成れ果て村
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 05:36 UTC 版)
ファプタ 成れ果て達から決して滅びない価値の化身「成れ果ての姫」と呼ばれている謎の生物。褐色の肌に大きな瞳、四本の腕を持ち、白い被毛に覆われた手足を備えた少女のような姿をしているが、同じく異形揃いの「成れ果て」達と比べるととても端正な姿をしている。村(=イルミューイの体内)を出られない成れ果てとは逆に村に入れないようであり、村に入るために記憶喪失前のレグと何らかの約束を交わしたらしい。語尾に「そす」とつける口癖を持つ。実はイルミューイが村の外へと生み出した最後の娘。その名前は村から離れたのちに出会った干渉器に付けられたもので、「尊い娘」を意味する「ファウ」と「不滅のもの」を意味する「アプタ」を合わせて「果てぬ姫君」という意味が込められたもの。その名をくれた干渉器に名を与えた。母イルミューイを解放し、大勢の亡き兄姉の恨みを晴らすべく、村人を根絶やしにするため戻ってくる。 ガブールン 声 - 竹内良太 ショウロウ層の干渉器。ファプタに付き従う巨大な人物。機械の体を持つ自分やレグを「見て触れて知り集める」干渉器と呼称し、他の干渉器がいることも認識しているが、通信など情報伝達手段は途絶えている。自分と違い層をまたぎ旅を続けるレグに造り主の情報収集を託した。ファプタの名付け親で、お返しとして彼女に「女王の守護者」を意味する「ガブールン」の名前をもらっている。 三賢 成れ果て村を作ったとされる三人の人物。ワズキャン 三賢の一人。二色に別れた顔と巨大な二本の角を持つ。初めて会ったリコにハイタッチで応じ、他の成れ果てにも挨拶を欠かさないなど言動が非常に軽い。 アビスの黄金郷を目指した探索隊ガンジャの一員でリーダー格。神がかりと称されるほどの予知めいた直感を備え、予言者として隊を導いていた。 黄金郷に辿り着くも「水もどき」で隊の全滅に追い込まれた際には、現地で見つかった卵型の遺物「欲望の揺籃」の使用を提案し、イルミューイが産み続ける生物を食料にすることで隊員を救った。その後別の卵を自らに使用し、イルミューイを自分達の望む故郷として変容させ、現在の成れ果て村の基礎を作り上げた。 ベラフ 三賢の一人。仮面のような顔と竜のような体をしている。かつてボンドルドが六層探索の際に引き連れていたミーティを欲しがり、彼に売買を持ち掛けたが断られたため、村そのものに対価を支払いミーティを魂ごと複製した。その結果724本の手足、体長の5割、感覚器の一部を永久に失っている。 ガンジャ隊の中では言語の通訳や解読を担当していた。「水もどき」による病から生き延びたものの、仲間の出産した生物を食らい続けたことに精神を病み、成れ果て村と化したイルミューイを前に許しを乞うように真っ先に身を捧げ成れ果てとなった。その際に記憶も村に捧げていたが、ファプタの襲来で村が崩壊していったことで記憶と本来の人格を取り戻し、ナナチに自らの記憶を吸わせた上でナナチとミーティを解放した。 ジュロイモー 三賢の一人。他の成れ果て達を遥かに凌ぐ巨体を持つ。「呼び込み」で村に招き入れられたオオガスミの前に現れ、オオガスミと戦闘を繰り広げたが、村の狭さなどのせいで力をうまく発揮できず敗れてしまう。元人間である他の成れ果て達と異なり、「村」がヴエロエルコの記憶を基に創り出した存在で、いわば「村」の端末のような立ち位置にある。 ヴエロエルコ 「目の奥」と呼ばれる村の端の洞穴に幽閉されていた女性。見た目はほぼ人間の姿をしている。他の成れ果てはその場所に近づくと強烈な忌避の感情に襲われるため、長い間謎の生物と共に人と関わらない生活を送っていた。本人曰く村の成り立ちに携わっており、現在も信号を通して村の情報を間接的に得ていた。ナナチとレグを探すリコが捕縛を解き、リコをベラフの居場所へと案内した。 過去、ワズキャンやベラフらと共に旅をしたガンジャ隊のメンバーであり、真の三賢の一人。入隊以前は身寄りの無い自分を保護した男(その男も「ジュロイモー」という名前だったらしい)に慰み物として飼われるような日々を過ごしていた。「事」のたびに男から、船を探索した際、未来でリコも所持していた遺物「星の羅針盤」を発見した出来事を伝えられる。時が経ち男と離れた頃、ガンジャ隊に出会い星の羅針盤に運命を感じたワズキャンの勧めで入隊する。アビス到着後はイルミューイと親密な関係になる。しかし、結果的にイルミューイが仲間達に利用され、その上成れ果て村とされることに反発。自ら命を絶つことで阻止しようとするが、ワズキャンに捕縛され、目の奥に幽閉された。 マジカジャ 声 - 後藤ヒロキ 六層で出会った成れ果て。機械のような姿をしており、リコ達の使う公用語を話すことが出来る。リコ達を村へ案内する。呪いで躰は匂いに変異しており、目に見える体は村で与えられた外殻でしかない。異様な見た目に反して、性格は親切で良心的。 マアア 声 - 市ノ瀬加那 リコ達が村で出会った数多の成れ果ての内の一人。ぬいぐるみを好むらしく、当初は大量に持っていた。初対面でメイニャを握りつぶし負傷させたため、リコの怒りを買いその代償として持ち物や体の一部を村に「清算」された。その後成れ果て達に襲われるリコとメイニャを助け、リコに彼自身の鳴き声であるマアアと名付けられ、彼女の探索に同行する。力持ち。 ムーギィ 声 - 斉藤貴美子 村で飲食店を営む成れ果て。ぬいぐるみのような姿をしている。公用語を身につけており、リコの頼みに応じて成れ果て達が使う独自の言語や目の奥の場所を教えた。オオガスミ襲撃時には、他の成れ果て達と共に戦闘に加わり立ち向かう。 イルミューイ アビスに辿り着いたガンジャ隊が道案内として雇った原住民の少女。褐色肌に銀髪の容姿。女性としての機能に障害があり、家族に見捨てられていた。隊員の中では特にヴエロエルコに母性を感じて打ち解けあうも、「水もどき」の感染を逃れられず発症し死の境を彷徨う。そこで人間の、特に子供が使用に適した願いを叶える遺物「欲望の揺籃」を託され、結果として寿命の短い生物を無尽蔵に産み続ける肉体を得たが人の形を失ってしまい、言葉も発せなくなる。産んだ子供たちも死ぬ前にワズキャンに取り上げられて食料とされてしまう。その後、ワズキャンが使用した二つ目の「欲望の揺籃」の影響で成れ果て村としての機能も足されるが、イルミューイ自身も隠し続けていたさらなる「欲望の揺籃」を使い、村外に最後の子供であるファプタを産み落とした。
※この「成れ果て村」の解説は、「メイドインアビス」の解説の一部です。
「成れ果て村」を含む「メイドインアビス」の記事については、「メイドインアビス」の概要を参照ください。
- 成れ果て村のページへのリンク