役柄及び上演史
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「ヴェルジーのジェンマ」の記事における「役柄及び上演史」の解説
役柄及び初演のキャストは、以下の表の通りである。 役柄声種キャストヴェルジー伯爵 バリトン オラツィオ・カルタジェノーヴァ ジェンマ, 不妊症に悩むその妻 ソプラノ ジュゼッピーナ・ロンツィ=デ・ベニス イーダ, 伯爵の新しい妻 メゾソプラノ フェリシタ・バイルー・イラール タマス, サラセン人の若者で、ジェンマの従僕 テノール ドメニコ・レイナ グイード, 伯爵のお気に入りの部下 バス イグナシオ・マリーニ ロランド, 伯爵の射手 バス ドメニコ・スピアージ 騎士たち、射手、若い娘たち、兵士たち 初演でジェンマを演じたロンツィ=デ・ベニスは、1830年代におけるドニゼッティお気に入りのプリマドンナであった。ドニゼッティは、ロンツィのために本作を含む3つの作品(1832年の『ファウスタ』、1834年の『マリーア・ストゥアルダ』並びに1837年の『ロベルト・デヴェリュー』)を作曲している。初演を鑑賞した若きヴェルディが確信した通り、大成功を収め、スカラ座において26回連続上演が行われた。 19世紀までの上演状況 本作品は、1860年代まで頻繁に上演がなされた。1837年3月4日までナポリ、サンカルロ劇場では上演はされていなかったが、上演されるやいなや大ヒットとなり、1848年まで上演が継続されることとなった。イタリア以外の国では、1842年3月12日にロンドン初演が行われたことを皮切りにパリ、リスボン、サンクトペテルブルク、ウィーン、バルセロナと順次上演がなされた。ヨーロッパ以外では、1843年10月2日にニューヨークで上演された他、アルジェ、ブエノスアイレス、メキシコシティ、トリニダード、ハバナでも上演がなされた。1848年1月のパレルモでの上演では、タマスが第1幕に歌うアリア「燃える太陽を俺から奪い」(Mi toglieste a un sole ardente)が観客の拍手喝采で迎えられ、ジェンマ役のプリマドンナが三色旗に身を包んで現れた。この出来事は、その翌月にフランスで発生する2月革命の影響で発生することになる、カルボナリの暴動の前兆となった。 20世紀から21世紀現在にかけての上演状況 19世紀において、本作品はドニゼッティのオペラ作品の中で最も人気がある作品であった。しかし、ヴェリズモの隆盛が始まった19世紀最後の20年間を通じて上演が激減し、1901年にエンポリでの上演を最後に歌劇場のレパートリーから消えていった。上演が再開されたのは、1970年代になってからである。1975年12月にナポリのサンカルロ歌劇場において行われた復活上演では、ジェンマをモンセラート・カバリェが歌った。カバリェは、翌1976年にはバルセロナのリセウ大劇場、同年3月にはニューヨーク、カーネギーホールにおいても本作を歌っている。また、カバリェの上演は全曲録音が残されたほかにアリアのいくつかが録音され、レコード化やCD化がなされている。しかし、カバリェは声への過重の負担を理由にジェンマ役を後のレパートリーから外している。このため、21世紀の現在においても本作は、上演が稀な作品となっている。近年では、2007年にドニゼッティの故郷ベルガモにおけるドニゼッティ音楽祭での上演がある。また、2011年にも同じベルガモで行われた上演はDVDとして発売されている(後述)。
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役柄及び上演史
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役柄及び初演のキャストは、以下の表の通りである。 役柄声種初演のキャストイングランド王妃アンナ・ボレーナ (アン・ブーリン) ソプラノ ジュディッタ・パスタ イングランド国王エンリーコ8世 (ヘンリー8世) バス フィリッポ・ガッリ ジョヴァンナ・セイモー (ジェーン・シーモア), アンナの女官 メゾソプラノ エリザ・オルランディ ロシュフォール卿 (ジョージ・ブーリン), アンナの弟 バス ロレンツォ・ビオンディ リッカルド・ペルシー卿 (ヘンリー・パーシー) テノール ジョヴァンニ・バティスタ=ルビーニ スメトン (マーク・スミートン), 王妃の楽士 コントラルト ヘンリエッテ・ラロシュ エルヴェイ, 国王の武官 テノール アントニオ・クリッパ 宮廷人たち, 兵士たち, 猟師たち 1830年12月26日の初演は、「圧倒的な成功」であった。ドニゼッティの師であるヨハン・ジモン・マイールは、かつての弟子を「マエストロ」と呼ぶようになった。また、イタリア・オペラ界においてもドニゼッティは一躍ロッシーニやベッリーニと並ぶ「イタリアオペラ界における最も輝ける名前」となった。 初演から19世紀後半にかけての状況 1830年のイタリア初演の後、本作は1831年7月8日にロンドンの王立劇場でイギリス初演され、1839年11月12日にはニューオーリンズのテアトル・ドルレアンにおいてアメリカ初演が行われている。アメリカ初演に際しては、フランス語で上演されている。1850年からヴェリズモが台頭する1881年まで、25都市で上演がされ、人気を博した。しかし1881年以降、上演は稀になっていった。 1950年代まで 20世紀前半にはほとんど上演されなかった本作が頻繁に上演されるようになったのは、第二次世界大戦後のことである。1947年12月30日にバルセロナのリセウ大劇場の開場100周年を記念して上演された(同劇場は、1847年に本作品で開場している)。アンナはサラ・スクデッリ、セイモーをジュリエッタ・シミオナート、エンリーコ8世はチェーザレ・シエピというキャストであった。1957年4月にはスカラ座初演が行われ、アンナをマリア・カラスが演じている。この上演は、ルキノ・ヴィスコンティの演出の元で行われた。この上演に関して、カラスの伝記を記したユルゲン・ケスティングは、「この公演は、マリア・カラスのキャリアにおいてもひとつの頂点となっている。」と述べている。なお、この上演は録音が残されている(後述)。1959年6月26日には米国のサンタフェ・オペラにおいて、「ほぼ1世紀以上ぶりとなる全曲ノーカット上演」が行われた。 1960年代以降 1960年代以降の上演に関しては、「ドニゼッティ・ルネサンス」と称されるドニゼッティ再評価運動において上演が増加したことが特筆される。レイラ・ジェンチェル、モンセラート・カバリェ、マリサ・ガラヴァニー、レナータ・スコット、エディタ・グルベローヴァ、マリエラ・デヴィーアなどが、本作品の上演ないし録音に貢献している。また、アメリカのソプラノであるビヴァリー・シルズは、1970年代にニューヨーク・シティ・オペラにおいて本作を含むドニゼッティのテューダー朝三部作を取り上げ、大成功を収めた。彼女はまた、この三部作のスタジオ録音を残している。 21世紀以降 本作品は、いわゆる歌劇場の「スタンダードなレパートリー」とは言えない。しかし、21世紀の今日において、特に英語圏において上演が増加し、録音もなされるようになってきている。2010年11月に、ダラス・オペラが本作品と『マリーア・ストゥアルダ』を同時に上演した。また、ミネソタ・オペラも「Three Queens」3部作の1つとして本作を上演した。ヨーロッパにおいては、2011年の春にウィーン国立歌劇場で上演された。この時は、アンナ・ネトレプコとエリーナ・ガランチャがそれぞれアンナとセイモーを演じた。また、同年9月にはメトロポリタン歌劇場が2011-2012年のシーズンの開幕作品として、初めて本作を取り上げた。アンナをネトレプコ、演出はデヴィッド・マクヴィカーであった。また、イギリスのマンチェスターのOpera Seria UKは、2012年から2014年にかけて「テューダー・クィーンズ」(Tudor Queens)3部作として本作を取り上げる予定である。ウェールズ・ナショナル・オペラも2013年9月から11月にかけて本作を上演しており、英語圏の各地で本作品が上演され続けている。
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役柄及び上演史
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「イングランドの女王エリザベッタ」の記事における「役柄及び上演史」の解説
初演のキャストは、以下の表の通りである。 役名声種1817年初演時のキャストエリザベッタ (エリザベス1世) ソプラノ イサベラ・コルブラン レイチェステル (ロバート・ダドリー)、軍の司令官 テノール アンドレア・ノッツァーリ マティルデ, レイチェステルの妻にしてスコットランド女王マリア・ストゥアルダ (メアリー・ステュアート) の娘 ソプラノ ジローラマ・ダルダネッリ エンリーコ、マティルデの弟 コントラルト マリア・マンツィ ノルフォルク (トマス・ハワード) テノール マヌエル・ガルシア グリエルモ、近衛隊長 テノール ジュゼッペ・シッチマーラ 上記の表からもわかるように、エリザベス1世と彼女の寵臣にして恋人との噂も根強いレスター伯ロバート・ダドリー、そしてエリザベスのライバルでもあったスコットランド女王メアリー・ステュアート擁立を謀った廉で処刑された第4代ノーフォーク伯が登場する。当時流行していた、イギリス史やイギリス王室をテーマにしたオペラ作品となっている。1817年以降では、1818年4月30日にロンドンのキングス・シアターでイギリス初演が行われている。19世紀以降は、劇場で上演されることがなくなり、1953年にミラノで復活上演が行わるまで上演が途絶えることになった。本格的な録音や上演が始まるのは、1970年代以降である。モンセラート・カバリェやレイラ・ジェンチル、レイラ・クベッリやアンナ・カテリーナ・アントナッチがタイトルロールを演じている(後述)。
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