偽使
偽使
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/08 23:08 UTC 版)
偽使とは、名義を詐称する偽りの外国使節を指す。中世では朝鮮半島に行く偽使がおり、朝鮮側では偽使を中間詐為者や中間奸人と呼んだ。応永の外寇以後は、李朝との貿易には公式の使節である必要があり、使節を名乗って李朝を来訪する者が多数にのぼった。偽使のパターンとしては、(1)通行者の名義を借りる者、(2)通行者の名義を無断で使う者、(3)実在の有力者の名を詐称する者、(4)架空の有力者の名を詐称する者、(5)架空の国家の使節を詐称する者に分かれる。偽使が詐称した立場には、室町幕府の使節、対馬宗家の使節、大名の使節、琉球王国の使節などがある。琉球王国の偽使は、対馬や博多の商人などが中心となっており、琉球が日本の商人や僧に李朝との通交を委任するようになると発生した。第8代将軍足利義政の使者に夷千島王遐叉と呼ばれる人物が同行したことがあるが、民族の出自が定かではなく、偽使とする説もある。偽使ではないが、公式の外交担当者が外交文書を偽造することもあり、のちに事件となった。
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