神仙術
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/24 21:27 UTC 版)
作中では忍術の原型とされる不思議な術。ライカをはじめ多くの仲間や敵が使用する。主に戦闘手段として用いられるが、他にも連絡や治癒等、様々な目的で使用される。本作の物語進行上欠かせない要素である。 一般的な術 神仙術の心得のある者には広く知られている(と思われる)術。作中で複数の人物が使用しているもの。変わり身の術(かわりみのじゅつ):攻撃されたとき、古木や獣を身代わりに回避する。 高速移動(※正式名称不明):瞬間移動のように移動する。主に敵の攻撃をかわす時に見られる描写。神仙術の心得のある者なら多くが身に着けている術であると思われるが、狗奴国の役人であるエンギシが後述の爆薬から逃れるため高速移動する様も見られる。 クナイ投げ(※正式名称不明):投擲武器であるクナイを投げる。 爆薬(※正式名称不明):爆発物。主な使用法としては、投げつけられて突き刺さったクナイにくくりつけられており、突如煙を上げて発火、爆発して対象を陥れる罠として用いられるが、他にも球状の物体を投げることもある。 憑依の術(ひょういのじゅつ):動物、鳥等の生物をけしかけて攻撃させる。 春霞の術(しゅんかのじゅつ):風に乗せて眠り花の花粉を散布し、眠らせる。 蚊幕(かまく):テグスに吊るした釣り針。先端に毒や痺れ薬を塗り、木の枝や草むらに仕掛けることで外敵の侵入を防ぐ罠。尚、公孫七人衆の一人、ムジンはこの蚊幕を自在に操り、武器として使用している。 発勁(はっけい):体内エネルギーである気を対象に向けて発射する。「遠気当て」「射弾つぶて」とも呼称される。「射弾つぶて」の場合、気の発射と伴に周囲の石を浴びせかける意味があるようだ。張政をはじめラトウ、イキナメ、卑弥呼、壱与、生死人(いきしびと)等が使用している。特に張政と彼の影武者になったラトウは「僧(す)・莎(ば)・訶(は)」という掛け声を発したり、掌を地面につけて気を這わせるなど独特の使用法が見られる。 飛行仙(ひこうせん):自在に空中を移動する。老師、ラトウが使用したが、老師のそれを見た狗奴国兵士の台詞から、はるか古より伝わる十行仙の一つで、使用者が限られる非常に高度な術と思われる。尚、他の行仙は作中に描写が無いため不明。 忍び香(しのびこう):球状の物体を燃やし、立ち上った煙や匂いで仲間を呼び寄せる。 特殊な術 特定の一人にしか使用が認められない術。人物ごとに分けて表記する。ライカ 竜炎の剣(リュウノホムラノ):剣に火炎を纏わせて斬りつける。 以心雷鳴剣(いしんらいめいけん):剣を敵に投げつけるとともに雷を落とす。 火輪の術(かりんのじゅつ):炎を発し、対象を燃やす。劇中、燃える水に引火させるなどで使用された。 蚊幕返し火輪の術(かまくがえしかりんのじゅつ):火輪の術の応用。蚊幕に捕まったとき、テグスを這わせて攻撃者を引火させると同時に焼き切って捕縛を逃れた。 しころ飛魚の術(しころとびうおのじゅつ):水の石切りのようにクナイを水面に飛ばす。 無空殺風陣(むくうさっぷうじん):剣を振り、無数のカマイタチを発生させる。 下風颶風剣(おろしぐふうけん):飛び上がり、上空から落下しながら剣を突き立てる。 返し山彦の術(かえしやまびこのじゅつ):敵の発勁を剣で絡め取って跳ね返す。 霧がくれの術(きりがくれのじゅつ):周囲に霧を発生させ、姿をくらます。 こだま陽炎(こだまかげろう):姿を消した状態で発声して相手をその方向へ誘引する。張政との戦いで、霧がくれの術と併用して追い詰めた。 オタジ 天柱滅破(てんちゅうめつは):剣を空中に放り投げ、自身も飛び上がって両足で捉え、体重をかけて垂直に突き降ろす。 イキナメ 浄身の術(じょうしんのじゅつ):水死体さながらに清流に身を委ねて、体内の毒素を浄化する。 蛇活の術(じゃかつのじゅつ):無数の蛇を対象にけしかけて攻撃する。 双身の術(そうしんのじゅつ):複数人に分裂してそれぞれが独立に攻撃する。倒された一方の正体が大蛇(デラックス版二巻)、「蛇活双身の術」と呼称している(デラックス版十一巻)、ライカが倒した一方である大蛇を見て「憑依の術」と言っている場面(上記デラックス版二巻)がある。 龍巻き(※正式名称不明):竜巻を発生させる。 ガマ(※正式名称不明):巨大なガマ蛙を操る。 深鬼蘇生の術(※読み方不明):上記のガマ蛙の死体を切り裂き、噴き出した血液から蟇霊鬼(ひきりょうき)という怪物を生み出した。 思念呪操(しねんじゅそう):「催・覚・操・心」と呪文を唱え、正気でない相手の精神をあやつる。精神どころか、超能力のように体を浮かせたりできる。 電気ショック療法(※正式名称不明):磁鉄鉱という天然の磁石で電磁誘導を起こし、瀕死の対象に電気ショックを与えて蘇生させる。仰向けの対象を六角形に囲むように地面にクナイを刺してそれぞれに縄張り、磁石をその中心の空中に浮かせる。「臨・兵・斗・者・皆・陣・列・在・前」の九字をきって念じると磁石が回転を始め、稲妻のような電光が起こる。 ユン 活髪の術(かっぱつのじゅつ):自身の長い髪を自在に操る術。引き抜いた髪を指でしごいて針にして投げつけたり、頭を振り乱して敵をなぎ払ったり、また結って鞭として使用したりする。 十指死髪針(※読み方不明):両手で引きちぎった髪を全指で挟み、針にして四方八方へ放つ。 タルバ 超能力(※正式名称不明):発声しながら身振りをするだけで対象の動きを止めたり、意に反する行動をさせたりする。逃げようとする者を捕縛し空中に浮かせた挙句、絞るように体を捻じ切ったり、相手の持っている武器で自身を傷つけるよう仕向けたりした。なお、イキナメやワタハタにもこの超能力を思わせる術を使用している描写があるが、作中タルバというキャラクターを印象付けるのに重要な要素なためここに表記する。 鞠状に変身(※正式名称不明):大きく息を吸い込んで体を鞠のように膨らませ回転しながら体当たりする。この時は回転力のせいか体が硬質化しており、クナイを跳ね返したり、ぶつかった大木の幹を抉ったりしている。 ワタハタ 血霊(ちりょう):人、動物から血を吸う。ワタハタはある特殊な存在であるため、独自に必要な治癒方法。 変身(※正式名称不明):上述のように、ワタハタは特殊事情のため血霊を必要とするが、意に反してそれが叶わない時、怪物に変身してしまう。 雪崩落斬剣(なだれらくざんけん):サーフィンのように所持する長剣に乗り、空中を飛んで襲いかかる。反転する「飛回雪崩返し」と併用する。 幻覚(※正式名称不明):相手に幻を見せて惑わせる。 シン 鋼鍛身(こうたんしん):鋼のように、綿のように体の硬さを変化させ、相手の攻撃を弾いたり、受け流したりすることができる。 灼焰巌破断(しゃくえんがんぱだん):炎を身に纏い、体ごと突撃する。岩をも粉々にする威力。 針治療(※正式名称不明):相手の体に針を打って治癒する。 旋巌破(せんがんは):直立して両手を地面と水平に挙げ、駒のように回転して襲い掛かる。 ムジン 蚊幕(かまく):上述のように主として罠に用いられる蚊幕を武器とし、無数の釣り針を相手の体に引っ掛け破裂させる。 腕が伸びる(※正式名称不明):文字通り腕が伸びる。空中に跳ねた敵の武器を奪い取るためだったり、逃亡しようとする壱与の足首を掴んで留めようとした。 唾粘繭獲の術(※読み方不明):縛呪糸という粘液状の糸を吐き出し、相手を絡めて自由を奪う。 毒針(※正式名称不明):蠱毒による猛毒が塗られた針を吹き矢のように口から飛ばす。 毒蜘蛛(※正式名称不明):猛毒をもつ蜘蛛を腹の中に飼っていて、口から這い出させ襲わせる。
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