ビオラとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > > 楽器 > 楽器 > ビオラの意味・解説 

ビオラ【(イタリア)viola】

読み方:びおら

擦弦楽器の一。バイオリンよりやや大形で、5度低く調弦される。主に、室内楽管弦楽内声部を受け持つ。


ビオラ【(ラテン)Viola】

読み方:びおら

園芸種スミレ一種で、花の小さなサンシキスミレ

ビオラの画像

ビオラ[viola]

調弦は、バイオリンより1オクターブ5度低くバイオリン族の中で最も広い音域をもつ。左指で弦を押さえ右手で弓を用いて奏するのはバイオリン同じだが、バイオリンの2倍の胴の長さ有するので、奏者椅子腰を掛け楽器床上立て、棹を左肩のほうに位置させて奏する音質深くつやがあり、男性的で、音量は豊か。独奏合奏両面で、バイオリン次いで重要な楽器であり、合奏では全体土台としての低音楽器役割と、旋律を歌う役割とを兼ねる。基本的な奏法やそこから得られる効果バイオリン同じだが、楽器大きさの関係で、左の各指で半音を取るのが容易であるため、バイオリンより半音自然に奏することができる。また弦が長く張力強いため、余韻がよく残りピチカートポルタメント、またピチカートポルタメントなどの奏法で、独特の効果得られる

ビオラ (三色菫)

Viola x wittrockiana

Viola x wittrockiana

Viola x wittrockiana

Viola x wittrockiana

Viola x wittrockiana cv. Frosted Chocolate

Viola x wittrockiana

ヨーロッパ野生の「スミレ」から改良されたもので、「ガーデンパンジー(Garden pansy)」とも呼ばれます花径が5センチ上のものをいい、それより小さなものは「タフテッドパンジー(Tufted pansy)」、または「ビオラ(Viola)」と呼ばれます花期は秋から春にかけて。花色が豊富で春の花壇を彩る代表的な花です。わが国では、小輪系の「パンジー」を「ビオラ」と呼びますが、厳密に区別できません。
スミレ科スミレ属多年草で、学名Viola x wittrockiana。英名は Tufted pansy

ビオラ

名前 Viola; Biolat

ヴィオラ

(ビオラ から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/02 14:10 UTC 版)

ヴィオラ
各言語での名称
viola
Bratsche
alto
viola
中提琴
分類

弦楽器 - ヴァイオリン属

音域
各弦の調弦。実音記譜
関連楽器
関連項目

ヴィオラ(Viola)は、西洋音楽で使われるヴァイオリン属弦楽器である。合奏重奏の中では中音部を受け持つ。しばしば「Va」「Vla」と略記される。ビオラとも表記される。ヴィオラ演奏者をヴィオリスト(violist)という。

独奏楽器としての作曲は多くないが、近代以降では独奏曲も数多く作られるようになってきている。

構造

同じヴァイオリン属ヴァイオリンとほぼ同じ構造で、同様に顎に挟んで演奏する。

ヴァイオリンに比べ音域を五度下げ低音を出す必要から全体が大きくなっていて、特に厚みが増している。

大きさ

大きさはヴァイオリンに比べ、胴長が50 mmほど大きいといわれるが、ヴィオラの大きさは390 mmほどから420 mmを超えるものまでばらつきがある。アントニオ・ストラディヴァリコントラルトヴィオラ(CV)テナーヴィオラの2種類のヴィオラを製作している。現在残された、木の内型によればコントラルトヴィオラの胴長は約41 cmで、テナーヴィオラの胴長は約47 cmである[1]。音響的には大きい方が有利であるが、大きすぎると演奏が困難になるため、演奏者は演奏技術・体格との兼ね合いで自分の弾くヴィオラを選択することになる。日本では405 mmほどの大きさが好まれるが、世界的には小さめの寸法であり、ストラディヴァリが製作した寸法から410 mm程度が標準とされる。これは前述のコントラルトヴィオラの大きさをほぼ継承したものと言える[2]。一方、アメリカ合衆国では大きなヴィオラが好まれ、あるヴィオラ製作コンクールでは「420 mmを超えるもの」という条件があるくらいである。また長さのみならず、共鳴箱の容積を大きくとるために厚みを厚めに設計したもの、幅を広めに設計したものなど形もまちまちである。

ヴィオラの大きさは、ヴァイオリンより音域が五度下がることから、科学的には、本来、胴長がヴァイオリン(360 mm程度)の1.5倍の540 mm程度で音が最も共鳴するのだが、それだと物理的に人間が演奏不可能となるので、410 - 430 mmで落ち着くことが多い。したがって、制作者はそれぞれ趣向を凝らし、厚みを加えたり、胴体を長くしたりして、制作者なりに最も映える音を模索し制作に至る。

もちろんヴィオラの音色は大きさのみによって決定されるものではないのでバシュメットのように標準的な寸法よりも若干小さめのヴィオラで魅力ある音色を出す演奏家もいるが、400 mm以下のヴィオラでは本当のヴィオラの音とは言いがたいというのが本格的な制作者にみられる認識である。弦は楽器全体の長さに応じてヴァイオリン用のものより長いだけではなく、同じ高さのヴァイオリンの弦より太い。弓は一般的にヴァイオリンのものよりやや短く、重量はやや重い。

調弦・記譜

譜例: 調弦

通常はまずチューナー音叉などでA線を調弦し、そこから、完全5度ずつ下に向かって、ニ(D4、レ)、ト(G3、ソ)、ハ(C3、ド)であり、第4弦のハ音は中央ハ音の完全8度(オクターヴ)下の音となる。この調弦はヴァイオリンより完全5度低く、チェロより1オクターヴ高い。

基本的にアルト記号ハ音記号)で楽譜に書かれるが、高音部にはト音記号も使われる。

演奏法

ヴァイオリンとほぼ同じく、楽器を左肩に乗せ、顎で押さえて楽器を固定し、左手の指で弦を押さえて音程を決める。右手は弓で楽器の弦をこすって音を出す。このため、ヴィオラは擦弦楽器に分類される。

また、隣接する弦を同時に鳴らす、重音奏法と呼ばれる特殊な演奏法により、完全五度の重音を奏でることが可能である。

ヴィオラ用の練習曲や教本においても、ヴァイオリン用に作られたものを5度音程を下げて編曲したものが広く使われている(セブシック「SCHOOL OF TECHNIQUE for VIOLA」、カール・フレッシュ「音階教本」など)。もとは既成のヴァイオリンやチェロのための作品を書き改めて演奏することが多くある。

ほかの弦楽器と同じく、同一曲内で別の楽器に持ち替えることはほとんどないが、次の曲ではヴァイオリンと持ち替える。

主なヴィオラ曲

ヴィオラが活躍する楽曲

主なヴィオラ奏者

ヴィオラの独奏楽器としての地位を発掘[要説明]した演奏家(ヴィオリスト)は、20世紀初頭から現代まで少なからず存在する。彼らの登場までヴィオラは、長らく独奏楽器としては無視された存在であった。現在でも「ヴィオラの第一人者なんてものはいない。(それほどの腕があればヴァイオリンへ鞍替えしてしまう)」「ストラディヴァリウスを盗まれたくなければヴィオラのケースに入れておけ(誰も手を出さない)」というジョークが残っている。現在はヴィオラ専門または活動の中心に据える独奏者も少なくないが、全体としてはヴァイオリンと掛け持ちで活動している奏者が多い。オーケストラや弦楽四重奏団ではヴィオラ奏者はほぼ固定され、ヴァイオリンと持ち替えることは少ない。

詳細はヴィオリスト#著名なヴィオリストの一覧またはクラシック音楽の演奏家一覧#ヴィオラ奏者を参照。

脚注

  1. ^ 横山進一「ストラディヴァリウス」(2008年 アスキー・メディアワークス, アスキー新書 ISBN 978-4048674171
  2. ^ 横山 同掲書

関連項目

外部リンク


ビオラ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/22 07:00 UTC 版)

ハーメルンのバイオリン弾きの登場人物」の記事における「ビオラ」の解説

第1話出て来少年母親自分庇って魔物殺されてしまい、ずっと1人暮らしていた。

※この「ビオラ」の解説は、「ハーメルンのバイオリン弾きの登場人物」の解説の一部です。
「ビオラ」を含む「ハーメルンのバイオリン弾きの登場人物」の記事については、「ハーメルンのバイオリン弾きの登場人物」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「ビオラ」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ

ビオラ

出典:『Wiktionary』 (2020/03/25 07:13 UTC 版)

異表記・別形

語源

イタリア語 viola からの借用語。 または 英語 viola からの借用語

発音(?)

名詞

ビオラ

  1. ルネッサンス期から18世紀にかけてヨーロッパ発達したゆみでこすって音を出す弦楽器
  2. バイオリンよりややひくい音を出すバイオリン属の弦楽器バイオリンよりも一回り大きい。4本の5度調弦し、楽器をはさみ、左手で弦を抑えながら、主として右手持った使って弦を擦ることによって音を出す。オーケストラ弦楽では中音部を担当し、その音域はCから上に4オクターブ程度。しばしばVlaVa略記する。

翻訳

関連語


「ビオラ」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



ビオラと同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ビオラ」の関連用語


2
ヴィオラ デジタル大辞泉
100% |||||



5
弦楽四重奏 デジタル大辞泉
90% |||||


7
弦楽五重奏 デジタル大辞泉
74% |||||


9
ピアノ四重奏 デジタル大辞泉
58% |||||


ビオラのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ビオラのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ヤマハミュージックメディアヤマハミュージックメディア
Copyright(C) 2000-2025 YAMAHA MUSIC MEDIA CORPORATION. All Rights Reserved.
ヤマハミュージックメディア音楽用語ダス
ボタニックガーデンボタニックガーデン
Copyright 2001-2025 shu(^^). All rights reserved.
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのヴィオラ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのハーメルンのバイオリン弾きの登場人物 (改訂履歴)、ジムリーダー (ポケットモンスターSPECIAL) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Text is available under Creative Commons Attribution-ShareAlike (CC-BY-SA) and/or GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblioに掲載されている「Wiktionary日本語版(日本語カテゴリ)」の記事は、Wiktionaryのビオラ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、Creative Commons Attribution-ShareAlike (CC-BY-SA)もしくはGNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS