資料的価値とは? わかりやすく解説

資料的価値

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/11/04 18:29 UTC 版)

ギルダス」の記事における「資料的価値」の解説

ギルダス『ブリトン人の没落』は、直接歴史事項書かれていたわけではないが、歴史学者から非常に重要なものとしての位置づけをされている。これはこの時代同時代人の近いブリトン人として書かれた、5世紀6世紀記した現存する資料としては唯一ののである通常この書物書かれ時代540年代の内とされていたが、現在ではもっと早い時期のもの、すなわち6世紀初頭以前、の可能性もある事が分かっている。 この書に書かれ描写国土侵略者荒らされ腐敗堕落した指導者無法さといった描写は何世紀もの間学者たちの間で現実にあった事であるとして受け入れられてきた。 後世の人々はこの時代蛮族ローマ人築いた文明侵略破壊した当然に思っていたし、またこの時徹底的な破壊イングランドロマンス語根付かなかった理由付けにもなった。すなわちローマの支配受けていたはずのイングランドラテン語とは言語学的にそれほど近い関係でない英語を話すようになった理由説明もできた。しかしながらギルダスこのように描写した意図として旧約聖書預言即して同時代出来事書いており、決し後代資料のために書いたものではなかった事は留意しなければならないギルダスハドリアヌスの長城記述しているが、非常に不正確な描写をしており、また彼の伝えたい事と関係ない詳細記述されてはいない。 そのような短所見受けられるが、『ブリトン人の没落』中世資料としてだけではなく6世紀から現存しているブリテン島書かれ数少ない資料としてイングランドの歴史としても重要なのである事には変わりない。 またギルダス著述の中で、彼の生まれた年にバドン山の戦い起こったと書いている。カンブリア年代記には彼の死は570年とされている。しかし『ティゲルナッハ年代記Annales of Tigernach)』には569年となっている。

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資料的価値

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/07 03:49 UTC 版)

太平記」の記事における「資料的価値」の解説

同時代生きた今川貞世(了俊)は応永9年1402年)に著わした『難太平記』において内容誤り指摘している。ただし、それは、今川室町幕府重鎮であったことと関係するのかもしれない近世では、徳川光圀は『大日本史』において資料としているが、明治東京大学教授久米邦武は資料的価値を否定している。たとえば、元弘2年1332年楠木正成下赤坂城奪還再挙兵は、『太平記』では4月3日とされているが、一次史料である『楠木合戦注文』では12月中とされているなど、有名なエピソードについても大幅な錯誤があることに留意する必要があるまた、太平記」にしか記載がないとされている南朝方の武将児島高徳実在性巡って、これを否定する重野安繹と、より慎重な資料批判求め川田剛(甕江)との間で論争起こった(重野=進歩的川田保守的という思想的対立理由求め見方には誤りがある)。近年批判としては、足利氏一門研究をしている谷口雄太は、新田氏とその一族足利氏一門庶流であったのは同時代史料から明白であり、新田氏足利氏から独立した一門であるとしたのは軍記物である『太平記』のみであったにも関わらず足利新田同格見做す史料的には根拠のない『太平記』史観広まり新田氏庶流称した徳川氏天下終わった明治時代以降アカデミズム含めて却ってその傾向強くなったと指摘している。今日では同時代日記など他の一級資料内容比較することで、歴史的資料として研究されている。

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資料的価値

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 09:26 UTC 版)

フォッサマグナ」の記事における「資料的価値」の解説

フォッサマグナ知られる新潟県糸魚川市2009年日本初世界ジオパーク認定された。なお、糸魚川静岡構造線については、2020年11月文化審議会天然記念物指定するよう答申した1990年糸魚川市にはフォッサマグナパーク開設されており断層露頭一部展示されている。

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資料的価値

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/10 07:40 UTC 版)

絵巻物」の記事における「資料的価値」の解説

絵巻物については、美術的価値とともに歴史民俗資料としての価値がある絵巻物表され服装建築食物武器武具調度品等は、古の描いた場合は、時代考証合わないものもあるが、貴重な視覚情報提供している。一例として、『信貴山縁起』(12世紀)に登場する東大寺大仏殿場面は、創建当時大仏および大仏殿描いたほとんど唯一の資料である。また、餓鬼草紙』を見ると、文献資料ではわからない当時トイレ様子がわかる。

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