木造獅子頭とは? わかりやすく解説

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木造獅子頭

主名称: 木造獅子頭
指定番号 3494
枝番 00
指定年月日 2000.12.04(平成12.12.04)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 彫刻
ト書
員数 2面
時代区分 鎌倉・室町江戸
年代
検索年代
解説文:  当社重要な祭礼である転害会(手掻会、碾磑会)に出る三基の神輿それぞれ先導する王舞使われ獅子頭である。
 両面ともキリ材製で、頭部は一材、両耳、舌および下顎それぞれ別材で造る下顎両側から後方に短い桟木伸び、それと両頬部の間に通され軸木(後補)により、口を開閉をする仕組である。上下歯列(前・両側の三方)の咬合面に鉄板を釘(各三個)で打ち付ける(その一の上歯列右方残り同左方分は別保存される。その二は上左方のみ残る。)。
 転害会は八幡神東大寺転害門から入御するさまを再現するもので、東大寺最大行事であった(旧九月三日)。遅くとも平安時代前期にはすでに始まっていたことが文献から推測されている。その後江戸時代に至るまで一時中断はあったものの、連綿と続き戦後まで縮小されながらも行われていた(仮面模造使用)。最も盛んだった時期鎌倉時代半ばころ、永仁三年一二九五)に中断し徳治年中一三〇六-〇八)に復興する行列中に獅子舞二頭王舞三人登場する。本獅子頭は、嘉元四年(一三〇六)に転害会復興備えて修理され唐鞍三具(一具国宝、二具は重文)などと同じく、その最盛期たる鎌倉時代半ばの製作と推測される。より具体的には、東大寺手向山八幡宮などに分蔵される舞楽面で転害会所と見られるもののうち、納曽利面(手向山八幡宮重文〉および神宮徴古館)の銘にある正元元年一二五九)あたりが、製作時期可能性範囲内いえよう
 極めて大型獅子頭であるが、わずかに大小の差があり、また小(その二)の鼻梁一本溝を入れるなどの変化もつける。基本的には、法隆寺獅子頭二面平安時代後期重文)に見るような目鼻の大振り系列属す一例だが、本面の場合全体大型ということの他に、頭上に瘤状の盛り上がりをつくり、目鼻造作大きく強調することにより、躍動感ある造形としている。このように中世以降顕著になる特徴をすでに表しており、鎌倉時代以降多様な獅子頭変容のなかで極めて重要な作品いえよう
 附の鼻高面(その一、その二)は、ヒノキ材製で面主要部を一材から彫出し鼻部に別材を矧ぐ長い鼻が不自然にならずそこに力の集中する造形で、室町時代の上質の作である。その三はその二を江戸時代模したものらしく、眉間の皺が装飾的で、目や口が小振りとなる。

木造獅子頭

主名称: 木造獅子頭
指定番号 1314
枝番 00
指定年月日 1902.04.17(明治35.04.17)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 彫刻
ト書
員数 1箇
時代区分 室町
年代
検索年代
解説文: 室町時代作品

木造獅子頭

主名称: 木造獅子頭
指定番号 3167
枝番 00
指定年月日 1964.01.28(昭和39.01.28)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 彫刻
ト書 下顎裏に正安三年九月彫刻刻銘がある
員数 1面
時代区分 鎌倉
年代 1301
検索年代
解説文: 鎌倉時代作品

木造獅子頭

主名称: 木造獅子頭
指定番号 3433
枝番 00
指定年月日 1992.06.22(平成4.06.22)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 彫刻
ト書 上顎内面正平十年修理銘がある
員数 1面
時代区分 鎌倉
年代 附 1355
検索年代
解説文:  獅子頭楽舞や行道・神幸先導者である師子役の用い仮面で、正倉院宝物伎楽面中の九面を最古例とするが、実際に激し動き伴って使用されるものだけに傷むのも早く、古い遺品少ない。これまで重要文化財指定されているのは奈良法隆寺二面平安時代)、広島丹生神社正安三年一三〇一)および奈良東大寺室町時代)の三件に過ぎない
 本面はこの種の遺品中、大型の作で、材を用い構造頭部上半左右二材、下半両側各一材を寄せ鼻部等を矧ぎ足し下顎部は左右二材を矧ぐ。舌・両耳を別材製とし、上下歯の噛合せ面に鉄板取り付ける表面現状黒漆塗(後補)。
 作風的には弘安三年一二八〇)銘の三重伊奈冨神社一面に近いが、鼻先が太短く奥行前後につまったかさ高全体の形に特色がある。太い眉、見開かれた眼、肉厚口唇など大振り目鼻立ちのうねりの強い形と頬やこめかみ隆起する筋肉表現には生彩があり、その雄偉造形鎌倉時代のこの種遺品代表するに足る。当社正元元年一二五九)頃、天神宮勧進が行われ(螺鈿勧進帳軸木銘)、本面はこうした造営機運のなかで制作されたものであろう上顎内面正平十年一三五五)の修理銘は延宝七年一六七九)再修理の際の重ね書きと見られるが、本面制作がこれよりかなり遡ることを示すものである
 附指定獅子頭鼻高面は共に正平十年造立銘をもつもので、本面修理合わせて新造されたものと考えられる南北朝時代基準作として貴重なのである
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木造獅子頭

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 09:27 UTC 版)

東大寺の仏像」の記事における「木造獅子頭」の解説

重要文化財鎌倉時代。縦22.0センチ吽形閉口)の獅子頭部である。その形状から見て、人が被る仮面ではなく彫像獅子頭部であるが、その用途判然としない表面素地現し彩色痕跡もないため、未完成である可能性もある。鎌倉時代の作とみられる

※この「木造獅子頭」の解説は、「東大寺の仏像」の解説の一部です。
「木造獅子頭」を含む「東大寺の仏像」の記事については、「東大寺の仏像」の概要を参照ください。

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