生駒市
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/09 10:26 UTC 版)
概要
江戸時代に創建された生駒聖天・宝山寺の門前町として発展した。生駒山地を挟んで大阪府と隣接している。生駒山地を貫く近鉄奈良線・けいはんな線で大阪市と結ばれている。現在は、大阪市・奈良市のベッドタウンとして知られ、また大阪都市圏の10%都市圏に属し、大阪都市圏中心部への通勤率は県内で最も高い自治体でもある(奈良府民#特徴も参照)。
2020年の国勢調査によると、県外就業率が全国1位の奈良県において、生駒市のその比率は51.5%と最も高い[4]。2015年では昼夜間人口比率は77.3%(国勢調査)であり、高齢化等の影響を受け1995年の68.4%から上昇しているが、依然として全国規模に見ても低く、衛星都市としての性格が強い。(近畿地方の全市区町村で6番目、全国の全市区町村で32番目、全国の市で4番目に低い)。
地理
地勢
奈良県の北西端に位置し、南北に細長く生駒山地や矢田丘陵などの山々に囲まれ、その間を南へ流れる竜田川や富雄川沿いの谷筋(生駒谷、平群谷、高山谷〈鷹山谷〉、鳥見〈富雄〉谷)や東西南北に広がる鉄道網を中心に市街地が広がる。市街地にも小高い丘や山が点在しており、起伏に富んだ複雑な地形をしている。
富雄川流域である市北部(旧北倭村)と大和川水系竜田川(生駒市内では生駒川)流域である中南部(旧生駒町)の間は小高い山及び丘で行き来しにくい。
高度経済成長初期から大都市大阪への人口集中が激化し、そのドーナツ化現象が近郊都市に波及し[5]、都市化が始まった。近鉄奈良線沿線から都市化が進み、中部では1970年代後半から大都市への良好なアクセスや豊かな自然環境を活かして大規模な住宅都市の開発が始まり、ホワイトカラーなど高所得者層が東生駒や生駒台などの高級住宅地に流入した[5]。その後も生駒駅・東生駒駅を中心に住宅地が広がっていった。
一方で、昭和末期頃からは、北東部の上町(当時)周辺では学園前駅を中心とした住宅地の開発も行われ始め、学園前のブランド力とバブル景気による価格高騰で、中部同様に高所得者層が多く転入した[6]。真弓や北大和、鹿の台地域がこれにあたる。
そのため、中南部は近鉄奈良線など市内の駅(主に近鉄生駒駅)を利用するのに対し北東部は奈良市内の駅(主に学園前駅)を利用する傾向があった。しかし、市北部は関西文化学術研究都市の区域に指定されており、アクセス路線として近鉄けいはんな線が2006年に開通した事で、この傾向も徐々に変わりつつあり、それまで学園前駅を利用していた人々が、けいはんな線利用にシフトする流れが見られる。
また、以上のような宅地開発の歴史から大邸宅街は多くないものの、関西屈指の高所得者層が多い住宅都市となっている[7]。
一方で、市内に平地が少ないために傾斜地も住宅地として開発せざるを得ず、生駒山ですらかなり上の方まで住宅地化している。それ故、一般的には観光用として敷設されるケーブルカーが、生駒市において(生駒ケーブル)は通勤・生活路線としても機能する。
山に囲まれた地形のため、台風の被害はかなり少ない。しかし、生駒市内を流れる川は小河川が多く、洪水の危険がある。また、生駒山地の西側には断層帯(生駒断層帯)が走っており、この断層帯は今後30年以内に地震を引き起こす可能性が日本国内の主な活断層の中でやや高いとされている。[8]
地域
- 市域・郵便番号
- 630-0239 青山台(あおやまだい)
- 630-0132 あすか台(あすかだい)
- 630-0133 あすか野南(あすかのみなみ)
- 630-0134 あすか野北(あすかのきた)
- 630-0233 有里町(ありさとちょう)
- 630-0202 生駒台南(いこまだいみなみ)
- 630-0203 生駒台北(いこまだいきた)
- 630-0222 壱分町(いちぶちょう)
- 630-0232 小倉寺町(おぐらじちょう)
- 630-0223 小瀬町(おぜちょう)
- 630-0227 乙田町(おとだちょう)
- 630-0237 鬼取町(おにとりちょう)
- 630-0131 上町(かみまち)
- 630-0138 上町台(かみまちだい)
- 630-0265 軽井沢町(かるいざわちょう)
- 630-0245 北新町(きたしんまち)
- 630-0142 北田原町(きたたはらちょう)
- 630-0121 北大和(きたやまと)
- 630-0248 喜里が丘(きりがおか)
- 630-0201 小明町(こうみょうちょう)
- 630-0247 光陽台(こうようだい)
- 630-0226 小平尾町(こびらおちょう)
- 630-0211 桜ケ丘(さくらがおか)
- 630-0221 さつき台(さつきだい)
- 630-0112 鹿ノ台東(しかのだいひがし)
- 630-0114 鹿ノ台西(しかのだいにし)
- 630-0113 鹿ノ台南(しかのだいみなみ)
- 630-0111 鹿ノ台北(しかのだいきた)
- 630-0115 鹿畑町(しかはたちょう)
- 630-0136 白庭台(しらにわだい)
- 630-0253 新旭ケ丘(しんあさひがおか)
- 630-0242 新生駒台(しんいこまだい)
- 630-0238 大門町(だいもんちょう)
- 630-0101 高山町(たかやまちょう)
- 630-0251 谷田町(たにだちょう)
- 630-0243 俵口町(たわらぐちちょう)
- 630-0212 辻町(つじまち)
- 630-0263 中菜畑(なかなばた)
- 630-0267 仲之町(なかのちょう)
- 630-0231 菜畑町(なばたちょう)
- 630-0261 西旭ケ丘(にしあさひがおか)
- 630-0137 西白庭台(にししらにわだい)
- 630-0264 西菜畑町(にしなばたちょう)
- 630-0236 西畑町(にしはたちょう)
- 630-0246 西松ケ丘(にしまつがおか)
- 630-0224 萩の台(はぎのだい)
- 630-0234 萩原町(はぎはらちょう)
- 630-0141 ひかりが丘(ひかりがおか)
- 630-0254 東旭ケ丘(ひがしあさひがおか)
- 630-0213 東生駒(ひがしいこま)
- 630-0214 東生駒月見町(ひがしいこまつきみちょう)
- 630-0258 東新町(ひがししんまち)
- 630-0215 東菜畑(ひがしなばた)
- 630-0244 東松ケ丘(ひがしまつがおか)
- 630-0225 東山町(ひがしやまちょう)
- 630-0235 藤尾町(ふじおちょう)
- 630-0256 本町(ほんまち)
- 630-0241 松美台(まつみだい)
- 630-0122 真弓(まゆみ)
- 630-0123 真弓南(まゆみみなみ)
- 630-0116 美鹿の台(みかのだい)
- 630-0262 緑ケ丘(みどりがおか)
- 630-0135 南田原町(みなみたわらちょう)
- 630-0228 南山手台(みなみやまてだい)
- 630-0257 元町(もとまち)
- 630-0266 門前町(もんぜんちょう)
- 630-0255 山崎新町(やまさきしんまち)
- 630-0252 山崎町(やまさきちょう)
- 630-0229 翠光台(すいこうだい)
※上記に掲載のない地域は630-0200である。
気候
瀬戸内海式気候と内陸性気候を併せ持つ。夏と冬の気温の差(年較差)、そして1日における気温の差(日較差)のが大きい典型的な盆地性の気候である。
生駒市消防本部 | ||||||||||
月 | 気温(℃) | 湿度(%) | 降水量(mm) | 降水・雪日数 | ||||||
平均気温 | 最高気温とその記録日 | 最低気温とその記録日 | 平均湿度 | 最高湿度 | 最低湿度 | |||||
令和3年 | 16.1 | 36.3 | 8月5日 | -3.2 | 1月8日 | 73.8 | 99.5 | 10.5 | 1,782.5 | 124 |
1月 | 2.6 | 14.8 | 1月15日 | -3.2 | 1月8日 | 68.8 | 98.5 | 23.2 | 66.5 | 8 |
2月 | 7.3 | 19.9 | 2月14日 | -1.8 | 2月18日 | 63.1 | 99.1 | 15.4 | 53.0 | 5 |
3月 | 10.8 | 21.9 | 3月31日 | 0.4 | 3月11日 | 70.0 | 99.0 | 13.2 | 125.0 | 11 |
4月 | 14.2 | 25.9 | 4月22日 | 2.1 | 4月10日 | 65.2 | 98.7 | 10.5 | 168.5 | 9 |
5月 | 18.9 | 28.5 | 5月14日 | 8.8 | 5月3日 | 74.3 | 99.4 | 18.7 | 265.5 | 13 |
6月 | 23.1 | 32.5 | 6月10日 | 16.3 | 6月5日 | 75.3 | 98.7 | 21.4 | 110.5 | 11 |
7月 | 27.3 | 35.5 | 7月19日 | 20.0 | 7月15日 | 78.5 | 99.3 | 41.9 | 255.5 | 13 |
8月 | 27.1 | 36.3 | 8月5日 | 20.9 | 8月19日 | 81.8 | 99.5 | 26.0 | 356.5 | 16 |
9月 | 23.6 | 31.4 | 9月10日 | 18.1 | 9月27日 | 83.1 | 99.3 | 45.5 | 159.0 | 13 |
10月 | 18.7 | 31.0 | 10月4日 | 6.3 | 10月24日 | 77.0 | 98.7 | 35.1 | 62.5 | 10 |
11月 | 12.1 | 22.8 | 11月1日 | 1.0 | 11月29日 | 75.3 | 99.2 | 39.7 | 80.5 | 6 |
12月 | 7.1 | 16.4 | 12月12日 | -1.3 | 12月27日 | 73.3 | 98.8 | 37.8 |
人口
平成27年国勢調査(速報値)より前回調査からの人口増減をみると、1%増の118,297人であり、増減率は県内39市町村中3位。
生駒市と全国の年齢別人口分布(2005年) | 生駒市の年齢・男女別人口分布(2005年) | ||
■紫色 ― 生駒市
■緑色 ― 日本全国 |
■青色 ― 男性
■赤色 ― 女性 | ||
生駒市(に相当する地域)の人口の推移 | |||
総務省統計局 国勢調査より |
- 人口:117,295人(生駒市統計[9])
- 世帯数:51,617世帯(同上)
隣接自治体
歴史
古代
太古の生駒は古代豪族の一つ平群氏の領地で、古代から中世と時を経るごとに平群氏の勢力は衰退し、『平群』という地名だけが残ることとなった。
奈良時代には都であった平城京の外周に位置する生駒(当時の平群)は生駒山のふもとに位置し、往馬坐伊古麻都比古神社(生駒神社)、生駒山口神社式内大社往馬神社社村の氏神様的存在でもあって近代の大和国平群郡南北生駒から奈良県生駒郡生駒町へと地名の変貌を遂げていったものである。
有里町にある竹林寺は奈良時代に行基によって開創されたとされ、詳細は不明だが、行基が建てた四十九院の一つ生馬仙房に比定される[11]。また、行基の遺命で生駒山東陵に埋葬され、竹林寺境内の墓がそれとされる[12]。
なお、古代の生駒については記紀の『平群氏』の項目及び平群氏を参照。
古代・中世の生駒は山間の寒村に過ぎなかったが、生駒山地は山岳修行の場として開かれていった(役行者が生駒山で暴れていた2匹の鬼を改心させ弟子にしたという伝説が在る)。一帯は南都と大坂を結ぶ街道として機能し、それらは現在でも清滝街道(現国道163号)、暗越奈良街道(現国道308号)として微かに当時の雰囲気を伝えている。
延喜式神名帳には大和国平群郡に往馬坐伊古麻都比古神社(旧式内官幣大社生駒神社)、生駒山口神社が記載されている。
中世
この頃から高山で茶筌(茶筅)の制作が始まったとされる。その起源は諸説ある。
一つは、室町時代に茶道の創始者村田珠光が親交のあった鷹山宗砌(市北部の鷹山荘〈現在の高山町〉を支配していた[13]鷹山氏の次男とされる)に茶の攪拌道具製作を依頼したことから茶筌が生まれたとする説である[13][14]。宗砌の製作した茶筌が後土御門天皇に献上されたところ、お褒めの言葉と「高穗」の御銘を賜り、鷹山氏は地名と家名を高山に改めた[14]。その後、高山氏が高山を去る際、この地に残った家臣の内16人に茶筌の製作を許可し、以後旧臣たちは茶筌の製作を一子相伝で引き継いでいったという[14]。
このほか、奈良の宝来で茶筌の作り方を学び高山に戻った甚之丞という人物が豊臣秀吉に茶筌を献上し、それが大いに賞されたため高山全体で茶筌製造が盛んになったという説もある[13]。いずれにしろ、1736年(享保21年)刊行の『大和志』において茶筌は高山村の特産物とされるようになっていた[13]。
近世
江戸時代に入り、1678年(延宝6年)に湛海律師が霊峰・生駒の中腹に宝山寺を開山すると、にわかに商売の神様として大阪庶民の信仰を集め、門前町として賑わった。
京都の皇室や江戸の徳川将軍家、郡山藩主柳沢家からの祈願もあった。
近代
鉄道(大軌)が開通したが、当初、大軌は沿線開発よりも沿線の観光要素(生駒市では東京の浅草とともに著名であった[15]宝山寺など)を活かす方針であった[16]が、宝山寺の門前町を含め、観光業による賑わいが増したことから、行楽地としての開発や、経営の安定化で沿線住宅地開発も始めた[16]。
生駒山上ではブルーノ・タウトが設計した『生駒山嶺小都市計画』[17]に代表される観光地としての開発が進み、別荘地や遊園地が立地し始め、宝山寺参拝と併せてにわかに大阪の行楽地として賑わいをみせる[18]。
一方で鉄道による利便性の向上は宅地の立地にも影響し、1925年(大正14年)に生駒駅前で分譲された三勝園に端を発して、宅地の分譲が始まる[18]。三勝園の他、山楽荘、常磐荘園、東明園、大美ヶ丘、朝日ヶ丘、生駒荘園、青松園、万華荘、緑乃町の開発が計画されたが、計画通り完成した地区は少なく、また現在まで開発当初の地名を残すものは殆ど無い[19]。
- 大正3年(1914年) - 現在の近鉄奈良線にあたる大阪電気軌道が上本町 - 生駒 - 奈良間を開業し、生駒トンネルにより大阪との距離がかなり短縮された。
- 大正7年(1918年)- 日本最初のケーブルカー、生駒鋼索鉄道(現・近鉄生駒鋼索線・生駒ケーブル)が敷設され、宝山寺の参拝客も依然として絶えなかった。
- 大正10年(1921年)北生駒村が生駒町となる。
- 昭和元年年(1926年)12月28日 -
- 信貴生駒電鉄 元山上口駅 - 仮新生駒駅間が開業。(一分駅・南生駒駅開業)
- 昭和2年(1927年)4月1日 信貴生駒電鉄が仮新生駒駅 - 生駒駅 間が開業。仮新生駒駅が廃止。菜畑駅が開業。(現在の近鉄生駒線)
- 昭和4年(1929年)に生駒山上遊園地が開業した。
現代
戦中から戦後にかけて、大阪からの疎開者が相次ぎ、松ヶ丘や旭ヶ丘の住宅団地が生じ、生駒駅周辺は門前町、遊楽地から商業地域への変容を始める[15]。阪奈道路開通後、近鉄は信貴生駒スカイラインを建設し、生駒山を六甲山、比叡山に並ぶ都市公園とするため生駒山上遊園地の拡充など巨額を投じた[15]。以後、京都大学理学部附属天文台や各テレビ塔ができ、貸別荘が集積した[15]。
一方、生駒駅北側では生駒台や新生駒台などの高級住宅地が、新設された東生駒駅前や市北部の鹿ノ台や真弓にも学園前駅を起点とした大規模な高級住宅団地がそれぞれ造成された[15]。
- 昭和27年(1952年)12月4日 - 当時の北倭村を通る二級国道163号大阪四日市線が指定。
- 昭和29年(1954年)1月20日 - 主要地方道枚方大和高田線と主要地方道大阪枚岡奈良線が指定。
- 昭和31年(1956年)12月13日 - 生駒線の生駒駅が奈良線の駅に統合。
- 昭和34年(1959年)6月9日 - 阪奈道路が片側1車線の有料道路として開通した。
- 昭和39年(1964年)
- 昭和40年代に入れば大規模な住宅地建設が相次ぐなど都市化が本格的に進み、人口も急増し県内有数のベッドタウンとなった。
- 昭和42年(1967年) - 生駒町中南部の電話番号に市内局番が導入、生駒3局と壱分7局となる。
- 昭和43年(1968年)3月20日 - 東生駒駅が開業。
- 昭和44年(1969年)12月4日 - 一般国道308号が指定。
- 昭和45年(1970年)3月1日 - 阪奈道路が全線4車線化。
- 昭和46年(1971年)
- 昭和51年(1976年)
- 4月1日 - 主要地方道奈良生駒線と主要地方道大阪生駒線が指定。
- 人口が5万人を超す。
- 昭和54年(1979年) - 阪奈道路の辻町インターチェンジが開業。
- 昭和55年(1980年)4月23日:萩の台駅が開業。
- 昭和56年(1981年)
- 昭和57年(1982年)
- 4月1日 - 主要地方道枚方大和郡山線と主要地方道生駒井手線が指定。
- 生駒駅前南口地区第一種市街地再開発事業といて、グリーンヒルいこまが完成する。(当再開発事業は翌年事業完了)
- 昭和59年(1984年)- 第39回国民体育大会わかくさ国体・ハンドボール競技会を開催。昭和天皇がご臨席される。
- 昭和61年(1986年)10月1日 - 近鉄東大阪線(現・近鉄けいはんな線)が開業。大阪市営地下鉄(現・大阪メトロ)中央線と相互直通運転が開始される。
- 昭和62年(1987年) - 生駒市北部の高山地域が関西文化学術研究都市に指定された。
- 平成2年(1990年)
- 奈良県下で3番目の10万人以上都市になる。
- 関西文化学術研究都市・高山クラスターにおける高山第一工区の開発に着手
- 平成4年(1992年)12月13日 - 菜畑付近が高架化。
- 平成5年(1993年)
- 5月11日 - 主要地方道生駒精華線が指定。
- 1月29日:元山上口駅 - 萩の台駅間が線路移設され、0.2km短縮。東山駅が移設。
- 平成9年(1997年)
- 平成17年(2005年)生駒駅前北口第四地区市街地再開発事業が完了。(店舗、事務所付き共同住宅や南都銀行生駒支店、KONAMIスポーツクラブが立地。)
- 平成18年(2006年)3月27日 - 近鉄けいはんな線が学研奈良登美ヶ丘駅まで延長。(あわせて白庭台駅・学研北生駒駅開業)
- 平成21年(2009年)3月20日 - 阪神なんば線が開通し、近鉄と阪神が相互直通運転を開始し、奈良から神戸間が直通。
- 平成26年(2014年)
- 2月1日 - 生駒ふるさとミュージアム開館。
- 3月7日 - 環境モデル都市に認定。
- 4月20日 - -生駒駅前北口第二地区市街地再開発事業が完了し、ベルテラスいこま開業。「関西まちづくり賞」を受賞。
- 平成27年(2015年)生駒市図書館が第1回ビブリオバトル全国大会を開催。全国で初めての社会人までを対象にした年齢無制限の全国規模の大会、ビブリオバトルである。
- 平成29年(2017年)7月18日 - 地域小売電気事業者いこま市民パワー株式会社設立。(詳細は後述)
- 平成30年(2018年)8月29日 - 近鉄生駒鋼索線(生駒ケーブル)開業100周年
- 令和元年(2019年)7月1日 - SDGs未来都市に認定。
- 令和3年(2021年)11月11日 - 市政50周年を迎え、前年から翌年にかけて記念事業が行われる。
- 令和4年(2022年)5月17日 - 生駒線・旧東信貴鋼索線開業100周年を迎える。
- 令和5年(2023年)4月28日 - 総務省による脱炭素先行地域に住宅地公募モデルとしては全国で初めて選定される。
市名の由来
- 定説
縄文時代に使用されていた言語で生駒がどう呼ばれていたかに生駒の語源・由来を求めた、定説は次のようなものだ。(生駒検定より)
縄文時代に生駒付近で住まいしていた人々のことを日本書紀は愛瀰詩(えみし)と呼んでる。これは、三文字とも麗わしい文字を使用している(「瀰」は水の盛なさまの意)ように尊称である。。日本書紀は愛瀰詩を「一人で百人に当るほど強いが、戦わない人々」と紹介してる。この愛瀰詩(縄文人)が使用した縄文語の研究によれば、「イコマ」はもともと「イ・コマ」ではなく「イコ・マ」であり、イコ・マの語源を遡れば、イコ・マ→イク・オマ→ユック・オマー(yuk‐oma)となり、ユック・オマーとは、ユックがオマー(そこにいる。)という意味である。。ユックとは、当時、生駒山にたくさん生息していた鹿のことだ。
縄文時代、水の豊かな生駒山系一帯の、木の実の豊かな雑木の原始林には狩猟対象の動物が沢山棲息し、縄文人にとって生駒山は四季を通じて獲物の宝庫で、山に分け入って狩りさえすれば山の幸が必ず授かり人々は飢餓におち入らずに済んだという有難い山であった。そこで誰が言うともなく、この山は「ユックがそこにいる」山、すなわち「ユックのオマー(そこにいる)」山→「イク・オマ」の山→「イコ・マ」の山→「イコマ」の山と呼ばれるようになった。そしてやがて、イコマには膽駒、射駒、伊駒、伊古麻、伊故麻、生馬、往馬などの漢字が宛てられていった。
- 諸説
高原だから「イ(接頭語)・コマ(高原)」。放牧地(牧場)があったから「イ(接頭語)・コマ(駒=馬)」。奥まった小盆地(谷筋)が多いから「イ(接頭語)・クマ(隈)→イコマ」。大和の国の西方の隅(すみ)に位置するから「イリ(入り)・クマ(隅)→イコマ」。分かれ嶺があるから「クマル(分)→イコマ」。生駒への渡来人の国にちなんで「イ(接頭語)・コマ(高句麗)」。生きた駒(馬)のような山容をしているから。山中を駒(馬)が走り回っていたから。
これらはいずれも、弥生時代にまで遡って当時に使用されていた言語で生駒がどのように呼ばれていたかに語源・由来を求めるものだが、生駒にはすでに弥生時代以前の縄文時代に人が住まいしており、この時代にまで遡ったものでないので定説(ある事柄について、その説が正しいと広く認められている説・学説)とは言い難い。
行政区画の変遷
- 1889年(明治22年)4月1日 - 町村制の施行により、平群郡山崎村・谷田村・俵口村・小明村・辻村・菜畑村の区域をもって北生駒村(きたいこまむら)が発足。
- 1897年(明治30年)4月1日 - 所属郡が生駒郡に変更。
- 1921年(大正10年)2月11日 - 町制施行・改称して生駒町となる。
- 1955年(昭和30年)3月10日 - 南生駒村を編入。
- 1957年(昭和32年)3月31日 - 北倭村を編入。
- 1971年(昭和46年)11月1日 - 市制施行して生駒市となる。
- 市域の変遷
明治22年 | 明治29年 | 大正10年 | 昭和30年 | 昭和32年 | 昭和46年 | 現在 |
---|---|---|---|---|---|---|
奈良県 | ||||||
平群郡 | 生駒郡 | 生駒市 | ||||
南生駒村 | 生駒町 | 生駒町 | ||||
北生駒村 | 生駒町 | |||||
添下郡 | 北倭村 | |||||
北倭村 |
四條畷市 | 交野市 枚方市 | 精華町 京田辺市 | ||
大東市 東大阪市 |
奈良市 | |||
生駒市 | ||||
平群町 | 大和郡山市 |
- ^ 生駒市旗
- ^ 小学館辞典編集部 編『図典 日本の市町村章』(初版第1刷)小学館、2007年1月10日、163頁。ISBN 4095263113。
- ^ 生駒市役所の位置を変更する条例
- ^ “奈良県のすがた2022”. 奈良県のすがた 2022 -グラフと解説で見る統計ガイド- 本編第4部第7章労働. p. 82. 2023年8月22日閲覧。
- ^ a b 嶋本恒雄, 大森豊裕, 角谷弘喜「総合計画に住民の意見を反映さす方法について(その4)」『都市計画論文集』第7巻、1972年、69-74頁、doi:10.11361/journalcpij.7.69。
- ^ 平原幸輝, 橋本健二, 浅川達人, 妻木進吾「三大都市圏における所得階層の空間分布」『日本都市社会学会年報』第2022巻第40号、2022年、76-92頁、doi:10.5637/jpasurban.2022.76。
- ^ a b “統計局ホームページ/令和5年住宅・土地統計調査”. www.stat.go.jp. 2023年11月4日閲覧。
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