孔雀と仲間たち
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 02:52 UTC 版)
本編における主要人物、孔雀と主に行動を共にする仲間たちを記述する。 孔雀(くじゃく) 全編にわたる主人公、裏高野の退魔師。師に慈空阿闍梨を持ち、裏高野での階級は第九階「中僧都」(ちゅうのそうず)。本名は明(あきら)と言い、父親はかつて裏高野を追われた退魔師慈覚、母親は闇の者をも救わんと永劫の行脚を続ける地蔵菩薩の化身、双子の姉は孔雀と同じく黄幡星(九曜の羅睺星と同じ)の宿命を持つ朋子(後の天蛇王)という出生の秘密を持つ。堕天使ルシフェルの生まれ変わり(初期作品では、孔雀明王とルシフェルは同一神という設定)。 守護神は孔雀明王で、その他の神仏の様々な法力をも自在に使いこなすほどの才覚の持ち主だが、普段はスケベで食べ物に強い執着を持ち、付き合いとあれば平気で酒を飲み、時にはパチンコすらやってのける生臭坊主。ただ、修行中の身のためか後述の師匠慈空とは違い、童貞であることが様々な場面から示唆されている。マヌケ振りも相当なもので、修行や退魔行に失敗することもしばしば。乗り物には弱く、車の移動では車酔いに苦しめられている。 孔雀王とは、邪教とも言われるヤズィード派の主神である。人類を救うために堕天したメレクタウス(マラク・ターウース=文字通り「孔雀王」の意味)からきている。マラク・タウスとは彼に対する尊称で、アザゼル・サタンのこと。 『退魔聖伝』後半で20代半ば、『曲神紀』では20代後半のはずであるが、顔は幼くなっている。 また無印のラストで(朋子と融合・分離したため)全ての密法術を忘れてしまっており、以降のシリーズ(『ライジング』は除く)では新たに覚えなおした術を使っている。 『ライジング』では、13歳の少年。裏高野に新入門する沙弥として登場。入門する前から孔雀明王と結縁しており、仏像に宿るモノや普段は見えない守り本尊が見える。両親を通して人として生まれた「大孔雀王(マハーマ・コークイ)の化身」となっている。 阿修羅(あしゅら) 本作のヒロイン。孔雀を想う闇の血を引く金髪、碧眼の純粋なアーリア人の美少女。守護神は阿修羅王で、炎を自在に操る力を持つ。 故郷では魔神阿修羅の血を引く呪われた子として忌み嫌われ、産まれた時からずっと塔に幽閉されていたが、孔雀王が封印された地獄門を開ける鍵として六道衆の大聖歓喜天によって連れ去られる。大聖によって洗脳され、孔雀と敵対していたが孔雀の優しさによって心を呼び覚まされる。 大聖から救われた後は孔雀や慈空と一緒に生活しながら学校に通うかたわら、退魔行の手伝いをしている。 本来は明るく元気な少女で、『退魔聖伝』では小遣い稼ぎのために勝手に退魔行を行ったり、ファッションモデルに応募する等現代っ子っぽい一面もある。 登場初期の連載誌上では「初登場時に大聖歓喜天に犯され、以後も性調教を受け続け洗脳されているため、彼の命令に逆らえない。」となっていたが、単行本収録時にこの設定はカットされた上、連載誌上でも無かったことになった。 『退魔聖伝』終盤から異世界に囚われた住人になっている。彼女を救い出すことが『曲神紀』での孔雀の目標の一つである。 『戦国転生』では、ある一件から「丑寅の金神」として孔雀と敵対している感じになっているが、肉体を伊邪那岐に奪われた事で魂は霊山の堂にある阿修羅像の中にいる模様。 年齢は初登場時は12歳。無印の終わりで15歳。退魔終盤では17歳程度。 登場人物の中でも外見の変化が著しく、シリーズが変わる度にほぼ別人となっている。 慈空(じくう) 孔雀の師匠。裏高野では指導層である阿闍梨の地位にあり裏高野の退魔師の長でもある。 孔雀の父でもある慈覚の師であり、チベットで出会った幼い日の孔雀から忌まわしき事件の記憶を封印した。 師匠だけあり、その知識と霊力は孔雀を遥かに凌ぐ。 普段は阿闍梨の地位を捨て下山先の荒寺で暮らしており、大酒は飲むわ女は買うわの生臭ぶりでも孔雀を上回る。大した精力家であるらしく、一度赴くと居続けて孔雀に迎えに来させる(ついでに金も持ってこさせる)ことも珍しくない。 『退魔聖伝』後半で襲撃を受け、現在生死・行方共に不明。 王仁丸 太郎邪(おにまる たろうじゃ) 悪名高き呪禁道家である王仁丸一家の長兄であり、金で呪殺を請け負う呪禁道士で式鬼の使い手。ある事件により孔雀と決闘し「甘いヤツ」と見下しながらも孔雀を認める。 一見冷たいように見えるが、人情に厚く数々の孔雀の危機を救っている。守護神は大黒天(作中では大暗黒天と称される)。 強靱な肉体と霊力を持ち、孔雀とは良きライバル・腐れ縁にある(時には子供っぽい喧嘩も)。実は鬼と人間の女との間に生まれた半人半鬼であり、その闇の血を狙われて故郷の村を軍荼利に滅ぼされている。 太郎邪という名前は、単行本では曲神記7巻が初出。初期の設定では「王仁丸」という名前は、呪禁道の村の言い伝えで人と鬼との間に生まれた子供が呪禁道師と鬼供の長になり、その子供にだけ付けられる特別な名前という設定であった(現在のように姓の扱いではない)。 黄 海峰(こう かいほう) 中国に古代より伝わる呪術集団「黄家仙道」の仙道士。父は天道神君と呼ばれる黄家仙道の党首・無上。兄は天道士・黄太元。霊剣「獅咬剣」を武器とする。 屍解仙の事件で孔雀と共闘し、その後の軍荼利編では父の命により、人工の孔雀王として作られたオカンの命を狙い孔雀と戦うが、最終的にはオカンとオルガを救うために孔雀と共に六道衆と戦う。 非情になりきれない優しい性格であり孔雀の姉、朋子と愛し合うことになる。しかし六道衆により天蛇王として蘇った朋子を救いきれず、身も心も闇に堕ち八葉の老師・文殊菩薩へと成り代わる。無印の最終決戦では孔雀の前に立ちはだかるが、朋子を救うために自分も消滅することを覚悟で最終密法、金剛界四印会の最後の一人となる。最後に救われた朋子を託され、共に暮らすようになる。 『退魔聖伝』には登場しなかったが『曲神紀』で再登場。 一介の農民として暮らしていたがイザナギに連れ去られた息子、明星を取り戻すため、孔雀と共に行動する。
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