スターリンによる集団化とクラーク撲滅運動とは? わかりやすく解説

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スターリンによる集団化とクラーク撲滅運動

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/25 00:53 UTC 版)

コルホーズ」の記事における「スターリンによる集団化とクラーク撲滅運動」の解説

詳細は「クラーク撲滅運動」を参照 1921年1月には、燃料危機運輸危機食糧難連鎖的発生し3月にはクロンシュタットの反乱起きたまた、共産党政権内部でも、党内民主化求める声があがり、1921年3月第10回共産党大会では、穀物国家専売制割り当て徴発制を廃止し現物税制度が導入され農民納税後に手元残った農産物自由に販売できるうになるとされた。しかし、旱魃対応するなか、党指導部党員過剰であるとの理由党員ふるいにかける「党の総粛清」を開始党歴長さに応じてヒエラルヒーつくられ古参党員による寡頭支配成立し1922年4月スターリン書記長に就任した。共産党にとっては工場労働者支持母体であり、農民潜在的に「敵」反革命分子)とみなされていた。1923年スターリンらはソ連体制正当性工場労働者からの支持見出し労働者入党キャンペーン展開したが、さらに党内対立招いた1925年5月スターリンは「ロシアのような後進国でも完全な社会主義実現できる」とする一国社会主義論唱え金属工業現代産業社会基礎として重視した。しかし、1925年には「商品飢饉」が起きると、スターリン政権は、穀物木材輸出による利益差益)による解決決定し農民から穀物安く買い上げた。1927年秋には、農産物安く買い取る国への販売農民しぶったため、穀物の調達難起こり都市食糧難発生し、さらにスターリンの「社会主義建設構想崩壊させかねない危機となったスターリン政権はこれを解決するために、1918年食料独裁令のような穀物供出命じ不履行場合威嚇用いて厳格化した。スターリンシベリア直接これを実施し穀物の調達難原因を「クラーク富農)」による売り惜しみにあると決めつけ弾圧強めとともに集団農場コルホーズ設営し農民をそこへ編入させる政策となった1930年1月にはは、ヴォルガ下流中流北カフカースなどの穀倉地帯での集団化を1930年秋まで、それ以外地帯では1931年秋までに集団化を完了することが目標とされた。 1932年8月成立した社会主義的財産保護法は、「社会主義的財産」とみなされたものへの罪を厳罰化し、全財産没収をともなう死刑、または10年の自由剥奪処された。穀物は「社会主義的財産」とみなされた。1932年末から1933年初めに国内パスポート義務づけられたが、コルホーズ農民には国内パスポート交付されなかったため、農民仕事もとめて都市に行くこともできなくなった。またコルホーズ機械技術提供するMTS(エム・テー・エス、機械・トラクター・ステーション)と政治部ソフホーズ設置された。政治部は、コルホーズ役員党員多数逮捕したり、更迭した。 集団化とクラーク富農撲滅運動、そして飢饉(1932-34)によって多大な犠牲出た。「クラーク富農)」と認定され農民は何百万人も極北シベリア強制収容所グラグ強制移住させられた。こうした政策農業打撃をあたえ、収穫高は減少し飼料不足で家畜死んだが、ソ連政府強制調達をやめず、1932年から1934年にかけてウクライナ北カフカースヴォルガ流域カザフスタンでも飢饉発生し数百万人犠牲となったウクライナでは400万人から600万人飢饉犠牲となったウクライナでの飢饉ウクライナ語で「ホロドモール」ともいう。 イギリスの歴史学者ロバート・コンクエストによる1930年代ソ連農業政策における犠牲者数推計は以下の表にある通りである。 表1.1930-37年の犠牲者数農民死亡者1100万人 強制収容所での死亡者350万人 合計1450万人 表2.表1内訳富農撲滅運動による死者数650万人 農業集団化によるカザフ人死者数100万人 1932-33年の飢餓死亡者数ウクライナ500万人,北カフカース:100万人,その他の地域:100万合計1450万人 大飢饉はあったものの、1934年集団化は完了した1935年にはコルホーズ模範定款定められた。

※この「スターリンによる集団化とクラーク撲滅運動」の解説は、「コルホーズ」の解説の一部です。
「スターリンによる集団化とクラーク撲滅運動」を含む「コルホーズ」の記事については、「コルホーズ」の概要を参照ください。

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