六郷のカマクラ行事
| 名称： | 六郷のカマクラ行事 |
| ふりがな： | ろくごうのかまくらぎょうじ |
| 種別1： | 風俗習慣 |
| 保護団体名： | 六郷町カマクラ保存会 |
| 指定年月日： | 1982.01.14(昭和57.01.14) |
| 都道府県(列記)： | 秋田県 |
| 市区町村(列記)： | 仙北郡美郷町 |
| 代表都道府県： | 秋田県 |
| 備考： | ２月１１～１５日 |
| 解説文： | わが国各地に伝承されている小正月行事は、地域の年中行事の中で最も主要なものの一つであるが、出羽、越後地方のそれはカマクラなど雪のむろをしつらえる点に特色がある。 現在、全国的に小正月行事が古い姿で伝承されているものは数少なく、カマクラ行事も、年占【としうら】、鳥追いその他小正月の特質を示すものが失われている中でこの六郷町のカマクラ行事は古風をよく残しており、わが国の庶民信仰等の風俗慣習を知りうる典型例として貴重である。 一般に、東北地方においてカマクラ行事は、顕著な特色をもつ地域の年中行事として観光的にも著名になっているが、この六郷町のカマクラ行事は小正月行事本来の姿をよく保ち、住民の伝承意欲も強いので重要無形民俗文化財に指定し、正しい伝承を図って行くとともに、この行事本来の姿を一般に周知することとしたい。 このカマクラ行事は歳神【としがみ】を迎え、害鳥を追う予祝【よしゆく】行事を行うもので、あわせて年占をなすなど小正月における各種の要素をよく取り入れており、二月十一日の当日は、早くから町の子どもたちが各自無病息災などの祈願の天筆【てんぴつ】を書く。これは五色で長大な短冊形のもので青竹の竿に吊して家々の軒先に飾る。これと相前後して各町内の空地には、ヨシズを天井にかけたカマクラをしつらえ、中に鎌倉大明神が祀られる。その後は、中に莚【むしろ】を敷き御神酒や餅を供え、相互に他のカマクラを訪ねあって交歓し、時折カマクラの前で鳥追い歌を歌って日を過ごす。最終日には正月飾りを決まりの場所に寄せ集めて松ニヨを作り、町の男たちがキボラを吹いてカマクラ畑に集合する。火祭りの後、男たちは町を南北に二分して威勢のよい竹打ちをなす、など多彩な催しをくり広げる。 |
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