清瀬保二とは? わかりやすく解説

清瀬 保二

【英】:Kiyose, Yasuji

2006年6月 執筆者: 須藤 英子

大分県宇佐郡四日市町(現宇佐市生まれ1919年作曲志して旧制松山高校中退上京して山田耕筰師事するものの、そのドイツ的な和声学に違和感持ち以後ほぼ独学作曲を学ぶ。5音音階駆使した素朴なメロディーや、そこから生まれ独特なハーモニーには、独自の純粋で抽象的な作風見て取れ愛聴者も多い。30年新興作曲家連盟日本現代音楽協会前身)の結成参加37年には初代委員長努める。その後社会動き関心寄せ同業者とともに日本の音楽発展尽くした81年他界弟子には武満徹佐藤敏直らがいる。

ピアノ独奏曲

ピアノ合奏

管弦楽ピアノ


清瀬保二

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/12/22 01:51 UTC 版)

清瀬 保二
1955年の清瀬保二
基本情報
生誕 (1900-11-13) 1900年11月13日
出身地 日本大分県
死没 (1981-09-14) 1981年9月14日(81歳没)
ジャンル クラシック音楽
職業 作曲家

清瀬 保二(きよせ やすじ、1900年1月13日 - 1981年9月14日)は、大分県生まれの作曲家

経歴

大分県宇佐郡四日市町(現宇佐市)で清瀬善三の二男として生まれる[1]。生家は、地元で一、二を争う素封家。少年のころからヴァイオリンを嗜み、1919年旧制松山高等学校在学中に作曲家を志すようになる。同年12月、作曲家になるため同校を中退して上京、まず友人に紹介された田辺尚雄を訪ね、山田耕筰に約2ヶ月間師事。以後、鹿児島にこもり、ほぼ独学で作曲を学ぶ。1930年には「新興作曲家連盟」の結成に発起人の一人として参加。1932年から3年間クラウス・プリングスハイムに理論を師事する。1940年皇紀2600年記念として委嘱を受け、「日本舞踏組曲」を作曲。1946年には「新作曲派協会」を設立、積極的に作品を発表した。

ペンタトニックを駆使し、素朴で正直な作品を創作した。弟子には武満徹佐藤敏直仲俣申喜男長沢勝俊がいる。日本現代作曲家連盟初代委員長などを務めた。

居住跡の碑が世田谷区砧にある。

代表作

管弦楽曲

  • 交響曲「黎明」(1937年、新京音楽協会の委嘱による)
  • 日本民謡の主題による幻想曲(1939年、JOAKの委嘱による「国民詩曲」のひとつとして作曲)
  • 古代に寄す (1942年)
  • 日本舞踏組曲 (1940年)
  • 日本祭礼舞曲 (1942年、「日本舞踏組曲」から第4・5楽章を削除。)
  • 御軍に従い奉らむ (1942年)(作詞:蔵原伸二郎)
  • ピアノと管弦楽のための小協奏曲「稔り」
  • ピアノ協奏曲 (1954年)
  • レクイエム 無名戦士 (1963年)
  • 日本の素描

歌曲

  • 清瀬保二歌曲集 一部 (1922-1925年)
  • 同 二部 (1928-1941年)
  • 同 三部 (1950-1966年)

合唱曲

  • 蛇祭り行進 (1954年) 草野心平の詩による。
  • 冬のもてこし春だから (1961年) 三好達治の詩による。
  • 板敷山の夜 (1957年) 長田恒雄の詩による。

器楽曲

  • 小組曲 (1931年、ピアノ)
  • 丘の春 (1932年、ピアノ)(チェレプニン・コレクション No.4, 5)
  • 小組曲 (1935年、ピアノ)(チェレプニン・コレクション No.10)
  • ピアノ三重奏曲第1番(1938年)
  • 第2ピアノ曲集 (1940年)
  • 第1ヴァイオリンソナタ (1942年)
  • 弦楽四重奏曲 変ロ調(1951年)
  • ピアノ三重奏曲第2番(1955年)
  • ヴァイオリンとピアノのための二楽章 (1960年)
  • 尺八三重奏曲 (1964年)
  • 日本楽器による八重奏曲 (1964年)
  • 日本楽器のための四重奏曲 (1965年)
  • 子供のための4つの小品 (1966年、ピアノ)
  • リコーダー三重奏曲 (1972年)

映画音楽

著書

  • 清瀬保二著作集編集委員会編『清瀬保二著作集――われらの道』(同時代社/1983年)

脚注

  1. ^ 『大分県歴史人物事典』182頁。

参考文献

  • 『大分県歴史人物事典』大分合同新聞社、1996年。

関連項目

外部リンク


「清瀬 保二」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「清瀬保二」の関連用語

清瀬保二のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



清瀬保二のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
社団法人全日本ピアノ指導者協会社団法人全日本ピアノ指導者協会
Copyright 1996-2025 PianoTeachers' National Association of Japan
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの清瀬保二 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS