方式の概要
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/20 17:49 UTC 版)
「電気車の速度制御#抵抗制御」も参照 抵抗制御とは、電源電圧と電機子逆起電力の差電圧を起動抵抗器に負担させて許容電流内で起動させる方式である。 起動時の電流が許容最大値に収まるように、回路抵抗が電源電圧と電機子逆起電力の差電圧を許容電流で割った値になるよう直列に起動抵抗器を接続して始動する。 回転速度の上昇につれ逆起電力が大きくなり差電圧が減るので差電圧に比例して徐々に抵抗を減らす。 自動加速制御の場合は、限流継電器を併用して、電機子電流が一定値まで減る毎にカム軸またはユニットスイッチの動作により抵抗を抜いてゆくことで、加速度をほぼ一定に保つ。この一定電流値のことを限流値という。抵抗制御では〈限流値<平均加速電流<最大電流〉の関係が成り立つ。 「直巻整流子電動機#速度制御・起動法」を参照 電動機が複数ある場合は、限流抵抗制御と共に、始動時は全てを直列接続し1基あたりの電圧を下げ、加速のたびに直列接続の数を減らし1基あたりの電圧を上げて行く「直並列切換え」が併用される例がほとんどである。これにより抵抗で熱として放出される電力損失が半減する。 限流抵抗制御の終了後、おおむね全界磁定格速度以上の速度域で、さらに電動機出力を維持する(定格速度を上げ加速力の減衰を抑える)ためには、次節に示す弱界磁制御による速度制御を行う。
※この「方式の概要」の解説は、「抵抗制御」の解説の一部です。
「方式の概要」を含む「抵抗制御」の記事については、「抵抗制御」の概要を参照ください。
方式の概要
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/19 03:14 UTC 版)
1969年に、従来使用されてきた界磁調整器を小容量のチョッパ方式に置き換えるかたちで、東洋電機製造製の世界初のサイリスタによる界磁チョッパ制御装置が阪急2800系電車2847にて長期実用試験が開始され、同年に日立製作所製の同制御装置が東急8000系電車に量産形式として世界で初めて採用された。以来日本では従来から複巻電動機を使用していた会社を中心として大手私鉄各社への導入が進んだ。 国鉄でも採用が検討され、振り子式試験車両の591系試験電車を用いた界磁チョッパ制御の試験が行われたが、構造が複雑でブラシ・整流子の点検周期の短い複巻電動機に対する保守現場からの反対もあり、結局界磁チョッパ制御は本格採用されることはなかった。国鉄で省エネ化が強く求められた1970年代後半には(制御器の製作・保守コストは跳ね上がるが)直巻電動機が使用できる電機子チョッパが201系・203系で採用され、それに続く205系では起動から高速域までの特性により優れる、従来の直巻電動機を用いた界磁添加励磁制御が開発・実用化された。後者の方式はJR初期の新型車両にまで幅広く使われることとなる。 大手私鉄を中心に、界磁チョッパ制御を採用した車両が多数製作されたが、1990年代からVVVFインバータ制御が主流となったため、2018年現在では新造される車両に採用されることがなくなった。
※この「方式の概要」の解説は、「界磁チョッパ制御」の解説の一部です。
「方式の概要」を含む「界磁チョッパ制御」の記事については、「界磁チョッパ制御」の概要を参照ください。
方式の概要
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/10/05 00:34 UTC 版)
サイリスタの構造 位相制御の概念図 交流で必要であれば、電源電圧を扱いやすい電圧まで変圧器で下げる。 回路の途中にサイリスタを挿入し、サイリスタをオンさせる位相(タイミング)を変化させることで、擬似的に電圧を制御する。 サイリスタはアノードからカソードに逆方向の電流が流れた時点で自動的に非導通状態になるため、オフにするための特別な回路は必要ない。
※この「方式の概要」の解説は、「サイリスタ位相制御」の解説の一部です。
「方式の概要」を含む「サイリスタ位相制御」の記事については、「サイリスタ位相制御」の概要を参照ください。
方式の概要
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/09 03:23 UTC 版)
力行時は、誘導分路にある界磁接触器はオフの状態であり、電動機を流れる主回路電流はバイパスダイオードを介して抵抗器に流れることで抵抗制御および直並列制御で加速する。 その後、誘導分路にある界磁接触器がオンの状態となり、誘導コイルを接続して、外部三相交流(電動発電機や静止形電源装置)を電源とした添加励磁制御による位相制御で整流・制御された直流電圧による電流により、誘導分路に流れる主回路電流とは逆向きの電流を流して、電動機の界磁の弱め界磁を行い、それにより電動機の電機子での逆起電力の大きさを変えて速度制御を行う。 減速時は、誘導分路にある界磁接触器がオンの状態となり、添加励磁制御で整流・制御された直流電圧による逆向きの電流が誘導分路と電動機の界磁を介して流れ、それにより電動機の電機子での逆起電力の大きさを変えて回生ブレーキを行う。なお誘導コイルとは、主電動機の整流子によって生じる過渡電流から機器を守るためのコイルで、分路電流を平滑化する役割がある(誘導コイルと制御器に表記されている場合がある)。 界磁位相制御とは、誘導コイルを使わず、直接逆極性の直流電圧を三相交流の位相制御整流で発生させ、タップから印加するものである。 加速時は、弱界磁制御を行う。 減速時は、外部電源により界磁巻き線電流を制御し界磁を強め、実質分巻特性として電機子の逆起電力を大きくし、回生制動を行う。 三相交流の補助電源が必要であるが、位相制御用の半導体素子は小容量でよく、直巻電動機が使えるため過渡特性が良い。 界磁添加励磁制御の概念図。力行(全界磁)は抵抗制御で起動する。誘導分路にある界磁接触器はオフの状態であり、主回路電流はバイパスダイオードを介して抵抗器に流れる。 力行(弱め界磁)。速度が上昇すると界磁接触器はオンの状態になり、添加電流が誘導分路に流れる主回路電流とは逆向きに流れて連続制御を行い、弱め界磁を行う。 回生ブレーキ。界磁接触器がオンの状態となり、添加電流の逆向きの電流が誘導分路と電動機の界磁を介して流れ、速度の変化に合わせて電動機の界磁を連続制御することで、電機子での逆起電力の大きさを変えて回生ブレーキを行う。 なお界磁制御の中での比較等については、電気車の速度制御#界磁制御への適用を参照されたい。
※この「方式の概要」の解説は、「界磁添加励磁制御」の解説の一部です。
「方式の概要」を含む「界磁添加励磁制御」の記事については、「界磁添加励磁制御」の概要を参照ください。
方式の概要
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/29 22:06 UTC 版)
位相制御とチョッパ制御 位相制御 - 交流の電圧を制御する方法の一つ。サイリスタなどスイッチング作用のある半導体素子や磁気増幅器の作用により、電流を流す時間を変え、交流波形の一部を取り出し平均電圧を制御する(左図)。同様に直流に対して行う方法をチョッパ制御と呼ぶ(右)。 抵抗制御で始動する。 加速時は弱界磁制御を行う。 減速時は界磁を強め電機子の逆起電力を大きく、電圧は架線電圧より高くし、回生制動を行う。 三相交流の補助電源が必要で、位相制御用の半導体素子は小容量でよいが、複巻電動機を使用する場合は過渡特性がやや悪くなる。始動抵抗の使用時間の少ない用途に適する。 また、スイッチング素子は半導体ではなく磁気増幅器も使用可能であり、こちらを使ったものは1930年代にすでに出現している。
※この「方式の概要」の解説は、「界磁位相制御」の解説の一部です。
「方式の概要」を含む「界磁位相制御」の記事については、「界磁位相制御」の概要を参照ください。
- 方式の概要のページへのリンク