交流電化区間専用車での直巻電動機制御
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/08 21:29 UTC 版)
「直巻整流子電動機」の記事における「交流電化区間専用車での直巻電動機制御」の解説
交流専用車での電動機制御は基本的に電圧制御だが、具体的方法としては、当初交流電気機関車や新幹線0系電車にトランスのタップ切替制御が用いられ、大電力用半導体の実用化で国鉄711系電車に見られるサイリスタ位相制御が加わって回路の簡易化と無段加速が実現された。 交流から整流する場合は供給電圧を自由に設定できるため、速度に反比例してトルクが落ち、軸出力が一定のまま増えず、整流子の整流が悪化する弱界磁制御は行わず、主電動機への印加電圧を上げている。711系では、直流形車両で375 V、120 kW出力で使われているMT54をほぼそのまま、電圧仕様を500 Vに変えて150 kW出力のMT54A (MT54E) としている。この値は最大電流がほぼ同じ=トルクが同じで電圧比例の最高出力となっている。なお、MT54Eは交直両用車の国鉄417系電車にも出力定格120 kWで用いられている。交流専用車である初期の新幹線0系などでも711系同様弱界磁制御は行っていない。
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