国際常温核融合学会賞とは? わかりやすく解説

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国際常温核融合学会賞

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/13 05:27 UTC 版)

国際常温核融合学会賞
The International Society for Condensed Matter Nuclear Science Prizes[1]
受賞対象常温核融合分野の国際的研究者
主催The ISCMNS Executive Committee[1]
初回1993年[1]
公式サイトhttp://www.iscmns.org/prizes.htm

国際常温核融合学会賞(こくさいじょうおんかくゆうごうしょう)は、英国に本部を置く国際常温核融合学会から、常温核融合分野での研究の進展に貢献の高い研究者に送られる国際的な賞である。1993年イタリアの自動車メーカーのフィアットにより常温核融合の研究の促進と実用化の支援を目的として、常温核融合研究の進展に貢献の高い研究者に送られる国際的な賞として設立された[1]

経緯

この賞は、1993年イタリアの自動車メーカーのフィアットにより常温核融合研究の進展に貢献の高い研究者に送られる国際的な賞として設立された。当初、トリュフ賞として発足された。トリュフ賞の名前の由来は、第1回から第4回までの国際常温核融合会議が開催されたイタリアのピエドモント地方のアスティの名産である、キノコ類の高級食材のトリュフであり、『隠れているが絶品である。』との意味が込められている。[2]

その後、2000年の4月に他界したイタリア理論物理学者で、常温核融合研究に高く貢献したジュリアーノ・プレパラータ(Giuliano Preparata)を記念して、2004年3月にイタリアアスティで行われた第5回国際常温核融合会議において、ジュリアーノ・プレパラータ・メダルと賞のメダルが名づけられた。プレパラータ・メダルは銀製であり、全てのメダルは2003年にアスティ財団より寄贈されたものである[1]

また、2008年には、日本のアイシン精機(現:アイシン)名誉相談役であった豐田稔(故人)の好意により94gの18カラットの金製のメダルが、ミノル・トヨタ・ゴールド・メダルとして寄贈され、2009年10月にイタリアローマで開催されたに第15回国際常温核融合会議にて、英国科学者常温核融合研究のパイオニア的存在であるマーチン・フライシュマンに授与された[3]

近年では、受賞者の発表とメダルの授与は、国際常温核融合会議において行われている。

過去の受賞者一覧[3][1]

年月 受賞者 受賞地
トリュフ賞 1993年10月 ヤン・キュシェロフ Yan Kucherov (ロシア)
1995年10月 高橋亮人(日本)、フランチェスコ・ピアンテリ Yan Kucherov (イタリア)
1997年11月 フランチェスコ・チェラニ Franceco Celani (イタリア)
1999年10月 メルビン・マイルズ Melvin Miles (アメリカ)
ジュリアーノ・プレパラータ・メダル 2004年3月 水野忠彦 (日本)、 岩村康弘 (日本)、アントネラ・デ・ニーノ Antonella De Ninno (イタリア)
2004年11月 ピーター・ヘーゲルスタイン Peter Hagelstein (アメリカ) 第11回 国際常温核融合会議 (フランスマルセーユ
2005年11月 荒田吉明 (日本)、エドモンド・ストームズ Edmund Storms (アメリカ)、シュンジョン・リー Xingzhong Li (中国)、マイケル・マキュブレ Michael McKubre (アメリカ) 第12回 国際常温核融合会議日本横浜
2006年9月 北村晃(日本) イタリアアスティ
2007年6月 アレキサンダー・カラブト Alexander Karabut (ロシア)、アンドレイ・リプソン Andrei Lipson (ロシア) 第13回 国際常温核融合会議ロシアソチ
2007年10月 ジョージ・マイリー George Miley (アメリカ) イタリアカターニャ
2008年8月 アービン・ダーディック Irving Dardik (アメリカ) 第14回 国際常温核融合会議アメリカワシントンD.C.
2012年8月 ジョン・ボクリス John Bockris (アメリカ) 第17回 国際常温核融合会議韓国大田
2014年7月 パメラ・ボス Pamela Boss (アメリカ) 第18回 国際常温核融合会議アメリカコロンビア
2015年4月 ジャン・ポール・ビベリアン Jean Paul Biberian (フランス) 第19回 国際常温核融合会議イタリアパドバ
ミノル・トヨタ・ゴールド・メダル 2009年10月 マーティン・フライシュマン Martin Fleischmann英国 第15回 国際常温核融合会議イタリアローマ

脚注

  1. ^ a b c d e f The International Society for Condensed Matter Nuclear Science., Prizes. “ISCMNS Prizes”. 2003-2013 The International Society for Condensed Matter Nuclear Science.. 2013年3月6日閲覧。
  2. ^ New Energy Times. “Truffle Prize sponsored by Fiat”. New Energy Times on Truffle Prize. 2013年2月11日閲覧。
  3. ^ a b ISCMNS. “ISCMNS Minoru Toyoda Gold Medal”. ISCMNS. 2013年2月11日閲覧。

外部リンク


国際常温核融合学会賞

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/02 14:09 UTC 版)

国際常温核融合会議」の記事における「国際常温核融合学会賞」の解説

国際常温核融合会議において、国際常温核融合学会賞の受賞者発表メダル授与が行われている。国際常温核融合学会賞は、1993年イタリア自動車メーカーフィアットにより常温核融合研究促進実用化支援目的として、常温核融合分野での研究の進展貢献の高い研究者送られる国際的な賞として設立された。日本からは、1995年に、高橋亮人大阪大学 名誉教授)が、2004年水野忠彦当時北海道大学、現在・水素技術応用開発株式会社)と岩村康弘当時三菱重工、現在・東北大学特任教授)が、その後2005年荒田吉明大阪大学 名誉教授)が、2006年北村晃(神戸大学 教授)が受賞している。

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