国際市場において
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/21 07:41 UTC 版)
EX5 マレーシア仕様タイ仕様はDreamC100日本仕様は1988年発売のカブ100EX ウェーブ125iカブシリーズでPGM-FI初採用 大量の荷物を載せホーチミン市内を走るスーパーカブ 国内ではC100型が販売開始された1960年代以降にはライバルメーカーのヤマハ発動機がメイト、スズキがバーディーなどの類似モデルのほか、国内市場向けでは川崎重工業グループの二輪製造部門(現・カワサキモータース)が、1961年 - 1963年にかけて川崎航空機工業(現・川崎重工業航空宇宙システムカンパニー)明石工場で井関農機向けOEMとしてペット50やタフ50 / 55の商標で製造したほか、東南アジア市場向けに自社ブランドで販売した実績がある。 2000年代になり、これら類似モデルもスーパーカブ派生のウェーブ同様にスクーター風外装を施したモデルに移行しており、さらなる派生として排気量を130 - 150 ccへ拡大化および左手操作によるマニュアルクラッチならびにリターン式シフトパターンを採用した上で多段化したマニュアルトランスミッションを搭載するスポーティモデルも製造販売された。 結果として小型実用オートバイ市場にひとつのカテゴリを確立させたことからも圧倒的な知名度から、国内のみならず海外にも多数存在するデザイン・設計が類似する後発競合モデルは「ヤマハのカブ」や「スズキのカブ」とも呼称するカテゴリ名としても使われ、ベトナムではオートバイはすべて一般名詞として「ホンダ」と呼び「ヤマハのホンダ…」といった使われ方がされる。 耐久性・経済性において卓越した実用小型オートバイであることから、世界各国への輸出および現地生産が行われた。 輸出は1959年に北米地区向けから開始。「バイクはアウトローの乗り物」という社会的イメージの強かった北米でその先入観を払拭すべく「良識ある市民の実用的使用」をマーケティングイメージとし、YOU MEET THE NICEST PEOPLE ON A HONDA(ホンダに乗ると素晴しい人びとに会える)あるいはTHE NICEST THINGS HAPPEN ON A HONDA(ホンダに乗ると素晴しいことが起きる)というキャッチフレーズの「ナイセスト・ピープル・キャンペーン」で一般市民へアピール、軽便バイクとして人気を得た。これは広告キャンペーンとして大いに成功したモデルケースと言われる事例で、これによりオートバイのイメージ向上ににも貢献し、「ホンダ」の北米市場での認知度と社会的評価を高めた。 このほかザ・ビーチ・ボーイズが、1964年にタイアップなど皆無のままスーパーカブを走らせる楽しさを歌った「リトル・ホンダ」を制作し、アルバム「オール・サマー・ロング」に収録した。 なお北米地区向け輸出は既に終了しており、2019年時点で正規輸出は行われていない。 北米市場での成功を受け、続いて1961年より大韓民国の起亜産業(現・起亜自動車) → 起亜技研 → 大林工業との合併で大林自動車工業(デーリムモーター)や中華民国(台湾)で現地生産を開始。1960年代以降の東南アジアでは、カブのみならずビジネスバイク全体を普及させる端緒ともなった。扱いやすさや経済性のみならずメーカーの想定範囲や先進国の安全常識では到底考えられない異常な酷使や過積載にも耐えてしまう高い信頼性により、オートバイを生活の道具として重要視する発展途上国の大衆ユーザーたちから強い支持を得た。 20世紀末期以降の海外市場では、タイなどでの現地生産車を含めたカブシリーズの中心は実用性向上や税制・運転免許制度などの理由から派生車種であるドリームやウェーブなどの100 - 125 ccクラスへ移行しており、日本の主力となる50 ccモデルは海外では極めて少数で90 ccは日本国内市場向けのみの生産となった。 2018年現在、東南アジアにおける販売台数のうちスーパーカブが占める割合はベトナムで48 %、タイ王国で51 %である。一方でインドネシアなど渋滞の激しい都市を抱える地域ではスクータータイプのオートマチックトランスミッション車が主流になりつつあるが、スーパーカブはスクーターと比べて安価であり根強い人気がある。 スーパーカブのAT化という観点では、2009年9月にスクーターで採用される変速機構をスーパーカブ系エンジンに組み込むため小型化したゴムベルト式無段変速機CVマチックを開発し。2010年にタイホンダ・マニュファクチュアリングカンパニー・リミテッドが製造する派生車種のWAVE110にCVマチックを搭載したWave110i ATをASEAN各国で発売した。しかし販売価格が通常モデルより高額な上、動力伝達にゴムベルトとチェーンを併用するためメンテナンスコストも割高となるなどの理由から、数年で生産ならびに販売が終了した。
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