弱界磁制御
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/08 21:29 UTC 版)
直列抵抗ゼロ以降の増速に、界磁磁束(励磁電流)を減らして電機子の回転数を上げる制御を「弱界磁制御」もしくは「弱め界磁制御」と呼ぶ。電動機の発電電圧は界磁による磁束と回転数に比例するので、電圧・電流一定のまま回転数を上げるには磁束を速度に反比例で減じればよい。直巻電動機の抵抗制御では、直巻界磁巻線に流れる電機子巻線電流を抵抗に分流させて磁束を小さくして高速回転を得る。なお界磁分流抵抗の代わりに外部電源を重畳して励磁電流を制御する方法が界磁添加励磁制御である。制御の詳細は該当項目を参照のこと。 弱界磁制御領域は電流を限界値一定に制御するので「定電力=定出力領域」「トルクが速度に反比例領域」である。特性図で見る限り、弱界磁制御の最小磁束は起動時の67%前後が多いが、鉄道での「弱界磁率」は励磁電流比で定義されていて50% - 33%程度とされている。この値の違いは界磁の磁気飽和により電流を増やしても磁束が増えなくなるためである。また電機子反作用による整流の悪化の問題があるため弱界磁には限度がある。 印加電圧を自由に選べる交流専用電車の場合には弱界磁制御を用いず、供給電圧だけで制御する(後述#交流電化区間専用車での直巻電動機制御の項参照)。結局「弱界磁制御」は直流一定電圧給電で高速回転を得る技術である。
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弱界磁(弱め界磁)制御
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/20 17:49 UTC 版)
詳細は「電気車の速度制御#弱め界磁制御」を参照 抵抗制御で始動する。 その後、誘導分流器の抵抗値操作、または界磁タップ挿入により界磁電流の制御を行う。 加速時は、弱界磁制御を行う。 電気制動を採用している車両の場合、減速時(制動時)は、抵抗制動を行う。全界磁時の電流に対する界磁電流の比を弱界磁率という。例:界磁を60%弱めた状態が40%界磁である。 弱界磁では加速力や制動力が全界磁の時よりも小さくなる。この特性を応用して、起動時の衝動を低減するため、抵抗制御の1段目で界磁を弱める方式を採用した例もある。 弱メ界磁、界磁弱め、WF、タッパーなどと表現することもあるが、すべて弱界磁のことである。
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