五十猛のグロ
五十猛のグロ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/15 07:14 UTC 版)
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五十猛のグロ | |
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イベントの種類 | 伝統行事[1] |
開催時期 | 毎年1月11日~1月15日[2] |
五十猛のグロ(いそたけのグロ[3]、いそだけのグロ[2])は、島根県大田市五十猛町の大浦地区(地図 - Google マップ)に伝承される[1]、左義長(どんど焼き)と同趣旨の小正月の行事。西日本地域でも特色ある行事として注目され、国の重要無形民俗文化財に指定されている(2005年〈平成17年〉2月21日指定[3])。
笹などで作られる仮小屋をグロといい、行事の呼称ともなっている[4]。 グロの作成は「センボクサン」と呼ばれる高さ約20メートルの2本の青竹を束ねた柱を立てることから始められる。センボクサンには2か所に十字状の桁が組まれ、紙垂や吹き流しで飾られる。次にセンボクサンの周りに杭を打ち、壁面ともなる笹竹を放射状に組んで屋根の骨組みを作り、茣蓙で屋根を葺き完成となる[4]。完成したグロは直径6メートル、高さ2メートルあまりとなる。
室内のセンボクサンにホンダワラを取り付け、歳徳神(当地ではトシトコサンと呼ばれる)へのお供えとする[4]。室内に設けられた囲炉裏の煙を浴び、そこで焼いたものを食べ、今年1年間の無病息災や豊漁を祈願する。また、鏡餅を搗く作業で生じた鍋・釜の煤を顔につける事でも同様の御利益があるという[4]。
五十猛のグロは漁業者など約40人が集まり準備をする。また、1月11日の早朝から始められ、15日までの5日間にわたって行われる。最終日には、グロを分解して正月飾りとともに焼き払うが、センボクサンは船材として焼かずに売却される[4]。
元々、島根県中部の沿岸部に伝承されてきたが、現在は大浦地区のみの開催。
この行事には、神をお迎えし、お送りするという一連の儀礼や禁忌などの民俗的要素がある。
新型コロナウイルスの影響により、2022年は開催中止。
・参加費:無料
交通アクセス
- JR大田市駅からバス10分、大浦西口下車徒歩10分[3]
脚注
出典
- ^ a b “大田 五十猛町 国の重要無形民俗文化財「五十猛のグロ」”. NHK 島根県のニュース. 日本放送協会 (2025年1月14日). 2025年2月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年2月15日閲覧。
- ^ a b “五十猛のグロ”. 文化遺産オンライン. 文化庁. 2025年2月15日閲覧。
- ^ a b c “五十猛のグロ”. しまね観光ナビ|島根県公式観光情報サイト. 2025年2月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年2月15日閲覧。
- ^ a b c d e 小沢康甫『みる きく たべる 祭ーリズム:中四国を歩く』 南々社 2012年 ISBN 9784864890014 pp.12-15.
関連項目
外部リンク
- 五十猛町大浦の『グロ』 (PDF) - 大田市広報平成30年3月号表紙
- 国の重要無形民俗文化財「五十猛のグロ」 - 大田市
- 五十猛のグロ - 国指定文化財等データベース(文化庁)
- 五十猛のグロ - なつかしの国石見 島根県西部公式観光サイト
- 五十猛のグロ - しまね観光ナビ 島根県公式観光情報サイト
- 五十猛のグロ - 文化遺産オンライン
固有名詞の分類
- 五十猛のグロのページへのリンク