当主の近親
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/06 00:16 UTC 版)
「タイタニアの登場人物」の記事における「当主の近親」の解説
当主の親兄弟など、タイタニア五家族に最も近い血の保持者。 エストラード・タイタニア 声 - 宗矢樹頼 42歳。ヴァルダナ帝国侯爵。軍務大臣。アジュマーンの異母兄。軍人としても政治家としても活躍し、第8代無地藩王の最有力候補と目されていたが、弟アジュマーンが当主を継いで5年前に藩王となり、内心に不満を抱いていた。そのため反アジュマーン派のヴァルダナ貴族が接触を図るが、それを息子バルアミーが反タイタニアの陰謀として処断させようとした矢先に、酔って階段から転落し、不慮の事故死を遂げる。 アニメ版では反アジュマーン派に同調して積極的に陰謀に加担し、ヴァルダナ帝都リュテッヒでクーデターを起こすも失敗に終わり不慮の死を遂げるが、公式には「反乱分子の巻き添えで死亡」とされる。 バルアミー・タイタニア 声 - 保志総一朗 18歳。ヴァルダナ帝国子爵。エストラードの長男。ジュスランの高級副官となるが、完全にジュスランの配下になったわけでないと気を張っている様子が見られる(ジュスランはその気骨に好意を持っている)。事実上の職務はリディアの子守で、「バル」と愛称で呼ばれて振り回される。 リディアにちょっかいを出したラドモーズと乱闘騒ぎを起し、ジュスランの高級副官を解任され、ティロンに左遷される。ジュスランがウラニボルグから追われたことを知ると、アリアバートの元へ向かい、ジュスラン部隊に参加する。 ジュスランに従いウラニボルグ内部にも潜入するが、ジュスランの命を受けリディア姫を連れエルビング王国を訪れ、滞留する。姫が王位につく前に共にジュスランとフランシアを探しに出ることを誓う。 アニメ版ではリュテッヒにある自宅で長期謹慎になった後、ジュスランの手により辺境のバルガシュへと左遷されるが、バルガシュでザーリッシュが横死したために緊張状態となり、左遷先がティロンに変更される。 ラドモーズ・タイタニア 声 - 大川透 17歳。ヴァルダナ帝国男爵。イドリスの異母弟。体格は逞しく性格は粗暴。イドリスが軍務大臣に就くと後任の近衛軍団司令官に任命されるが、就任早々リディア姫をからかい、制したバルアミーと乱闘騒ぎを起こし、喧嘩両成敗の措置で両者が解任される。周囲はラドモーズを非としてバルアミーに同情的であり、イドリスまで物笑いの種になった。 イドリスはザーリッシュ兄弟を反面教師としてラドモーズを引き立てようとしていたが、本人は自分の能力でその地位を得たと思っており、周囲が能力を認めないことにいらだっている。イドリスへの発言によれば、藩王の地位を熱望する兄の役に立ちたいと思っており、自分が高い地位に就けば公務に忙殺されている兄を助けられると考えている。イドリスはラドモーズに迷惑しているが、嫌ってはいない。 ザーリッシュ残存艦隊をファン・ヒューリックが指揮してエルビング王国討伐を行う命をイドリスが発した際には、ラドモーズが副官として「正直じいさん二世」号に乗り込む。アリアバート艦隊に対し戦闘行動に入らないことに業を煮やし、艦隊指揮権を奪うが大敗。ヒューリック一党に取り押さえられ、睡眠薬で眠らされたまま救命艇で放逐される。 その後、ウラニボルグに帰還。アジュマーンの命を受け、巨艦「黒太子」に指揮官として着任し出撃する。 味方の犠牲を問わない砲撃でアリアバート・ジュスラン艦隊(およびウラニボルグ駐留艦隊)に壊滅的な打撃を加えるが、追撃は行わずウラニボルグにとって返し、今度はウラニボルグを砲撃、イドリスに対しそれまでの不満をぶちまけると共に叛乱を起こす。 最後は黒太子の艦橋士官たちに撃ち殺される(それまでにラドモーズが味方艦を巻き込む砲撃命令に従わない士官を射殺している)。 ゼルファ・タイタニア イドリスの末弟。13歳。イドリスからはラドモーズより遥かに高い評価と期待をされているが、幼いために公務には就いていない。 艦隊決戦がアリアバートの一方的な勝利に決しようとしたときに姿を現したアジュマーンの命を受け、アリアバート、ジュスランへの使者として会談、その場でアリアバートを射殺する。 ドクター・リーの提案により、ファン・ヒューリックと引き換えに「正直じいさん二世」号に引き取られる。マフディーに命じられたトイレ掃除を丁寧に仕上げる、ミランダが「公女」であることを知ると礼を尽くした丁寧な口調になるなど、根は素直なようである。 一連の性格を間近で見たヒューリックたちには、イドリスの弟であること自体を疑われることもあった。藩王と四公爵の死後はミランダとカジミールの養子に引き取られた模様である。 テリーザ・タイタニア 声 - 佐々木瑶子 50歳。ザーリッシュとアルセスの母。最愛の息子アルセスの死に狂乱し、ザーリッシュに仇を討つよう口やかましく命じる。そのザーリッシュが敗死するや、それまでの冷遇を忘れ去って「可愛いザーリッシュ」呼ばわりし、「その遺志を継ぐべく」公爵位を要求する(その裏には、テリーザを操って実権を握ろうとするテオドーラがいた)。アジュマーンが刺客に襲撃された際には、それがジュスランの仕業だと騒ぎ立てる。負傷したアジュマーンが入院した後に、イドリスに問い詰められヒステリーを引き起こして卒倒し、軟禁同様に入院させられた。 酒毒により致死状態になるが、「タイタニアは腐るよりは戦いの中で死すべき」との考えのイドリスに射殺される。 アニメ版では当初は穏やかかつ大らかな性格で、アルセスだけでなくザーリッシュのことも可愛がっていたが、アルセスを失ったショックでヒステリックな性格に変貌している。 アルセス・タイタニア 声 - 草尾毅 23歳。ヴァルダナ帝国伯爵。ザーリッシュの弟でテリーザの息子。テリーザは素晴らしい息子と溺愛しているが、母親の愛を独占していること、趣味や性癖に対する嫌悪などからザーリッシュには嫌われている。いつもヒューリックをヒューレンと呼び間違える。 美貌と明敏な洞察力の持ち主で、学識教養は兄を凌ぐ。兄の公爵位を狙っており、野心は人一倍強いが、中央にいるタイタニアの軍人や役人たちからは疎まれている。自負するほどに有能ではなく、職務に対する熱意も薄く、部下の監督を全く行っていない。そうしたこともあって、ザーリッシュによってエーメンタールに飛ばされている。 男色家であり、かなりの猟奇趣味の持ち主で拷問好き。自分で手を下すのではなく、部下にやらせて鑑賞するのが趣味。アニメ版では幼虫のような巨大な虫を肉食魚の水槽に投げ入れる事を趣味としている。 一時ヒューリックを捕縛するも逃走され、ヒューリックの居所を聞き出すためリラとデ・ボーアを逮捕し、デ・ボーアを拷問にかけてヒューリックの逃走を知る。その後、リラを軟禁してヒューリックを誘き出そうとするが、リラに飼っていた肉食魚の池へ突き落とされて顔の半分を喰われ、その傷を仮面で隠すようになる。リラを殺したことでヒューリックの怒りを買い、ウラニボルグに帰還しようとするが、ヒューリックらに搭乗艦を捕捉され、イドリスにも見捨てられ、ヒューリック自身の砲撃で死亡した。 人望がないアルセスの死は良い厄介払いにはなったが、ザーリッシュ親子の復讐劇が始まるきっかけにもなってしまう。 アニメ版では、デ・ボーアを裏切らせてリラを逮捕する。イドリスとベルティエの入れ知恵により、リラの公開処刑を発表し、ヒューリックをおびき寄せることに成功した。漫画版ともども猟奇趣味の描写は抑えられ、出世欲と兄への対抗意識が目立つ。
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