兵庫県宮山古墳出土品 (兵庫県)
兵庫県宮山古墳出土品
主名称: | 兵庫県宮山古墳出土品 |
指定番号: | 523 |
枝番: | 00 |
指定年月日: | 1998.06.30(平成10.06.30) |
国宝重文区分: | 重要文化財 |
部門・種別: | 考古資料 |
ト書: | |
員数: | 一括 |
時代区分: | 古墳 |
年代: | |
検索年代: | |
解説文: | 本件は、兵庫県姫路市四郷町大字坂元字宮山に所在する宮山古墳の出土品一括である。 宮山古墳は、市川下流域左岸に存在する独立丘陵から派生した低平な尾根の突端に立地している。昭和三十年代後半に第一主体部が盗掘を受けたため、昭和四十四年に発掘調査が実施され、第一主体部の確認および新たに発見された第二主体部の精査が行われた。また、昭和四十六年には土取り工事により、第三主体部の存在が確認されたため、緊急調査が実施された。現在は兵庫県指定の史跡として保存・活用されている。 墳丘は直径約三〇メートル、高さ約四メートルを測る五世紀の円墳で、西側に造り出しをもっている。その墳丘に主軸を東西にする竪穴石室が三基造営されていた。盗掘を受けた第一主体部は四・六×一・八メートルの規模で、凝灰岩の割石を丁寧に積み上げたものであり、床面は扁平な割石と川原石を平らに敷き詰める構造となっている。第二主体部は三・四×一・二メートルの規模で、凝灰岩の割石を荒く積み上げる側壁に、拳大の川原石を平らに敷き詰めた床をもっている。第三主体部は第二主体部に類似し、三・四×一・一メートルの規模で、凝灰岩の割石を荒く積み上げた側壁と、小振りな川原石を平らに敷き詰めた床をもっている。 第一主体部は盗掘を受けているため副葬品は少ないが、第二・第三主体部から出土した副葬品はきわめて多彩な内容をもっている。金製の垂飾付耳飾、銀製の指輪、金銅製の帯金具等、多彩な素材を用いた装飾具をはじめ、鉄製の武器・武具類、須恵器等の優れた副葬品を有している。 なかでも金垂飾付耳飾等の装身具類、大形の鉄〓・須恵器類は朝鮮半島的な色彩を色濃く感じさせる、きわめて興味深い一括資料である。同時に須恵器類は、定型化直前の一括資料である点もその学術的価値は高い。 なお、墳丘出土の玉類・須恵器・土師器・埴輪・鉄製品も、表面採集されたものが多いものの、本古墳出土品の全体像を考えるうえで、附としてともに保存を図りたい。 |
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