アジア太平洋経済協力 アジア太平洋経済協力の概要

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > > 契約 > 協力 > アジア太平洋経済協力の解説 > アジア太平洋経済協力の概要 

アジア太平洋経済協力

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/04/06 14:55 UTC 版)

APEC参加国・地域
2006年ベトナムでの第14回アジア太平洋経済協力首脳会議のシンボルマーク[1]

概要

「アジア太平洋」という概念が最初に打ち出されたのは、永野重雄1967年に発足させた太平洋経済委員会(PBEC)という経済団体の設立時であるとされるが[5][6][7]、具体的にこうした地域概念が政府レベルの協力枠組みに発展する萌芽は、1978年、日本の大平正芳内閣総理大臣が就任演説で「環太平洋連帯構想」を呼びかけたことにある。これを具体化した大平政権の政策研究会「環太平洋連帯研究グループ」(議長:大来佐武郎、幹事佐藤誠三郎)の報告を受け、大平がオーストラリアマルコム・フレイザー首相に提案して強い賛同を得たことが、1980年9月の太平洋経済協力会議(PECC)の設立につながった。PECCは地域における様々な課題を議論し研究するセミナーといった趣のものであったが、これを土台にして、各国政府が正式に参加する会合として設立されたのが、APECである[8][9]

APECは、1989年にオーストラリアのホーク首相の提唱で、日本アメリカ合衆国カナダ韓国オーストラリアニュージーランド及び当時の東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟6か国の計12か国で発足し、同国のキャンベラで閣僚会議(Ministerial Meeting)を開催した。また、1993年には米国のシアトルで初の首脳会議(Economic Leaders' Meeting)がもたれた。現在は、首脳会議、及び、外相、経済担当相による閣僚会議をそれぞれ年1回開いている。シンガポールに常設事務局を置き、開催国から任期1年で事務局長が選任されている[10]。 参加しているメンバーは、21カ国・地域で、人口では世界の41.4%、GDP(国内総生産)では57.8%、貿易額では47%を占めている。

APECは、開かれた地域協力によって経済のブロック化を抑え、域内の貿易・投資の自由化を通じて、世界貿易機関(WTO)のもとでの多角的自由貿易体制を維持・発展することを目的としてきたが、近年のWTOの新ラウンドの停滞や自由貿易協定締結の動きの活発化などによって、その存在意義が問われている。

なお、APECには、多くの国から国家として承認されていない台湾や、中国の特別行政区である香港が参加しているため、参加国・地域を指す場合には、「国」ではなく「エコノミー」という語が用いられる[11]。また、国旗国歌の使用は禁止されている[12]。さらに、条約等に基づいて設立された組織ではない非公式なフォーラムであるため、「加盟」等の語も用いられない。首脳会議等も「非公式」とされているが、これは「公式」とすると台湾を事実上国家として認めることになり、中国等が参加しなくなるためである。

参加国・地域

オーストラリアの旗 オーストラリアブルネイの旗 ブルネイカナダの旗 カナダインドネシアの旗 インドネシア日本の旗 日本アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
マレーシアの旗 マレーシアニュージーランドの旗 ニュージーランドフィリピンの旗 フィリピンシンガポールの旗 シンガポールタイ王国の旗 タイ韓国の旗 大韓民国(韓国)
中華民国の旗チャイニーズタイペイの旗チャイニーズ・タイペイ(中華民国‧台湾)[13][14]中華人民共和国の旗 中華人民共和国(中国)、香港の旗 中国香港(当時は英領)
メキシコの旗 メキシコパプアニューギニアの旗 パプアニューギニア
チリの旗 チリ
ペルーの旗 ペルーロシアの旗 ロシアベトナムの旗 ベトナム



[ヘルプ]
  1. ^ a b APECでは国旗の使用は禁止されているが、この写真はAPEC首脳会議の際に行われた日米韓3か国会議のものなため、3か国の旗が飾られている。
  2. ^ GUIDEBOOK ON APEC PROCEDURES AND PRACTICES (PDF) 第4段落
  3. ^ APECについて知ってみよう!! (PDF) 経済産業省
  4. ^ アジア・太平洋経済協力(APEC(エイペック)):文部科学省
  5. ^ 羽間乙彦 『永野重雄論』 ライフ社〈現代人物論全集〉、1977年、249-251、253、277-285頁。『わが財界人生』 ダイヤモンド社1982年、129-132頁。 朝日新聞』朝刊、1982年1月5日から全30回連載された『わが財界人生-永野重雄』に関係者への取材を加え加筆編集したもの。
  6. ^ ウェルドン・B・ギブソン」『永野重雄追想集』 「永野重雄追想集」刊行会 日本商工会議所東京商工会議所1985年、388-391頁。
  7. ^ APECの歴史~設立経緯-APEC-経済産業省ホームページ、  JIIA -PECC- - 日本国際問題研究所PECCとは
  8. ^ APECの歴史~設立経緯 経済産業省
  9. ^ TPPの源流は「文人宰相」 日経ビジネスオンライン、2012年5月1日
  10. ^ APECの歴史~会議開催実績 経済産業省
  11. ^ Member Economies Asia-Pacific Economic Cooperation
  12. ^ Guidelines for Hosting APEC Meetings (PDF) Asia-Pacific Economic Cooperation
  13. ^ APEC(アジア太平洋経済協力,Asia Pacific Economic Cooperation) 外務省
  14. ^ APECの概要-APEC- 経済産業省
  15. ^ GUIDEBOOK ON APEC PROCEDURES AND PRACTICES (PDF) 第111段落
  16. ^ APECエンジニアとは 公益社団法人 日本技術士会
  17. ^ APECエンジニアとは 公益社団法人 日本技術士会


「アジア太平洋経済協力」の続きの解説一覧





アジア太平洋経済協力と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

アジア太平洋経済協力に関連した本

辞書ショートカット

カテゴリ一覧

全て

ビジネス

業界用語

コンピュータ

電車

自動車・バイク

工学

建築・不動産

学問

文化

生活

ヘルスケア

趣味

スポーツ

生物

食品

人名

方言

辞書・百科事典

すべての辞書の索引

「アジア太平洋経済協力」の関連用語

アジア太平洋経済協力のお隣キーワード

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   
検索ランキング

画像から探す

成層圏滞空飛行試験

ツバフウセンタケ

春日山古墳群

まゆかご

みやざきエキスプレス

妙義荒船佐久高原国定公園

イリエワニ

油そば





アジア太平洋経済協力のページの著作権
Weblio 辞書情報提供元は参加元一覧にて確認できます。

  
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのアジア太平洋経済協力 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2016 Weblio RSS