肖像権管理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 17:33 UTC 版)
2010年代前半までは所属タレントの肖像権については、“複写などの悪用を防止する”という名目で、その管理に厳格な姿勢を示して来た。インターネットが普及した以降も、レコード会社・出演映画・テレビドラマ・CM・音楽番組の公式ウェブサイトや新聞のウェブ、電子版上で、所属タレントの顔写真や動画を使用することが制限されていた(マネージャーなども同等とされていた)。例えば「出版社のサイトにて雑誌表紙のタレントが白抜きで表示」されていたり「CDなどの通信販売サイトにてCDジャケットがシルエット表示される」など、長らく事務所および所属レコード会社の公式ウェブサイト以外のウェブサイトで所属タレントのCD・DVDのジャケット掲載を行っていなかった。 2018年以降は、所属タレントの肖像写真についてネット上での使用制限の緩和を進めている。上述した例については2017年8月ごろから掲載が解禁された。また雑誌・書籍表紙についても2018年4月より掲載が認められるようになった。 2017年から2018年にかけて、所属タレントが出演する CM、テレビドラマやバラエティなどのテレビ番組の予告が公式チャンネルを通してYouTubeなどへアップロードされるようになるなど制限が緩和され、2019年11月以降は所属タレントがメインのバラエティ番組も日テレ制作の深夜番組を皮切りに配信されるようになった。2010年頃から、Adobe Flashの技術を利用し、ページにある画像などを保存できない設定になっているため、かなり緩和されてきていた[信頼性要検証]。同時期からは映画・テレビドラマ・バラエティ番組に関しても、動画配信サービスの独占配信を中心に定額見放題配信が増加傾向にあるものの、バラエティ番組のゲスト出演に関しては配信されない場合が多い。また2017年には、所属タレントの滝沢秀明が「日UAE親善大使」に委嘱された際、外務省のウェブページに滝沢が写った写真が公開されている。同年9月にジャニーズ事務所を退社した香取については、退社後の写真をウェブ媒体に掲載可能である旨が明示されている。これはジャニーズ所属時に存在した写真掲載規制が、退社にともなって解けたことを意味している。同年11月、ジャニーズWESTの7人が出演するネットドラマ『炎の転校生 REBORN』がNetflixで世界配信。 2018年1月1日より、所属芸能人の顔写真を公式サイト「Johnny’s net」に掲載開始した。2018年1月31日、当時関ジャニ∞の錦戸亮が外国特派員向けの会見を機に、所属タレントの会見出席時の写真がウェブ媒体における写真掲載が解禁、記者会見や舞台挨拶などでのジャニーズ事務所の所属タレント登壇時の写真がウェブサイトで使用可能。使用可能な写真は、所属タレントに対する公開取材での写真で、使用する写真の枚数の制限や写真を二次利用する際の注意点などがあるものの(原則3カットまでなどの条件がある)、所属タレントのインターネット上での写真公開がほぼ例外なく容認される形となり、同日のTwitter上でも、映画『羊の木』の公式アカウントで錦戸亮(当時関ジャニ∞)が写った写真がツイートされた。さらに、同年1月31日の時点では「記者会見、囲み取材、舞台あいさつなどタレント登壇時のものに限る」としていた使用許可範囲は、同年2月12日には事務所や製作者側から配信される写真に限りテレビドラマや映画出演発表の際にも使用可能と緩和され、当日は映画『来る』に主演する岡田准一の写真がインターネット上に掲載されたそれ以降もスポーツ紙のウェブ版で写真が使えない場合は、個人名・グループ名の名前だけを書いた画像で代用される場合がある[要検証 – ノート]。この場合、書体はスポーツ紙の見出しを模した文字が多い。[要検証 – ノート]。同年3月21日、ジャニーズJrの最新動画などを配信する公式YouTubeチャンネル「ジャニーズJr.チャンネル」を開設した。事務所がインターネット上に無料配信される映像コンテンツを制作するのは今回が初である。 2019年末に嵐がYoutube、Twitter、Instagram、Tiktok、Facebook、weiboなどの公式アカウントを開設して以降、グループやソロタレントを始め、多くの事務所公式アカウントの開設が行われた。 一方で、現在でも写真が掲載されなかったり(例:国際女性デー協賛の朝日新聞「Dear Girl」で掲載された井ノ原快彦のインタビュー記事)、文字見出しのみにしたり(スポーツニッポン)、事務所ビル外観の写真が用いられることがある(例:日刊スポーツにおける二宮和也の女児誕生を取り扱った記事)。 この措置に関しては、インターネットに限らず民間放送の事業者直営の有料チャンネルにも当てはまり、地上波と平行放送されるニュース番組などで所属タレントに関連する映像を使用する場面がある場合はかぶせ放送が施され、音声には無音措置がされている。地上波向けの過去番組を地上波系BSデジタル放送や有料チャンネルで放送する場合、所属タレントがゲスト出演する回に関しては放送当時同事務所に所属していたものも含め、基本的に放送自体が行われていないが、オンデマンド配信向けに製作された所属タレントが出演している部分を完全にカットされたバージョンが有料チャンネルでも放送される場合がある(その逆もあり、同様の措置の有料チャンネル向けバージョンは必ずオンデマンド配信が実施されている)。地上波向けのドラマ番組も同様で、所属タレントが一切出演していない作品に限って編成されている。 ただし、上述したような緩和策以前にも例外はあった。例えば、TBSラジオで当時SMAPの香取慎吾が『スクランブルSMAP』のラジオパーソナリティを務めていた1997年ごろに同局ウェブサイト内で開設されたプロフィールでは、彼の顔写真が掲載されていた。2000年に所属タレントである近藤が経営するエムケイカンパニーが開設した「MK net Circuit 近藤真彦オフィシャルサイト」では、開設当時から顔写真を掲載している。また、「ジャニーズJr.チャンネル」開設以前にも滝沢秀明がプロデュースを務め、有料でジャニーズJr.の動画を視聴出来る動画サイト「滝CHANnel」が存在した。
※この「肖像権管理」の解説は、「ジャニーズ事務所」の解説の一部です。
「肖像権管理」を含む「ジャニーズ事務所」の記事については、「ジャニーズ事務所」の概要を参照ください。
- 肖像権管理のページへのリンク