レースの展開
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/06/04 05:21 UTC 版)
「2008年のインディアナポリスグランプリ」の記事における「レースの展開」の解説
この年のイベントは、インディアナ州に近づきつつあったハリケーン・アイクの影響を強く受けることになった。決勝日の天候は曇りで肌寒く、レースがおこなわれる時間の降水確率は100%となっていた。 125ccクラスの決勝はドライコンディションでのスタートとなった。ポールポジションのポル・エスパルガロがスタートからレースをリードしていたが、10周目にはニコラス・テロルがトップを奪取する。17周目にはエスパルガロが再逆転しトップに立ったが、その直後に雨が降り始め赤旗中断。予定周回数の2/3を消化していたためフルポイントでレース成立、ただし規定により中止1周前の16周目時点の順位が採用されたため、テロルがグランプリ初優勝を遂げることとなった。チャンピオン争いでは、ランキング2位のシモーネ・コルシが7位、ポイントリーダーのマイク・ディ・メッリオは10位に終わり、両者のポイント差は25に詰まった。 続いて13時15分に250ccクラス決勝が開催される予定だったが、悪天候のためMotoGPクラス後の16時30分に順延された。 その後天候が少し回復し、15時には予定どおりMotoGPクラスの決勝がスタートとなった。小雨だがヘビーウェットの路面状況の中、これまで苦戦が続いていたニッキー・ヘイデンがレースをリードしていたが、14周目にはポイントリーダーのバレンティーノ・ロッシがトップに立った。その後風雨が強くなったため、21周目に赤旗が掲示、20周目の順位をもってレース成立となり、ロッシが4連勝・シーズン7勝目を挙げ、2位ヘイデン、3位ホルヘ・ロレンソと続いた。ランキング2位のケーシー・ストーナーは4位に終わり、ロッシとのポイント差は87に広がった。グランプリ3回目のスポット参戦となったベン・スピーズは6位に入賞、このレースからタイヤをブリヂストンに変更したダニ・ペドロサは8位に終わった。 その後強風がおさまることはなく、順延されていた250ccクラス決勝は結局中止となった。
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レースの展開
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/26 05:24 UTC 版)
「ロードレース (自転車競技)」の記事における「レースの展開」の解説
ロードレースには何種類かの典型的な展開がある。本節ではステージレースで最も頻繁に見られる展開の各段階を解説する。 スタート直後のアタック マスドスタートのレースではスタート直後から何度もアタックがかかる。アタックは一人の選手が集団から飛び出して独走し、それに数名の選手が食い下がるという形が多い。アタックをかけるのは多くの場合、エース格の選手ではなく、アシスト役の選手である。しかし大半は集団に捕捉されて失敗し、再び別の選手がアタックする展開がしばらく繰り返される。特にレース自体が短く逃げが決まりにくいステージでは「0kmアタック」と言われるほどステージ開始直後にアタックがかかり続け、最序盤の平均速度が50km/hを越える場合もある。 逃げ(先頭)集団と追走・メイン集団の形成 スタート直後〜序盤にアタックが成功すると、数名〜十数名の逃げ集団が形成される。対するメイン集団は体力温存のためにペースを落とすため(場合によっては35km/hというプロ選手的にはゆっくりという状況まで落ちる)、この時点で逃げ集団とメイン集団の差はみるみる広がっていき、逃げ集団が独走しているように見える状態が中盤〜後半手前まで続く。しかし実際には、メイン集団は残り距離などから確実に追いつけるだけのタイム差を計算し、決してそれを超えることが無いようにスピードをコントロールしており、現在のレースではほとんどの場合、逃げ集団はレースの終わり頃に追撃集団に吸収されてしまう。 そのため逃げる側もそれを前提として、逃げ切り優勝を狙うよりもメディアへの露出やスプリントポイント、山岳ポイント獲得が主な目標にしていることの方が多い。 ただし長丁場のステージレースで逃げ集団に参加している選手たちの総合順位などが低い場合(逃げ切り勝ちとなっても総合優勝や山岳賞など各賞争いに無関係な場合)、体力温存のために、そのまま逃げを許してしまうこともある。 また、山岳部では集団による空力のアドバンテージが薄れるため(ある程度の上りでは一流クライマーでも時速30km以下でしか走れないし、下りでは速度を上げすぎても危険なため、小集団と大集団の速度差が小さい)、厳しい山岳が続くステージでは総合優勝や山岳賞狙いの有力選手たちが乾坤一擲の大逃げに出ることもある。この場合は実力差による逃げ切り勝ちが発生する可能性も少なくない。 なお、ステージレースで総合優勝争い・その日のステージ優勝争いの両方とも無縁の選手(山岳ステージにおけるスプリンターや、逃げに失敗したアシスト選手等)は、翌日以降のレースに向けた体力温存のためにグルペットと呼ばれる集団を形成して後方に下がり、制限時間を越えない程度のスローペースでゴールに向かうことが多い。 メイン集団による逃げ集団の捕捉 レースも後半に入ったゴール前の数km〜十数km地点でメイン集団はペースを一気に上げて、逃げ集団を捕まえにかかる。目安としては10km進むたびに1分ずつ差が詰まると計算して走っていく。しかし早い段階で逃げ集団を捕捉してしまうと、その直後のペースが落ちた隙をついて、メイン集団から第二、第三の逃げをしかけて優勝を狙おうとする選手がでてくるため、どの地点で逃げ集団を捕捉するのかも駆け引きの対象となる。 ゴール前の位置取り合戦 平坦ステージ、あるいはゴール手前が平坦・下り基調のステージの場合、エースにスプリンターを据えているチームはゴール直前での展開を有利にするために、ゴール前数km地点から集団の先頭付近で車列(トレイン)を形成して位置取り合戦をしつつ、追撃する。先頭集団が逃げ切ってしまうことが確実になった場合、あるいは山頂ゴールが設定されたステージでは位置取り合戦は発生しない。ここでの追撃は集団で走るとはいえ選手に負担が大きく、何人のアシストをどのような順番で使っていくかで、スプリンター系チーム内での駆け引きが渦巻く部分である。 ゴールスプリント 平坦ステージ、あるいはゴール手前が平坦・下り基調のステージの場合、ゴール前3〜4km地点から集団は全力での巡航に入る。この状態で集団の速度は、トップレベルのカテゴリーのレースでは平地でさえ時速60km前後にも達する。ゴールまで1kmを切る辺りから発射台役のアシスト選手数名による全力走行(通常数百メートルしか保たない無酸素運動)が始まる。この状態は、数名の選手が縦に並んで走ることから俗にトレイン又は“列車”などと呼ばれる。 エースを務める選手はその最後尾について、アシストたちを風よけとしつつ(選手の癖、およびワンデーレースによってはトレイン無しでゴールスプリントする場合もある)、ゴール数百m手前で飛び出してお互いに体をぶつけ合いながらゴールを目指す。この時の速度は時速70kmから80kmに達するため、レースの中でも最も危険な瞬間でもあり、ゴール直後の選手たちは通常の精神状態ではないと言われる(チームのスタッフが突き飛ばされたりすることもある)。 逃げ切り 逃げが決まった場合はゴール前数km地点から逃げていた集団内で駆け引きが始まり、多くの場合はある選手が飛び出した瞬間に他の選手が牽制しあってお見合い状態になって勝負が付く。そうでない場合は逃げていた集団の選手たちによるゴールスプリントになって決着する。山頂ゴールの場合は、次々に先頭集団から選手が脱落していって、最後に残った選手がそのまま(結果的に逃げ切りの形で)ゴールに入る。
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