SCSI機器の動向とは? わかりやすく解説

SCSI機器の動向

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/19 04:45 UTC 版)

Small Computer System Interface」の記事における「SCSI機器の動向」の解説

かつて日本でも各種パソコンワークステーションPC-9800シリーズFMRシリーズ/FM TOWNSX68000や、また、日本国内販売されMacintoshサン・マイクロシステムズなど)でハードディスクドライブ (HDD) やイメージスキャナCD-ROMMOなどを接続する高速インタフェースとして使われていた。PC-9800シリーズMacintoshではSCSI記憶装置入出力装置標準インタフェースとなっており、PC-9800シリーズMacintoshではSCSI接続したMOディスクからも起動が可能であったまた、MacintoshではSCSI接続したMacintosh本体外付けハードディスクとして利用するSCSIターゲットディスクモード呼ばれる仕様接続先から起動可能な仕様になっていた)も用意されていた。FM TOWNS登場時はSCSI標準搭載としていた。これらの機種のようにフロッピーディスクドライブHDDいずれからもシステム起動失敗した場合に、SCSI接続機器から「第三の選択肢」としてシステム起動試みることができる仕様となっていたものもあり、当時潤沢ではなかったシステム資源有効活用する面でも重要な選択肢として活躍した。 その一方でPC/AT互換機では、内蔵HDD歴史的にST-506始祖とするIDE主流であり、主に外付けCD-ROMMO等の接続為に使用されいただけだった。CD-ROMについてはコスト削減のため、内蔵化されSoundBlasterMKEミツミソニーの独自接続規格経て1996年頃からはATAPIによる接続主流となった。また2002年以降順次シリアル伝送による規格への置換進んでおり、パーソナルコンピューター向けではシリアルATAサーバー向けではSerial Attached SCSI (SAS) への置換進んでいたが、2020年現在では2013年規格固まり製品登場したより高速NVMe両者ともに主流となっている。 MOイメージスキャナなど、外付け周辺機器についても、2000年頃からUSB 1.1(さらに2002年頃からは、より転送速度速いUSB 2.0)やIEEE 1394に、その後USB 3.0に取って代わられた状況である。 Macintosh(特にiMac以降)でも同様にHDDCD-ROMといった内蔵機器IDEMOイメージスキャナなどの外付け機器USBIEEE 1394に、更にUSB 3.0IEEE1394b経て2020年現在ではUSB 3.1 Gen2とThunderbolt 3へ置き換わっている。ターゲットディスクモードも、IEEE 1394Thunderboltサポートされている。 高速処理速度強く求められるサーバ用途では、CPUへの負荷抑えられることから、現在でもSCSI接続ハードディスクが主に用いられている。この場合故障対す耐性高め目的で、冗長性持たせるためRAID構成RAID1、あるいはRAID5)として用いられることが多い。 また一般用途でも、日常的にアクセスする外付けHDD増設する場合USBIEEE1394バスパワー供給干渉論理的に切断される現象がまれに発生するため、これを嫌ってSCSI採用するユーザ少なからずいる。この場合、現在はSCSI用のHDDが非常に高価なため、ATAシリアルATAHDDSCSI接続する為の変換基板(ATA-SCSIブリッジ、S・ATA-SCSIブリッジ)が使用されることが多い。 複数イニシエータを持つことが出来る事から、コンピュータクラスタストレージバスとして使われている。ストレージ共有することで個々ストレージへのアクセスモニタするオーバーヘッド削減し異常事態生じてフェイルオーバーする時は最終状態保存されているストレージアクセスできるため瞬時クラスタ構成要素切り離した代替する事ができた。これはIEEE 1394にも引き継がれている。 一般向けでもSCSIハードディスク多用されていた時代には、ドライブユニットIDEと同じで、制御基板のみ差し替えていた製品多く占めていたが、近年SCSIハードディスクは(SCSI規格そのものによる優位性ではないが)サーバでの使用前提とした専用設計となり、小口プラッタ採用によるシーク速度性能の向上や、信頼性確保の為、IDEハードディスクは文字通り桁違い平均故障時間実現している。 近年ではSCSIという規格名称冠した製品見かける機会以前比べて減少しているが、SCSIデータ伝送プロトコル応用した規格として、前述SAS (Serial Attached SCSI)、UASP (USB Attached SCSI Protocol)の対応製品が、またIPネットワーク技術進展にともないSCSI機器IPネットワーク経由接続するための iSCSIという規格IETFにおいて標準化されている。従来ストレージエリアネットワーク (SAN) ではファイバチャネル使われることが多かったが、コスト高くなりがちである、ファイバチャネル精通した技術者少ない、などの問題点があった。これに対しIPネットワーク機器広く普及しており、IP ネットワーク技術関連した技術者も多いことから、iSCSIベースとしたSAN普及をみせている。

※この「SCSI機器の動向」の解説は、「Small Computer System Interface」の解説の一部です。
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