エースとアシスト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/21 09:52 UTC 版)
「ロードレース (自転車競技)」の記事における「エースとアシスト」の解説
各チームにはエースとアシストという役割分担が存在する。 エース エースはレースごとに設定され、最終的にレースでのステージ勝利や総合優勝などを獲得することが役割である。通常はチームで最も強い選手が務めるが、場合によっては、同等の力を持つ選手をもう一人エースに据えて状況に応じてどちらかが勝利を狙う「ダブルエース」体制になることもある。 なお、各チームは本拠地や所属選手によって重視するレースを決めており(自国や地元のレースは当然重視するほか、所属選手の脚質によっても狙うレースは異なってくる)、参加する全てのレースで勝利を目指すわけではない。そのため小さなレースやあまり重視しないレースでは、普段アシスト役の選手がエースを務めることがある。 アシスト アシストはエースを勝たせるために風よけ、補給食や飲み物の運搬、他チームの牽制などを行う。エースがレース中に機材故障や落車などで集団から遅れた場合には、アシストが大挙して集団から下がり、チームTT状態で走る事によりエースを集団まで引き戻すこともある。アシストの存在はエースにとって不可欠であり、エースは基本的にアシストを伴って走っている。レースの展開の綾でエースが丸裸になってしまった場合、そのチームは非常に不利な状況に置かれることになるので、レースの最終局面を除きエースがアシスト抜きで走ることは少ない。 今中大介2005によれば、エースが獲得した賞金はアシストも含めて均等に分配されることが多いとされる。 またレース中にエースにアクシデントがあった際には、アシストの中の最有力選手がエース役を引き継ぐ場合もある。このような選手の中には、エースに近い、あるいは同等の力を持っている者もおり、アシストの仕事を最小限に免除されていることもある。このような選手は「セカンド・エース」と呼ばれる。 非公式だがイタリア人アシストは「従者」を意味する「グレゴリオ」と呼ばれることもある。
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