プロトコルの概要
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/22 13:51 UTC 版)
Waylandプロトコルは、"非同期オブジェクト指向プロトコル"として記述されている:9。オブジェクト指向とは、コンポジタによって提供されるサービスが、同じコンポジタ上に存在する一連のオブジェクトとしてもたらされることを意味する。各オブジェクトはインタフェースを持つ。インタフェースは、名前と、いくつかのメソッド(リクエストと呼ばれる)、いくつかの関連したイベントを持つ。それぞれのリクエストとイベントは0以上の引数を持ち、それぞれに名前とデータ型がある。プロトコルが非同期とは、リクエストが、同期した返信やACKを待つ必要がないことを意味する。これによりラウンドトリップタイムを避け、パフォーマンスが改善する。 Waylandクライアントは、あるオブジェクトがサポートしているリクエストを、そのオブジェクトへリクエストできる(メソッドを呼び出せる)。クライアントは、必要とされるデータをリクエストの引数として提供しなければならない。これが、クライアントがコンポジタからサービスを要求する方法である。次に、コンポジタは、イベントを(おそらく引数付きで)発行するため、オブジェクトによって情報をクライアントへ返す。これらのイベントは、あるリクエストに対する反応や、あるいは非同期の (入力デバイスからのイベントといった)内部イベントや状態変化としてコンポジタによって発行される。エラー状態もコンポジタによってイベントとして通知される:9。 オブジェクトへリクエストを発行できるクライアントのために、最初に、オブジェクトを識別するために使うID番号をサーバに伝える必要がある:9。コンポジタには2種類のオブジェクトがある。グローバルオブジェクトと、非グローバルオブジェクトである。グローバルオジェクトは、生成時(そして廃棄時)にコンポジタによってクライアントへ通知される。一方、非グローバルオブジェクトは、通常、すでに機能の一部として存在している他のオブジェクトによって生成される。 インタフェースとその要求およびイベントは、Waylandプロトコルを定義する中心となる要素である。プロトコルの各バージョンは、どんなWaylandコンポジタにもあると期待されるインタフェースと、その要求およびイベントの集合を含んでいる。オプションとして、Waylandコンポジタは新しいリクエストとイベントをサポートする独自のインタフェースを定義して実装するかもしれない。それによって、コアプロトコル以上の機能へ拡張することができる:10。プロトコルの違いを管理するため、それぞれのインタフェースは名前に加えて"バージョン番号"属性を持っている。この属性により、同じインタフェースの派生版を区別できる。 各Waylandコンポジタは、どのインタフェースが使用可能かだけでなく、それらのインタフェースがサポートしているバージョンも公開する:12。
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プロトコルの概要
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/12 07:53 UTC 版)
MGCPのパケットは他の多くのプロトコルのパケットとは似ていない。TCPではなくUDPのポート2427を使い、データグラムのフォーマットには空白文字を区切りとして使っている。MGCPパケットにはコマンドと応答がある。 コマンドは4文字のコマンド名で始まり、応答は3桁の数字による応答コードで始まる。 コマンドは以下のような9種類がある。 AUEP, AUCX, CRCX, DLCX, EPCF, MDCX, NTFY, RQNT, RSIP 次の2つのコマンドは、コールエージェントがメディアゲートウェイに(状態を)問い合わせる。 AUEP - Audit Endpoint(端点監査) AUCX - Audit Connection(コネクション監査) 次の3つのコマンドは、コールエージェントがメディアゲートウェイ上のRTPコネクションを管理する(メディアゲートウェイも自身の判断でコネクションを削除する場合にDLCXを送ることができる)。 CRCX - Create Connection(コネクション生成) DLCX - Delete Connection(コネクション削除) MDCX - Modify Connection(コネクション変更) 次の1つのコマンドは、コールエージェントがメディアゲートウェイに対してイベント通知を要求する。 RQNT - Request for Notification(通知要求) 次の1つのコマンドは、コールエージェントがメディアゲートウェイの符号化設定を変更する。 EPCF - Endpoint Configuration(端点構成設定) 次の1つのコマンドは、メディアゲートウェイがコールエージェントに対して、RQNTコマンドで以前にコールエージェントが要求したイベントを検出したことを知らせる。 NTFY - Notify(通知) 次の1つのコマンドは、メディアゲートウェイがコールエージェントに対して再起動中であることを知らせる。 RSIP - Restart In Progress(再起動中)
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プロトコルの概要
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/22 04:01 UTC 版)
BACnet プロトコルは、各種機器間の通信で使われるサービスを定義している。プロトコルサービスには、Who-Is、I-Am、Who-Has、I-Have といった機器およびオブジェクト発見に使われるものもある。Read-Property、Write-Property といったサービスはデータ共有に使われる。 サービスを使って動作するオブジェクトも各種定義されている。Analog Input、Analog Output、Analog Value、Binary Input、Binary Output、Binary Value、Multi-State Input、Multi-State Output、Calendar、Event-Enrollment、File、Notification-Class、Group、Loop、Program、Schedule、Command、Device などである。 データリンク層と物理層はいくつかの定義があり、アークネット、イーサネット、BACnet/IP、P2P over RS-232、マスタースレーブ/トークンパッシング over RS-485、LonTalk などがある。 BACnetでは、UDPポート番号「47808」が使われる。ちなみに、「47808」を16進数に変換すると「BAC0」になる。
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プロトコルの概要
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/14 13:58 UTC 版)
クライアントがサーバに「RADIUS要求パケット」を送信し、サーバがクライアントに「RADIUS応答パケット」を送信する。いずれの方向の通信も、IP上のUDPパケットによって行う。 いずれのパケットも、ヘッダ部分20オクテットと、「属性」部分とからなる。ヘッダ部分は、種別コード(Code)1オクテット、識別子(Identifier)1オクテット、パケット全体の長さ2オクテット、「認証符号(オーセンティケータ、Authenticator)」16オクテットからなる。識別子は、クライアントが決めて要求パケットに設定し、サーバが応答パケットにコピーする。クライアントが、受信した応答パケットと過去に送信した要求パケットとの対応付けを行うために使用する。クライアントの実装では1ずつ増加する数値とするのが一般的であるが、シリアル番号であるとは規定されていない。認証符号とは、送信者の詐称と改竄(かいざん)の無いことの証明を行うデータである。属性部分は、属性値ペア (Attribute Value Pair) を任意の回数繰り返したものである。属性値ペアは、属性番号1オクテット、長さ1オクテット、属性の値からなる。値としては、4オクテットの整数値、4オクテットのIPアドレス、1 - 253オクテットの文字列などを与えることができる。 属性番号ごとに、属性値ペアの値の意味がRFC文書において規定されている。属性番号に対する意味を新たに定義することによって使用目的を増やすことができることが、RADIUSプロトコルの柔軟性の源であり、最大の特徴である。機器のベンダが独自に属性番号の意味を定義して独自の目的に使用することは推奨されない。ベンダ独自の機能に対応するためには、属性番号26番 (Vendor Specific) の値として、ベンダ番号を含むデータを与えることが推奨される。属性番号26番の属性値ペアを、一般にVSA (Vendor Specific Attribute) と呼ぶ。ベンダ番号は、IANAが管理および付与している。 属性値ペアにさまざまな情報を含めることによって、認証とアカウンティングを行う。認証のために、ユーザ名、パスワードのための属性番号が用意されている。ダイヤルアップ・インターネット接続においてPPPを使用する場合のため、PPP用の認証プロトコルであるPAP、CHAP、EAPのそれぞれに適した属性番号が用意されている。アカウンティングのために、利用秒数、送受信データ量などの属性番号が用意されている。これからわかるように、属性番号によって、認証とアカウンティングのどちらで利用できるのか、どちらでも利用できるのかの違いがある。 RADIUSパケットの最大長は、RADIUS認証プロトコルにおいては4096オクテット、RADIUSアカウンティングプロトコルにおいては4095オクテットである。RADIUSアカウンティングプロトコルが4096オクテットでなく4095オクテットであることには特に意味がないようである(RFCの執筆者によれば、タイプミスがそのまま規格になってしまったとのことである)。
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