当夜、唯一自分に親身に接し心から信頼していた女中の澄子によって神代家から脱出する。脱出路にて志村晃一と出会い、行動を共にする。その時自身が贖うべき“罪”の正体も知る。逃亡の途中で赤い水を大量に体内へ取り込んでいた晃一は途中で半屍人化してしまい、再び独りになるが、直後自らの真の目的を思い出して駆けつけた澄子によって宮田医院の地下で宇理炎と共に厳重に拘束されてしまう。神代の呪いによって死ぬこともできず、27年間拘束され続けたままミイラのようになって生き続け、現世に思念を送り続けた(この心の声は後に宮田司郎と牧野慶に届くことになる)。本編の宮田司郎のシナリオで宇理炎を彼に託す。宮田の手で拘束からは解放されたようだが、その後の消息は不明。 志村晃一(しむら こういち) 男/18歳(失踪当時)/職業不明 志村晃の息子で志村貴文の従兄弟甥。第二話・第四話の登場人物。 彼自身が直接村の歪みに勘付いていたかは分からないが、自身が傾倒していた貴文に村の秘密を教えられ、求道女への抵抗を行動に移していた。澄子との示し合わせがあったかは不明だが、途中で出会った美耶子(先代)と怪異に巻き込まれた村からの脱出を図る。体内に入り込んだ赤い水が一定量を越え、途中で半屍人化してしまう。そこで美耶子(先代)に自分を杭で刺して完全な屍人になることを阻止して欲しいと頼む。その後、27年間ずっと屍人になることに抗い続けるため、杭で刺された半屍人のまま時を送る。 本編の宮田司郎のシナリオにて杭の刺さったミイラが登場するが、それが彼である。 澄子(すみこ) 女/年齢不明/家政婦 神代美耶子(先代)に仕える家政婦で第二話・第四話の登場人物。幼い頃から世話をしてきた美耶子の不幸を嘆き、彼女が村から出る手助けをする。 彼女の正体は教会の求導女で“永遠に生きる女”八尾比沙子であり、長い時が経ったことによって自分が何者かを忘れ、「忠実な女中・澄子」として生きていた。 牧野怜治(まきの れいじ) 男/年齢不明/求導師 27年前に儀式を執り行う筈だった先代の求導師。第三話の主人公。第四話にも登場している。 晃一が御神体の首を盗み、先代の美耶子が逃亡を図ったことで儀式が失敗してしまったことに絶望していた。跡継ぎとなる子供もおらず代替わりに懊悩していたが、妹の宮田涼子と共に、現世に送り返された双子の子供を発見し、涼子の「この子供達をそれぞれの跡継ぎとして育てる」という提案に大分躊躇していたが、結局兄の孝昭を養子「牧野慶」として育てることになる。その後、慶(孝昭)に後事を託し、1988年(昭和63年)6月3日に自殺した。小心者でやや卑怯な一面もあり、この性格は慶(孝昭)に根強く受け継がれている。 宮田涼子(みやた りょうこ) 女/年齢不明/主婦 宮田医院の院長夫人で第三話・第五話の登場人物。牧野怜治の実妹でもある。 23歳で宮田家に嫁いだ後は子供に恵まれず、婚家で苦労していたが、1976年(昭和51年)に入って漸く一粒種の司郎を授かり、二度と子供が産めない体になってしまったものの、将来跡取りとなる司郎を溺愛して暮らしていた。儀式の失敗によって司郎が死んでしまい、心に深い傷を負っていた。兄の牧野怜治とともに現世に送り返された双子の子供を発見し、弟の克昭を吉村夫妻から奪い、"司郎"として育てることにする。今までの精神的重圧や息子を亡くしたショックで精神を病んでおり、義理の息子の司郎(克昭)に尋常ならざる歪んだ愛情を注ぎ、彼の人格形成に大きな影響を与えている。第五話で怜治の葬儀と慶の代替わりが行われていた時は病床に臥せっていたが、その後の末路は不明。 吉村俊夫(よしむら としお) 男/享年31/職業不明 吉村郁子(よしむら いくこ) 女/享年26/職業不明 大字波羅宿に暮らす夫婦で、孝昭と克昭の実の両親。第三話の登場人物。 27年前、羽生蛇村を襲った災害を逃れ、自家用車で避難を図るが土砂崩れに巻き込まれ行方不明となる。行方知れずだった間の経緯は分からないが、何らかの「意思」によるものか「力」が働いたのか、空間を裂いて双子の息子と共に現世に戻される。俊夫は間もなく息絶え、瀕死の郁子も「凄く、凄く、すべすべして光ってるんです…」 という謎の一言を残して死亡する。1976年(昭和51年)8月4日に夫婦共々遺体となって発見された。 志村貴文(しむら たかふみ) 男/享年43/職業不明 志村晃の従兄弟で第四話の主人公。1933年(昭和8年)6月18日生まれ。村の暗部について騒ぎ立てたため、旧宮田医院隔離室に精神異常者として幽閉される。 羽生蛇村土砂災害の晩、逃走を図り医院の廃病棟に隠れていた所を病院ごと異界に連れ去られてしまう。堪えがたい喉の渇きの中で赤い水を口にし、同時刻に病院内にいた神代美耶子(先代)の視界から、志村晃一の最期から澄子が美耶子を拘束するまでの一部始終を目撃する。しかし、この時点で貴文は半屍人化しており、身を以て村の暗部を体験することとなった。結局人間として病院を脱出することは叶わず、以後の消息は不明。
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