公国軍の編成
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総司令官は総帥でもあるギレン・ザビ。ミノフスキー粒子による有視界戦闘に対応し、多数のモビルスーツを搭載できる艦艇を中心とした部隊編成で、開戦当初は古い戦術のままであった連邦軍を圧倒した。『機動戦士ガンダム』の段階では、ドズルの宇宙攻撃軍、キシリアの突撃機動軍、ガルマの地球方面軍といった設定しかなかったが、後に制作されたOVA『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』や『機動戦士ガンダム MS IGLOO』シリーズで描写されることで、組織が増えていった。 総帥府 ギレン・ザビ麾下。通称「ペーネミュンデ機関」。プロパガンダ放送を制作・放送するが、それはこの機関の活動の一つにすぎない。ここに所属する将校はコロニー落とし(ブリティッシュ作戦)やソーラ・レイを作戦実行前に熟知しているなど、情報に対するアクセス権が高い。さらに特権があたえられており、通常部隊では二階級上の待遇をうける。たとえばモニク・キャディラック特務大尉が技術試験隊に出向すると、二階級上の中佐待遇となる。彼らは各地の部隊に管理官として派遣され、作戦指導を行った。なお、キャディラック特務大尉はセシリア・アイリーンと同型の赤い制服を着用し、階級章とベルトバックルは親衛隊用のものだった。総帥府と親衛隊の関係は劇中で描かれていない。なお一部で誤解があるが、ジオン公国総帥府付要員ではこのように特務=二階級上の階級が成り立つが他の軍隊でもそうなるとは限らない。旧日本海軍のように兵学校出身ではない下士官兵出身の士官という意味での特務士官呼称も存在する。 ジオン公国軍総司令部 宇宙攻撃軍、突撃機動軍(地球制圧軍を含む)、技術本部を統括する。艦隊司令部が存在し、緊急時には多方面の部隊を指揮することができる。 宇宙攻撃軍 ドズル・ザビ麾下。公国軍の中では最大規模を誇る。主な拠点は宇宙要塞ソロモン。主な将校はランバ・ラル、ラコック、コンスコン、シン・マツナガ、アナベル・ガトー、ヘルベルト・フォン・カスペン、左遷される以前のシャア・アズナブルなど。ソロモン攻防戦で事実上壊滅した。 突撃機動軍 キシリア・ザビ麾下。宇宙では宇宙機動軍として呼ばれている。ニュータイプ研究など特殊な活動も行う。主な拠点は月面都市グラナダ。主な将校はマ・クベ、黒い三連星、アサクラ、フラナガン、バロム、デラミン、シーマ・ガラハウ、ジョニー・ライデン、フレデリック・ブラウン、軍籍回復後のシャアなど。特殊部隊も多く、フラナガン機関、闇夜のフェンリル隊、海兵隊(シーマ艦隊)、マッドアングラー隊、サイクロプス隊、マルコシアス隊、ノイジー・フェアリー隊の存在が確認されている。地球方面軍 突撃機動軍の一部。地球攻撃軍という名称もある。指揮権はキシリア・ザビにある。ガルマ・ザビ麾下であるが、その権限は実質上、北米地域等に限られている。広大な地球の制圧を担当しており、潜水艦隊を擁する海軍もこの一部である。また地球方面軍との連絡が途絶した戦争末期にジオンは宇宙軍の兵力を充当できずに学徒動員に踏み切っている。 技術本部 ジオン公国軍総司令部直属で、宇宙攻撃軍、突撃機動軍からは独立した組織。アルベルト・シャハト技術少将麾下で、彼のオフィスはサイド3のズム・シティにある。この部隊には技術将校の肩書きを持つ者もいた。試験支援艦ヨーツンヘイムを母艦とする第603技術試験隊やムスペルヘイムを母艦とする第604技術試験隊をはじめ、いくつかの技術部隊があったが、ア・バオア・クーの戦い直前に実戦部隊に組み込まれた。ヨルムンガンドやゼーゴックといった開発元がはっきりしない兵器から、 ツィマット社が開発したヅダのように企業から持ち込まれた兵器のテストも行っている。主な将兵は、マルティン・プロホノウ、オリヴァー・マイ、ヒデト・ワシヤなど。総帥府からキャディラック特務大尉、宇宙攻撃軍からはカスペン大佐、突撃機動軍海兵隊からはヴェルナー・ホルバイン少尉など、多種多様な人材が出向という形で集まっていた。 親衛隊 上記の軍に属さない、ギレン・ザビ直属の護衛部隊で、その宇宙艦隊は後のデラーズ・フリートの母体となった。MSVの設定では、親衛隊はキシリア・ザビの直轄であり、ギレンの親衛隊は本国防空隊であることが示されている。なお、漫画『機動戦士ガンダム ギレン暗殺計画』ではこの設定を利用しており、ギレンがキシリアやドズルに所属しない軍を麾下に置いたとしているが、この作品自体は公式設定というわけではない。
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