十天君
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金鰲島版「崑崙十二仙」というべき存在。全員が空間宝貝を持ち、その空間の中で自らの定めたルールに則って無敵となる能力を持つ。 王天君(おうてんくん) 声 - 笹本優子 / 岡本信彦 宝貝:紅水陣(こうすいじん)、ダニ(寄生宝貝生物) 金鰲十天君のリーダー的存在。パンク・ファッションに身を包んだヴィジュアル系ミュージシャンの様な容姿と退廃的な雰囲気を持った仙人。一人称は「オレ」。冷血かつ狡猾な性格であり、太公望に匹敵する頭脳を持つ策略家だが、そのやり口や考えは非常に妲己に似ている。 元々は元始天尊の直弟子の王奕(おうえき)で、金鰲と崑崙の不可侵条約の際に楊戩と人質交換される。妖怪に襲われないように幽閉されたため精神を病み、そこにつけこんだ妲己により心を壊される。魂魄を分割できる性質を持ち、妲己により3つに分割された魂魄を妖怪をベースにした体に入れられ、妖怪仙人「王天君」となる。 作中では金鰲島でも三強に次ぐ実力者で、十天君の中で唯一通常の空間に陣を作ることができ、自分の血で強い酸性の雨を降らす空間宝貝「紅水陣」の使い手。ダニのような形をした生物宝貝を仙道に寄生させ、常に宝貝を使うぐらいのダメージを与え続けることもできる。 三体の王天君のうち、1体目は通天教主の暴走による金鰲島の崩壊に巻き込まれて封神、2体目は崑崙山に乗り込んだ聞仲に倒されるが、最後の3体目は封神されかけた太公望を救う。その後、3体目は太公望と融合し、伏羲となった。このときに、忘れていた「最初の人」としての記憶も取り戻している。 外伝開始前までは、伏羲として合体を続けていたが、戦後の自堕落なパワースポット巡りに嫌気が差して太公望と分離。以後行方をくらましている。 張天君(ちょうてんくん) 声 - なし / 川田紳司 宝貝:紅砂陣(こうさじん) 腕が異常に長い人間の体に、耳の長い蛇のような頭部が付いた姿をしている。一面の砂漠で自在に砂を操り敵を風化させる「紅砂陣」を操る。一人称は「私」。楊戩を引きずり込んだ際には、砂の巨人や空間移動で翻弄したほか、その正体を見抜いて翻意を促すなど、洞察力の高さも見せたが、半妖態の正体を現した楊戩によって空間をパンクさせられ封神される。仙界大戦中、楊戩は終始張天君戦でのダメージを引きずっており、十天君内では姚天君と金光聖母に次ぐ実力者であると思われる。 孫天君(そんてんくん) 声 - なし / 松岡禎丞 宝貝:化血陣(かけつじん) 人形のような外見。一人称は「僕ちゃん」。オモチャで埋め尽くされた空間でゲームをし、負けた相手を自爆可能な人形にして人質にとる「化血陣」を操る。空間内ではイカサマし放題のため自身がゲームでは負けることはないが、相手の攻撃等には無防備なため大量のオモチャに紛れて身を隠している。鄧蝉玉と四不象を人形に変え、次に挑んだ太公望も実力では不利と見るやイカサマに嵌めて人形にした。しかし敗れる前の太公望の策で本体の位置を特定されており、最後に残った玉鼎真人に一瞬で斬られ封神される。 董天君(とうてんくん) 声 - なし / 間島淳司 宝貝:風吼陣(ふうこうじん) 大きな虫のような姿。一人称は「私」。本人は虫であることを否定しているが、なぜか「ミーンミーン」という鳴き声を発している。風の吹き荒れる空間の底部に宝貝合金製の鋭利な網を敷き、吹き飛ばした者をバラバラにする「風吼陣」の中にただひとつ浮かぶ柱にとまっている。黄親子を引き込み風速を上げて落とそうとするが、火竜鏢で熱せられた柱の熱さに耐えられず落下、自ら切り刻まれ封神される。 袁天君(えんてんくん) 声 - なし / 福島潤 宝貝:寒氷陣(かんぴょうじん) 毛玉のような姿。一人称は「私」。外見に似合わずロマンチストだが他の十天君と同様に好戦的な性格で、水や氷雪を自在に操る「寒氷陣」を使う。太公望達を迎え撃つが、普賢真人の大極符印によって全ての攻撃を無効化され和解を持ちかけられる。しかし、これに応じず尚も攻撃を仕掛けたために太極符印の核融合に巻き込まれ封神される。 趙天君(ちょうてんくん) 声 - なし / 菊池康弘 宝貝:地烈陣(ちれつじん) 見た目はただの石壁。「地烈陣」で哪吒と戦ったが敗れ封神される。戦闘シーンすら描かれなかったため、「地烈陣」がどのような空間なのかは不明のままであったが、覇穹では、巨大な地割れを起こして攻撃をしていた。 白天君(はくてんくん) 声 - なし / 山本格&芳野由奈 宝貝:烈焔陣(れつえんじん) 一組の男女が手足で繋がっている。一人称は「私」。炎を操る「烈焔陣」(本誌掲載時は「烈火陣」)を天絶陣と組み合わせて雲霄三姉妹を襲うが、究極黄河陣の中でマドンナに食べられ封神される。本誌掲載時は「柏天君」と表記。 秦天君(しんてんくん) 声 - 柳田淳一 宝貝:天絶陣(てんぜつじん) ストーンサークルのような姿。一人称は「私」。隕石を降らせる「天絶陣」を操り烈焔陣と多重空間を作りだすが、究極黄河陣に陣を破られ為す術も無くマドンナに食われ封神される。本誌掲載時は泰天君(たいてんくん)と表記。 姚天君(ようてんくん) 声 - なし / 飛田展男 宝貝:落魂陣(らっこんじん) 陰陽太極図の仮面を被り、全身を黒衣で覆った魔道士のような容姿。金鰲十天君の中でも抜きん出た力を持つ実力者で、聞仲からも「それでこそ十天君だ」「私を本気にさせられる相手は久しぶり」と評されている。また、前述の聞仲が金鰲島に訪れた際に十天君を代表して応対に当たるなど、サブリーダー的存在であると思われる。一人称は「私」。魂魄を吹き飛ばす光線を放つ「落魂の呪符」を張りめぐらせた空間「落魂陣」に加え、近距離戦では爆破能力を持つ「破壊の呪符」を使う。他の十天君と共に聞仲を亜空間に閉じ込めたこともある。金光聖母と多重空間を張り崑崙の道士達と戦うが、金光聖母が敗れた後、哪吒に「落魂の呪符」を破壊され、「破壊の呪符」での攻撃をかわした韋護に一気に肉薄され、斬り捨てられ封神される。 金光聖母(きんこうせいぼ) 声 - なし / 森なな子 宝貝:金光陣(きんこうじん) 十天君の紅一点。姚天君と共に十天君では上位に位置する。一人称は「私」。人間に近い魔女のような容姿だが、胸から下が無く手は宙に浮いている。光を屈折させて位置を惑わすと共に、攻撃を加えれば本体にもダメージを与える影を作り出す「金光陣」を使う。姚天君とタッグを組み多重空間をもって楊戩達を迎え撃つが、張天君に変化した楊戩が起こした砂嵐によって光と視界を遮られている間に、哪吒に接近され、至近距離から乾坤圏を撃たれ封神される。
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十天君(じってんくん)
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「封神演義の登場人物一覧」の記事における「十天君(じってんくん)」の解説
練達の道士たちで、旧知の聞仲が窮地に陥っていることを申公豹に知らされ、参戦する。それぞれの個性に応じた陣を敷いて待ち構える。安能版では「一聖九君」と表記されているが、この呼称は原文には登場しない。
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