十日間戦争とは? わかりやすく解説

十日間戦争

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/29 15:39 UTC 版)

十日間戦争(とおかかんせんそう)またはスロベニア独立戦争スロベニア語: Slovenska osamosvojitvena vojna)は、1991年スロベニアの独立宣言を受けてユーゴスラビア連邦軍が、スロベニアに侵攻して展開された戦闘である。この戦闘自体は1991年6月27日から10日間程度で終結したが、この戦争が泥沼化するユーゴスラビア紛争の嚆矢になった。




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十日間戦争

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スロベニアの歴史」の記事における「十日間戦争」の解説

詳細は「十日間戦争」を参照 6月26日リュブリャナ議事堂前広場でユーゴスラビア国旗スロベニア国旗置き換えられたが、27日前日展開していた連邦軍リュブリャナ空港封鎖爆撃加える事により軍事作戦開始された。連邦軍最初にオーストリア国境次にイタリア国境でそれぞれ配置されていたスロベニア人警察官スロベニア人税関職員攻撃マリボル北方のシェンティリの町では激戦交わされた。 これに対し欧州共同体素早く反応したフランスイギリスユーゴスラビア維持支持イタリアドイツオーストリアハンガリーらはスロベニア独立承認行った上で即時停戦支持するなど混乱見せていた。6月28日ルクセンブルクイタリア、オランダ外相らは連邦軍スロベニア内に存在する連邦軍基地撤収した後にスロベニアから撤退すること、スロベニアクロアチア独立を3ヶ月凍結した上で連邦政府交渉を行う事、輪番制国家元首着任拒否されていたクロアチアスティエパン・メシッチ選出することの3つを軸に妥協案を提案した。これら妥協案を元に交渉重ねられ7月7日、ついに連邦軍はこの妥協案を受け入れスロベニアからの撤退開始スロベニア独立事実上のものとなった。 この戦いでスロベニアでは54名、連邦側はそれ以上死者物的損害を出す事となり、さらにはセルビア人以外の将兵らの脱走発生していた。結局スロベニア独立についてEC立会いの下、クロアチア沿岸のブリオニ島で継続することとなったユーゴスラビア連邦軍が撤退完了した後、スロベニア事実上独立態と化しており、独自通貨トラル発行12月28日には新憲法制定され複数政党制大統領制採択された。 この新憲法沿った総選挙1992年12月実施され10上の政党議席を得る事となったが、第一党自由民主党獲得した上で連立与党形成首相に自由民主党党首ヤネス・ドルノウシェク選出大統領にはミラン・クーチャン選ばれたが、スロベニアには大きな課題存在していた。 この課題スロベニア独立の承認を得る事であったが、ドイツオーストリアハンガリーチェコスロバキア当時)、ポーランド、さらにローマ教皇ヨハネ・パウロ2世らは積極であったが他のヨーロッパ諸国消極的であり、特にイタリア1945年から46年手放していたイタリア系住民財産補償問題掲げ、さらにフランスは親セルビア観念から連邦支持イギリスはこれに距離を置いていた。これらの状況の中、ドイツEC圧力をかけたことにより1992年1月15日スロベニアクロアチア独立承認、これを契機に他の諸国両国承認を行うようになり、1992年5月22日最終的に国連加盟国となった

※この「十日間戦争」の解説は、「スロベニアの歴史」の解説の一部です。
「十日間戦争」を含む「スロベニアの歴史」の記事については、「スロベニアの歴史」の概要を参照ください。

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