寡頭支配
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/01 15:33 UTC 版)
「エルサルバドルの歴史」の記事における「寡頭支配」の解説
エルサルバドルの歴史を支配した寡頭支配層は封建領主だった。エルサルバドル旧憲法(英語版)は封建領主に有利になるよう1855年、1864年、1871年、1872年、1880年、1883年、1886年と繰り返して改正されたが、一部の要素は常に残っていた。 裕福な地主は常に立法議会と経済で大多数を占めた。例えば、1824年の憲法では議会を70議席の一院制と定めたが、うち42議席は地主に留保されたものだった。地主エリート層から選出された大統領も強大な権力を有した。エルサルバドルの14県知事は大統領によって任命された。憲法が頻繁に改正されるのは大統領が権力を保持するためであった。例えば、1859年から1863年までの大統領ヘラルド・バリオス(英語版)は任期を延長するために新しい憲法を起草した。 エルサルバドルの寡頭支配層はコーヒーによって生み出されており、これ以降の経済発展もコーヒーを中心とするものである。 ラス・カトルセ家族(las catorce families、「14家族」)は19と20世紀にエルサルバドルの土地と財産の大半を支配した寡頭層を指す用語であり、その苗字はデ・ソラ(de Sola)、リャック(Llach)、ヒル(Hill)、ドゥエナス(Duenas)、ダルトン(Dalton)、レガラド(Regalado)、キノネス(Quinonez)、サラベリア(Salaverria)などである。一方で1970年以降は農業が衰微し、代わりに金融業が躍進した。 エルサルバドルの財産は再分配されたが、少人数の手にあるのは変わらず、14家族から8財閥(Grupo Cuscatlán, Banagrícola, Banco Salvadoreño, Banco de Comercio, Grupo Agrisal, Grupo Poma, Grupo de Sola, Grupo Hill)に代わっただけであり、しかもこれらの財閥は14家族の末裔が所有するものがほとんどであった。
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