あて

デジタル大辞泉

あて【当て／宛】

読み方：あて

［名］

１ 行動の目当て。目標。目的。「—もなくうろつく」

２ 将来に対する見通し。先行きの見込み。「借金を返す—がない」

３ 心の中で期待している物事。頼り。「父からの援助は—にできない」

４ 酒に添える食べ物。肴(さかな)。つまみ。「酒の—」

５ 借金のかた。抵当。

「此指環…を—に少し貸して頂戴な」〈魯庵・社会百面相〉

６ （他の語の下に付いて）

㋐保護するためにあてがうもの。「ひじ—」「すね—」

㋑ぶつけあうこと。「鞘(さや)—」

［接尾］（宛）名詞・代名詞に付く。

１ 配分する数量・割合を表す。あたり。「ひとり—二個」

２ 送り先・差し出し先を示す。「下宿—に荷物を送る」

あて【^▽私】

読み方：あて

［代］一人称の人代名詞。わたし。わて。京阪地方の庶民の用語で、主に女性が用いる。

あて【^▽貴】

読み方：あて

［形動ナリ］

１ 身分が高いさま。

「世界の男、—なるも卑しきも」〈竹取〉

２ 上品で美しいさま。

「頭つき様体細やかに—なる程は」〈源・宿木〉

日本語活用形辞書

当て、宛て、充て

読み方：あて

タ行下二段活用の動詞「当つ」「宛つ」「充つ」の連用形である「当て」「宛て」「充て」、あるいは連用形が名詞化したもの。

終止形

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当て、宛て

読み方：あて

タ行下一段活用の動詞「当てる」「宛てる」の連用形である「当て」「宛て」、あるいは連用形が名詞化したもの。

終止形

当てる  » 「当てる」の意味を調べる
宛てる  » 「宛てる」の意味を調べる

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商品先物取引用語集

あて（あて）

そうなることが確実だと思うことをいい、「あてがはずれる」というように用いることが多いです。

京ことば

あて

京ことば	意味
あて	私　　　　　　同意語＝わて

大阪弁

あて

大阪弁	訳語	解説
あて	あたくし、あたし I; me 我	同じく「私」。「わがつま」が「あがつま」「あづま」に転じたように、古来から、一人称の「わ」は、「あ」に頻繁に転じていた。主に女性が用いる。今はほとんど聞かない。複数形は「あてら」。

あて

大阪弁	訳語	解説
あて	つまみ、肴 下酒菜	酒のつまみ。肴。酒にあて添える物の意から。

和歌山弁辞書

あて

おつまみ

あて

私

隠語大辞典

あて

1. 強盗犯。〔第三類　犯罪行為〕

あて

1. 犯罪当時ノ状況其他犯罪事実ニ関スル新聞記事。〔第四類　言語動作〕
2. 犯罪当時の状況其他の犯罪事実に関する新聞記事を云ふ。

アテ

読み方：あて

1. ⑴【相手】楽屋用語で食事の菜のこと、飯の相手の意。⑵【当】〔犯〕兇器のこと、傷つけるためにあてる物の意。
2. ①犯罪当時の状況その他の犯罪事実に関する新聞記事をいう。②安全剃刀その他小形の刀類。〔すり犯用語〕　③のみ（鑿）一般に犯罪に使用する刃物、兇器等をいい、又転じて強盗犯人をいう。④酒席の料理物。（薬屋言葉（※「楽屋」か）の「あて」は飯の名のこと）である。⑤あてごと。「賭博」の略。
3. （一）酒を飲む時に食べる肴の類。主として小料理店で使う言葉。「さア、あて何にしまひよう」。（二）目的。「あ奴、今晩なんぞあてがあるらしい」。（三）若い女が自分を指して。

分類 すり犯、犯罪者／楽屋、芸能

副食物

読み方：あて

1. 酒席ノ料理物。〔第六類　器具食物〕
2. めしのさいのこと。大工仲間の通符牒。
3. 芝居の語。食事の菜の事。
4. 飯の菜を云ふ。
5. 酒席の料理物。操芝居の楽屋言葉より出づ、楽屋言葉の「あて」は「飯の菜」の意なり。

分類 役者、操芝居の楽屋言葉、東京／大工、芝居

当

読み方：あて

1. 掏摸ニ用ユル器械ノコトヲ云フ。〔第二類　金銭器具物品之部・東京府〕
2. 掏摸ノ器械ノコトヲ云フ。〔第二類　金銭器具物品之部・茨城県〕
3. 剃刀－掏摸常習犯人ガ所持セル小形刃物ノ類。〔第六類　器具食物〕
4. 門戸其他ノ場所ニ施シタル錠前破壊ノ用ニ使用ノ器具。〔第六類　器具食物〕
5. 鑿－（関東地方）。〔第六類　器具食物〕
6. 掏摸常習犯人が所持する小形の刄物の類をいふ。〔犯罪語〕
7. 〔隠〕小さな刄物のこと。犯罪語。
8. 肴。
9. 掏摸の常習者がいつも所持してゐる小形の刀物の類をいふ。
10. 安全剃刀其他小形の刀類を云ふ。〔掏摸犯人所持品〕。
11. 鑿。一般に犯罪に使用する刃物、及兇器等を云ひ又転じて強盗犯人、持兇器窃盗犯人等を云ふ。〔関東地方〕
12. 鋭利な刃物。弘前　掏摸仲間。
13. 忍込み用の刃物。〔一般犯罪〕
14. かみそり。〔掏摸〕
15. ①安全剃刀の刃又は鋭利な刃物。江戸時代の髪床屋では剃ることを「当る」といつた。それから剃刀に限らず鋭利な刃物を含めて「あて」と略称。〔す〕　②盗犯の侵入に際して使う器具。もとは鋭利な刃物を意味したが、盗犯の侵入の際使う器具一切をいうようになつた。〔盗〕

分類 す／盗／犯罪、ルンペン／大阪、掏摸、掏摸仲間、掏摸犯人所持品、東京府、犯罪、犯罪語、茨城県、関東地方

当

読み方：あて

1. あてごと賭博の略。

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ウィキペディア

アテ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2021/01/01 04:38 UTC 版)

アテ

• アーテー。ギリシャ神話の女神。
• アテ (小惑星)
• アスナロの別名。
• アタリ（当たり）の状態にすること。囲碁のルール。
• アテ（あて） - 酒の肴、おつまみ。由来は酒に「あて」がうもの。
• 宛て（あて） - 宛先。宛名。

Wiktionary日本語版（日本語カテゴリ）

あて

出典:『Wiktionary』 (2021/10/18 14:08 UTC 版)

語源1

「あてる」 < 古典日本語「あつ」

名詞

あて【当て、宛（て）】

1. 目当て。目的。
   • あてもなくぶらつく。
2. 見込み。見当。
   • あてがはずれる
3. 頼り。
   • あてにならない
   • 町へ出たところで仕事のあてもない。
4. 体・衣類などの上に付けてそれを保護するもの。
5. (方言, 主に関西) 酒のつまみ。

発音

• (東京) あて [àté] (平板型 – [0])
• IPA^(?): [a̠te̞]
• (京阪) あて (平板型)

接尾辞

あて【当て、宛（て）】

1. （割合を示す）～あたり。
2. 送り先・届け先を示す。

動詞

あて

1. 「あてる」の未然形。
2. 「あてる」の連用形。

語源2

「わて」 < 「わたい」 < 「わたし」 < 「わたくし」

代名詞

あて【私】

1. （主に京阪地方の女性が用いる一人称）私（わたし）。

発音

• (京阪) あて (平板型)

類義語

• うち（現代ではこちらがより一般的）

形容動詞

あて【貴】

1. 身分が高（たか）い。高貴だ。
2. 上品だ。優雅だ。

基本形	語幹	未然形	連用形	終止形	連体形	已然形	命令形	活用の種類
あてなり	あて	-なら	-なり	-なり	-なる	-なれ	-なれ	ナリ活用
			-に

派生語

• あてはか
• あてびと
• あてぶ
• あてやか

Weblio日本語例文用例辞書

「あて」の例文・使い方・用例・文例

• あて先不明
• 私あての手紙
• 手紙のあて先が間違っていた
• 髪を整えるにはヘアドライヤーですばやく風をあてればいい
• 急いで口に手をあてる
• 封筒にあて名を書く
• 彼はあてにならない交通システムにいらいらした
• 同じ話が私の場合にもあてはまる
• この手紙は彼女あてだ
• 「新車を買うべきだと私は思うわ」「さあてどうかな…僕は少し待つべきだと思う」
• ドアに耳をあてる
• 彼女あてに手紙を出す
• 好奇心から彼はドアに耳をあてた
• 口に手をあてる
• 私あての郵便はありますか
• あてずっぽう
• 彼は両親の助けをあてにしている
• 彼が迎えに来るのをあてにしてもいいですよ
• 彼は南米でひと山あてたといううわさだ
• 彼女はフルートに唇をあてた