作風と後世への影響とは? わかりやすく解説

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作風と後世への影響

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/02 22:04 UTC 版)

早坂文雄」の記事における「作風と後世への影響」の解説

早坂は「汎東洋主義」を唱え日本的東洋的美学を、作品生かそう試みた。その美学とは主に東洋伝統芸術から見出した様式美であり、戦前代表作左方の舞と右方の舞》(1941年)では、円熟した雅楽要素とともに絵巻物との近似性も認められる清瀬保二の評)。また、彼は調性音楽では東洋的形而上的世界表現するのは不可能と考え、その突破口東洋的感性立脚した上で無調見出した。この試み晩年の作品管弦楽のための変容》(1953年)、《ユーカラ》(1955年)などに結実された。 早坂の「汎東洋主義」は、音楽枠組みそれまで西洋的なものから東洋的なものへと開放するための試みと言うこと出来るが、その方法論は後の世代の作曲家芥川也寸志黛敏郎武満徹佐藤慶次郎湯浅譲二佐藤勝など)にも大きな影響与え、特に武満は《弦楽のためのレクイエム》を早坂献呈している。湯浅譲二は、「早坂さんは映画音楽名高く、私にとっては音楽先達として尊敬してきた人。現代音楽史において、日本西欧違いを真剣に考えた最初作曲家」と位置づけている。 現在ではあまり演奏される機会はないが、《うぐひす》などの歌曲作品は、青山恵子米良美一国内声楽家によって、コンサート等で取り上げられる回数徐々に増えている。また、近年キングレコードから管弦楽作品集、ナクソスから《ピアノ協奏曲》、フォンテックから《ユーカラ》などがCD化されている。なお、ピアニスト高橋アキは、2000年サントリーホール機関紙によるアンケートで、「21世紀伝えたい20世紀音楽」として、早坂の《室内のためのピアノ小品集》を挙げており、2004年同作品を中心としたアルバムリリースしている。

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作風と後世への影響

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/22 15:08 UTC 版)

ニコライ・リムスキー=コルサコフ」の記事における「作風と後世への影響」の解説

華やかだ客観的簡潔な作風と言われるロシア民謡文学題材にした作品が多い。管弦楽法大家として知られその理論書である「管弦楽法原理」といった実践理論に関する著作いくつか残しなかでも和声学の教科書日本でも広く知られた。海軍士官として経験もあることから海の描写を得意としたことでも有名で、歌劇サトコ》や交響組曲シェヘラザード》には、航海場面含まれている。 ムソルグスキー交響詩禿山の一夜》や歌劇ホヴァーンシチナ》、歌劇ボリス・ゴドゥノフ》、ボロディン歌劇イーゴリ公》など、彼らの死後残され未完成作品のみならず生前完成され作品補筆改訂をも行なった。ただし、オリジナル作品の、現在では「斬新」「独創的とされる部分を「未熟」と判断して常識的なスタイル直してしまうような面もあり、これには批判もある。 卓越した教師として名望があり、なかでも2人高弟グラズノフストラヴィンスキーのほか、リャードフアレンスキープロコフィエフなどを輩出した劇作家のニコライ・エヴレイノフもリムスキー=コルサコフ作曲学んでいる。日本人弟子としては金須嘉之進がいる。シベリウスウィーン留学考える前は、ペテルブルクリムスキー=コルサコフ師事したいと望んでいた。伊福部昭恩師チェレプニンの父ニコライリムスキー=コルサコフ門下である。またレスピーギ若いころロシア彼に作曲学んでいる。 師弟関係にはなかったものの、スクリャービン生涯通じてリムスキー=コルサコフ助言者としており、初期の《練習曲 嬰ニ短調作品8-12に2つ初稿出来たとき、どちらを公表すべきかの判断リムスキー=コルサコフゆだねたラフマニノフ交響詩《岩》をリムスキー=コルサコフ献呈している。 リムスキー=コルサコフは、ロシアだけでなくフランスでも非常に好まれドビュッシー好意的な批評残したほか、ラヴェルフローラン・シュミットによって管弦楽法模範とされた。ラヴェル初期の作品序曲シェヘラザード』(1898年)にはリムスキー=コルサコフロシア音楽の影響強く表れている。

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