日本でのスペースオペラとは? わかりやすく解説

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日本でのスペースオペラ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/07 17:22 UTC 版)

スペースオペラ」の記事における「日本でのスペースオペラ」の解説

日本スペースオペラ受容させる土壌作り上げた最大功労者は、戦後SF開拓期からSF作家翻訳家として活動し海外SFコレクターでもあった野田昌宏である。『SF英雄群像』などで紹介され海外スペースオペラ作品が、日本SFファンの間で受け入れられる作品重なるほどの影響力持った野田直接スペースオペラ語った本として『愛しのワンダーランド スペース・オペラ読み方』『スペース・オペラ書き方 宇宙SF冒険大活劇への試み』がある。 一方で、『銀河乞食軍団』に代表される、「野田節」とも言われる野田自身の作品の独特の世界は、後の多様化第一歩だったとも言える日本ではスペースオペラはすぐに多様化した日本ではアメリカとは異なり本格SFスペースオペラが、そしてSF全般漫画特撮番組峻別されたり定義争い生じることはほとんどなかった)。まず、ビジュアル作品による人気主導あげられる順番挙げると(これ以前特撮作品にも宇宙出てくるが)『スタートレック』第1作『宇宙大作戦』として日本でも放映され1970年前後)、アニメ『宇宙戦艦ヤマト』1974年)はブームとなった続いて1977年に『スター・ウォーズ』、1979年『機動戦士ガンダム』と続く。漫画では『宇宙海賊キャプテンハーロック』『銀河鉄道999』『クイーン・エメラルダス』といった松本零士諸作品がある小説に話を戻すと、その第1作は『スター・ウォーズ』に発奮し一気書き上げられた、という高千穂遙『クラッシャージョウ』1977年ソノラマ文庫登場したイラストが(『ガンダム』にも関与した安彦良和ということ話題になるなど、レーベルその後と共に後のライトノベルに至る過程通過点となった。同じ作者1979年に始まる『ダーティペア』はアニメ作品世界的に人気となり、アメコミ版まで存在する高千穂のこれらのシリーズは、後のライトノベル多用される全一人称視点など、新しい試みもあったが、スペースオペラとしては後の多く作品が「拡散」していったのに対しある意味ストレートな作品である。 1980年代入って田中芳樹『銀河英雄伝説』1982年 - )を、スペースオペラ的な艦隊戦交えながらも、宇宙銀河系架空星系という舞台設定背景とした政治戦略権謀術数人間関係権力変遷などに重きを置いた重厚なSF史劇として書き上げた。これもアニメ化が「銀河声優伝説」という語を残すなど映像と縁が深い。1980年代漫画作品には『マップス』本編完結1994年)などがある。また1990年代作品であるが例え野尻抱介の『クレギオンシリーズは、作者がこの作品スペースオペラ捉えているとしているが、他作品同様の科学的考証しっかりと入っており、ハードSF作品にもなっている。といったように本格(ないし変格?)SFとして通用するスペースオペラ誕生していった。TRPGの『トラベラー』が日本紹介されたのも1980年代である。 また、コンピュータゲームでも、アドベンチャーゲームロールプレイングゲームといった物語性のあるゲームの他、シューティングゲームでしばしば見られる驚異的な機動力火力を誇る小型戦闘機が、敵の大部隊や巨大要塞薙ぎ倒してゆく」というモチーフスペースオペラ的であり、作品内世界言語など多数設定付け、後に小説まで出版されている『ゼビウス』以降、「銀河1万??年、帝国圧政は……」といったストーリー付けはよく見られるものとなったまた、『ゼビウス』出てくる「シオナイト」や『ボスコニアン』といった名前に見られるレンズマン』からの影響や『スターフォックスシリーズ』など、海外スペースオペラからの影響見られる1990年代ビジュアル作品では『機動戦艦ナデシコ』が、メディアミックス作品に『サイバーナイト』がある。またこの前後で挙げた小説原作として作られアニメ作品も多い。 一方でライトノベルでもSF書かれるようになったが、ブーム的なものに左右されやすい中でスペースオペラ書かれており、20世紀作品には(「シリーズ」と特に付けているのは、タイトルシリーズ名に全く一致のない作品)『無責任艦長タイラー』(1989年 - )、『ロスト・ユニバース』1992年 - )、『それゆけ!宇宙戦艦ヤマモト・ヨーコ』(1993年 - )、『星くず英雄伝』(1996年 - )、『バウンティハンター・ローズ』シリーズ1996年 - )、『ミリー・ザ・ボンバー』シリーズ1996年- )、『星方遊撃隊エンジェルリンクス』(1998年- )、『カウボーイビバップ』1998年 - )、『スカーレット・ウィザード』(1999年 - )、などがある。1990年代には『スペオペヒーローズ』というスペースオペラ世界を遊ぶためのTRPGルールセット生まれた21世紀の作品では、『トラブルシューター シェリフスターズ』(2000年 - )、『でたまか』(2001年 - )、『スターシップ・オペレーターズ』2001年 - )、『宇宙捜査艦《ギガンテス》』(2002年)、『ウェスタディアの双星』(2008年 - )、『ミニスカ宇宙海賊』(2008年 - )、『無限航路』(2009年 - )、『覇道鋼鉄テッカイオー』(2011年 - )、などがある。

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