兵庫県西求女塚古墳出土品とは? わかりやすく解説

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兵庫県西求女塚古墳出土品

主名称: 兵庫県西求女塚古墳出土品
指定番号 566
枝番 00
指定年月日 2005.06.09(平成17.06.09)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 考古資料
ト書
員数 一括
時代区分 古墳
年代
検索年代
解説文: 本件は、神戸市灘区都通三丁目所在する西求女塚古墳出土品一括である。
 発掘調査昭和六十一年三月より一三次にわたって行われ平成十五年度まで出土土器整理実施したこのうち古墳主体部墳丘の調査によって出土し報告書平成十六年三月刊行)に収録され出土品のうち、古墳に伴う遺物指定対象中心である。銅鏡一二面、鉄製二三〇点碧玉紡錘車形【へきぎょくぼうすいしゃがた】石製品一点と、附として織物残欠二点、土師器【はじき】残欠一七九点、竪穴式石室石材五四点を含む。
 西求女塚古墳古墳時代前期属す全長九八メートル前方後方墳で、発掘調査以前前方後円墳考えられていた。前方部を東に向けており、古墳主軸直行した竪穴式石室一基存在する古墳一五九六年の「伏見地震」によって墳丘地滑りなどの被害被っている。特に石室断層によって南側大きく落ち込み崩れ落ちた状況であったが、そのために断層下側では遺物盗掘、削平などの被害免れて残されることになった
 竪穴式石室主室副室分かれ仕切石によって区切られる主室副室一部石室石材からは本来の位置関係を知ることができた。天井石に残る繊維痕跡から、天井石架構前に石室の上に布を被せたことも明らかとなった石室構築方法ベンガラ具体的な使用状況判明し葬送儀礼実際を知ることができる恰好資料である。
 主体部からは銅鏡一二面、多数鉄製品などが出土した銅鏡内訳三角縁神獣鏡七面獣帯鏡二面画文帯神獣鏡二面画像鏡一面である。一号鏡だけが石室北半部、すなわち被葬者頭側置かれ、他は石室南端付近に置かれていた。鉄製品も主室出土品はすべて南端付近から出土している。副室には鉄製品のみが納められていた。このように副葬品構成配置などを知る良好な資料である。また三角縁神獣鏡同型どうけい】(同笵)鏡は千葉県城山じょうやま】一号墳、京都府椿井大塚山【つばいおおつかやま】古墳奈良県黒塚くろづか古墳福岡県石塚山【いしづかやま】古墳など各地古墳確認されており、関東から九州にわたる広範な分布示している点が注目される
 以上本件は、古墳時代初頭畿内首長墓および、その場での葬送儀礼実態考え上できわめて貴重な一括資料である。



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