参加部隊の状態とは? わかりやすく解説

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参加部隊の状態

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 23:10 UTC 版)

ミッドウェー海戦」の記事における「参加部隊の状態」の解説

山本長官の意気込みとは反対に4月下旬日本本土戻った第一航空艦隊南雲機動部隊)は問題抱えていた。開戦以来ドック入り長期休暇もなく太平洋奔走したため、艦・人員とも疲労たまっていた。さらに「相当広範囲転出入」という人事異動のため、艦艇航空部隊双方技量低下していた。 ミッドウェー海戦後戦闘詳報では「各科訓練の域を出ず特に新搭乗員昼間の着艦ようやく可能な程度」と評している。雷撃機隊は「この技量のものが珊瑚海に於いて斯くの如き戦果収めたるは不思議なり」と講評されている。水平爆撃急降下爆撃は満足な訓練ができず、戦闘機隊は基礎訓練のみで編隊訓練は旧搭乗員一部が行っただけ。着艦訓練訓練使用可能空母加賀のみだけだったため、新人搭乗員訓練優先されベテラン搭乗員でも薄暮着艦訓練行った者は半分程度であった戦闘詳報は「敵情に関しては殆ど得る所なく、特に敵空母現存数、その所在最後まで不明なりや。要するに各艦各飛行機とも訓練不十分にして且つ敵情不明情況に於いて作戦参加せり」と述べている。 不安要素があったとはいえ連合艦隊司令部軍令部南雲機動部隊いずれも自信満ち溢れていた。5月5日永野軍令部総長より山本長官に対し大海第18号発令された。 連合艦隊司令長官陸軍協力しAF」(ミッドウェー)及「AO」(アリューシャン西部要地攻略すべし。 細項に関して軍令部総長をして指示せしむ。 大海第18号により、ハワイ攻略前哨戦として山本長官、宇垣参謀長指揮下で艦艇350隻、航空機1000機、総兵力10万からなる大艦隊が編成された。これは戦艦大和他の戦艦部隊第一艦隊)が呉基地柱島泊地出撃参加する初めての作戦であった淵田美津雄中佐によれば第一航空艦隊航空参謀源田実当時第一段階作戦の後始末ミッドウェー作戦検討する暇も無かった打ち明けており、草鹿参謀長至って真珠湾戦死した航空機搭乗員の二階進級問題折衝走りまわり(航空機搭乗員の士気に関わるため)、ミッドウェー作戦研究どころではなかったという。草鹿は「準備期間が不十分で不満もあったが強く反対せず、何とかやれるだろうと考えていた。それよりハワイ攻撃戦死者2階特進方に関心があった」という。 当初瑞鶴翔鶴を含む空母6隻の計画だったが、珊瑚海海戦報告聞いた時点海軍首脳部無傷瑞鶴ミッドウェーに、大破した翔鶴修理後アリューシャン作戦に回す予定であった。しかし翔鶴修理には3ヶ月要し、また瑞鶴無傷であったものの参加した搭乗員損耗激しくトラック島停泊補充待ちの状態で、本作戦に不参加となった。 これにより日本側の参加空母数が減ることとなったが、それでも隻数の上では4対3日本軍は、エンタープライズホーネットワスプ出現可能性考慮)と、アメリカ軍より優勢であった。ただしミッドウェー基地航空機計算入れると、航空戦力比は日本軍戦闘機105急降下爆撃機84雷撃機94、艦偵2、水上戦闘機24水上偵察機10、計319(南雲部隊近藤部隊輸送部隊合計)」、アメリカ軍機動部隊戦闘機79急降下爆撃機112雷撃機42」、アメリカ軍基地戦力戦闘機27急降下爆撃機27雷撃機6、飛行艇32大型爆撃機23総計348となって、ほぼ互角であったまた、日本軍では情報管理徹底しておらず、空母飛龍では出発前に誰もがミッドウェー作戦知っており、一般住民の方が乗組員より先に目的地知っていたという証言もある。異動してきた士官が「今度ミッドウェーですね」と挨拶し、さらに日用品食料品機関部通路にまで詰め込んだ連合艦隊司令部も、ミッドウェー島占領後配備予定21機の零戦第六航空隊)を4隻の空母詰め込んだ野村留吉大佐佐世保鎮守府参謀によれば海軍第二特別陸戦隊は「6月以降、当隊あての郵便物は左に転送されたし。ミッドウェー」と電報打ったという。また5月下旬に呉に戻った重巡洋艦加古高橋艦長は、息子から近々行われる大作戦について教えてくれとせがまれ困惑していた。白石萬隆少将第二艦隊参謀長)は「連合艦隊は、作戦目標多少漏らすことで敵艦隊の誘出図ろうとしていた」との見解述べている。そして、連合艦隊長官山本五十六大将は、愛人河合千代子密会し別離惜しんだの手紙に「5月29日出撃して、三週間ばかり全軍指揮する。多分あまり面白いことはないだろう。この戦い終わったら、全て捨てて二人きりになろう」と記している。

※この「参加部隊の状態」の解説は、「ミッドウェー海戦」の解説の一部です。
「参加部隊の状態」を含む「ミッドウェー海戦」の記事については、「ミッドウェー海戦」の概要を参照ください。

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