兩とは? わかりやすく解説

りゃん【両】

読み方:りゃん

唐音

数の2。ふたつ。特に、拳(けん)などでいう。

りゃんこ2」に同じ。

「どこの侍か知らねえが、しかつべらしい—が腰をかけてゐるし」〈滑・八笑人・五〉

「両」に似た言葉

りょう【両〔兩〕】

読み方:りょう

[音]リョウ(リャウ)(呉)(漢)

学習漢字3年

二つ一組みとなるものの双方二つ。「両院両者両親両性両刀両面両輪一両日

二つとも。ふたつながら。「両全両立両両両成敗一挙両得

昔の重さの単位。「斤両」

江戸時代貨幣の単位。「両替(りょうがえ)/千両箱

車。車を数える語。「車両

名のり]もろ

難読両肌(もろはだ)・両班(ヤンバン)・両個(りゃんこ)


りょう〔リヤウ〕【両】

読み方:りょう

【一】[名]

二つ一組みとなるものの双方両方。「—の手」「—の目」

近世まで用いられ重さの単位。1両は1銖(しゅ)の24倍、1斤(きん)の16分の1で、約4142グラム

江戸時代通貨単位。金1両は慶長小判1枚(4.75匁、約17.8グラム)とし、その4分の1を分、分の4分の1とする。また、金1両に対し50匁(のち60匁)、銭4貫を公定相場としたが、実際変動激しかった

重さの単位。1両は4匁。

布帛2反。

明治時代俗に、円のこと。

【二】接尾助数詞

車の台数数えるのに用いる。「前の3—が脱線

二つ一組になっている物を数えるのに用いる。

「錦御襪(したうづ)八—」〈皇太神宮儀式帳

装束・鎧などを数えるのに用いる。

「鎧の二三—をもかさねて、たやすう射通し候ふなり」〈平家・五〉

[補説] 【二】1は、「輛」とも書く。また、【二】3は「領」の当て字


もろ【諸】

読み方:もろ

語素名詞の上付いて複合語をつくる。

(「両」「双」とも書く)二つの、両方の、双方の、の意を表す。「—手」「—矢」

多くの、すべての、の意を表す。「—人」「—神」

一緒の、の意を表す。「—声」「—寝」


りょう〔リヤウ〕【領】

読み方:りょう

【一】[名]

領有すること。また、領有する土地領分領地。「他国の—となる」「オランダ—」

律令制で、郡司官職長官大領次官少領

【二】接尾助数詞衣類・鎧(よろい)など、一そろいの物を数えるのに用いる。「両」とも当てて書く。「鎧一—」「式服三—」


読み方:リョウryou

重さの単位、また貨幣の単位
(1)令制における24銖(しゅ)重さの名称。
(2)中世~近世貴重品(金・香料など)単位
(3)計数貨幣の銭に対する1両の重さ金・銀の価。


読み方:りゃん,りやん

  1. ふたつ。二。両の字の唐音
  2. 薬店砂糖店、及び絵具屋の通り符牒にしてすべて二といふ数量を表す。通り符牒参照せよ(※巻末通り符牒参照)。〔符牒
  3. 酒屋通り符牒にして、二といふ数量を表す。通り符牒参照せよ(※巻末通り符牒参照)。〔符牒
  4. 二。〔酒屋
  5. 二。〔砂糖絵具屋〕

分類 符牒砂糖絵具屋、酒屋


読み方:りょう

  1. 陶器店の通り符牒にして五といふ数量を表す。通り符牒参照せよ(※巻末通り符牒参照)。〔符牒
  2. 五。〔陶器商〕

分類 符牒陶器


読み方:りょう

  1. 数量ノ八。〔第七類 雑纂
  2. 数量の八のことをいふ。〔犯罪語〕
  3. 数字の八。〔掏摸
  4. 〔香〕数字の八をいう。又は自分のことをいう。

分類 掏摸犯罪語、香具師

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/14 16:25 UTC 版)

(りょう)は、尺貫法における質量単位であり、また、近世の日本における金貨、および中国における秤量銀貨通貨単位である。


注釈

  1. ^ 当時は主にクロキビであったという。
  2. ^ a b 明和9年(1772年南鐐二朱銀発行以降、ほとんどの銀貨は秤量ではなく、計数貨幣として「1両=4(銀)=16(銀)」の体系に従った。

出典

  1. ^ 三上(1996), p291-292.
  2. ^ 小泉(1974), p253.
  3. ^ 岩田重雄, 「新莽嘉量について」『計量史研究』 26(2), p.93-99(p.95 表1 新莽嘉量の質量), 2004-12-01, 日本計量史学会
  4. ^ 小泉(1974), p254.
  5. ^ 大同三年時憲書』1934年、49頁https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1146622/28  (国会図書館 近代デジタルライブラリー)
  6. ^ Weights and Measures Ordinance”. The Law of Hong Kong. 2010年10月5日閲覧。
  7. ^ Weights and Measures Act (CHAPTER 349) Third Schedule”. Singapore Statues. 2010年10月5日閲覧。
  8. ^ 小葉田(1958), p78-79.
  9. ^ 岩田重雄,「近世における質量標準の変化」『計量史研究』 , 日本計量史学会, 1979年, 1巻 1号 p.5-9, NAID 110002345649
  10. ^ 田谷(1963), p425-467.
  11. ^ 明治大正財政史(1939), p11-12, 138-146.
  12. ^ 『国史大辞典』「匁(銀貨の単位)」, p920.
  13. ^ 三上(1996), p230-232.
  14. ^ 小泉(1974), p351.
  15. ^ a b 三上(1996), p29-30.
  16. ^ 三上(1996), p56-57.
  17. ^ 三上(1996), p132-133, 231.
  18. ^ 小葉田(1958), p78-80.
  19. ^ 田谷(1963), p124-143.
  20. ^ 三上(1996), p69.
  21. ^ 桜井信哉、江戸時代における貨幣単位と重量単位 : 大黒作右衛門の「匁」の名目化=貨幣単位化意図を事例に 『社会経済史学』 1996年 62巻 4号 p.486-511,568, doi:10.20624/sehs.62.4_486
  22. ^ 『国史大辞典』14巻「両」, p616.
  23. ^ 両替年代記(1933), p7-8.
  24. ^ 日本銀行金融研究所貨幣博物館 わが国の貨幣史
  25. ^ 三上(1996), p120-124.
  26. ^ 統計調査部消費統計課物価統計室, 統計局 (2023年4月21日). “小売物価統計調査(動向編) 調査品目の月別価格及び年平均価格【都道府県庁所在市及び人口15万以上の市】「1001 うるち米」 ~ 「1090 シリアル」” (Excel). 政府統計の総合窓口(e-Stat). 2024年2月25日閲覧。
  27. ^ うるち米コシヒカリ以外)を1袋(5kg)購入した場合の価格(1,560円[佐倉]~2,642円[甲府]、2022年平均)を基に計算した。計算例:150[kg]×(1,560~2,642[円]÷5[kg])=46,800~79,260[円]
  28. ^ 統計調査部消費統計課物価統計室, 統計局 (2023年4月21日). “小売物価統計調査(動向編) 調査品目の月別価格及び年平均価格【都道府県庁所在市及び人口15万以上の市】 「3151 畳替え代」 ~ 「3187 火災・地震保険料」” (Excel). 政府統計の総合窓口(e-Stat). 2024年2月25日閲覧。
  29. ^ 1日当たりの大工手間賃(15,000円[鹿児島]~26,880円[川崎]、2022年平均)を基に計算した。計算例:23[人]×15,000~26,880[円]=345,000~618,240[円]
  30. ^ 統計調査部消費統計課物価統計室, 統計局 (2023年4月21日). “小売物価統計調査(動向編) 調査品目の月別価格及び年平均価格【都道府県庁所在市及び人口15万以上の市】「2021 ビール」 ~ 「2134 ぎょうざ(外食)」” (Excel). 政府統計の総合窓口(e-Stat). 2024年2月25日閲覧。
  31. ^ 日本そばを外食した場合の価格(500円[宇都宮]~791円[秋田]、2022年平均)を基に計算した。計算例:6,500[文]×(500~791[円]÷16[文])≒203,125~321,343.75[円]
  32. ^ お金の歴史に関するFAQ「江戸時代の1両は今のいくら?―昔のお金の現在価値―」』(プレスリリース)日本銀行金融研究所 貨幣博物館、2017年9月https://www.imes.boj.or.jp/cm/history/historyfaq/mod/1ryou.pdf2019年10月21日閲覧 
  33. ^ 瀧澤・西脇(1999), p158.


「両」の続きの解説一覧

両 (曖昧さ回避)

( から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/03 09:31 UTC 版)

(りょう)



出典:『Wiktionary』 (2021/07/06 09:52 UTC 版)

発音(?)


出典:『Wiktionary』 (2021/08/07 04:34 UTC 版)

発音(?)

名詞

(りょう)

  1. リョウ両方双方

助数詞

  1. リョウ (歴史) 通貨単位
  2. リョウ (歴史) 重さの単位
  3. リョウ車両単位の代字

熟語




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