インフォデミック【infodemic】
インフォデミック
インフォデミック
インフォデミックとは、ウェブ(とりわけソーシャルメディア)上で真偽不明の情報や虚偽の情報(フェイクニュース)が流布し、これを多くの人が真に受けてパニック状態となり、社会の動揺が引き起こされることである。
インフォデミックは、インフォメーション(information)とエピデミック(epidemic)からなるカバン語である。エピデミックは「感染症などの蔓延・流行の発生」を意味する語である。
ちなみに「パンデミック」は「全国的あるいは全世界的に爆発的に感染拡大すること」を意味する語である。「インフォデミック」を「information+pandemic」と解釈することもあながち不可能ではないが、必ずしも全てのインフォでミックがそこまで爆発的な範囲拡大を念頭に置いているわけではない。
インフォでミックという言葉は、2020年初春にいわゆる新型コロナウイルスが世界的に蔓延するさなかに世間に登場して注目を集めた。マスクが不足し、感染拡大を食い止める方法として都市の封鎖を実施する国も多々ある中、ソーシャルメディアでは「いずれトイレットペーパーが入手困難になる」といった流言も生じ、トイレットペーパーや食料品の買い占めが生じる事態に至っている。
インフォデミック
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/12 13:41 UTC 版)
インフォデミック(英: infodemic)とは、ソーシャルメディアなどを通じて、不確かな情報と正確な情報が急激に拡散される現象のこと[1]。情報を意味する「インフォメーション」と、感染症などが一定の集団や地域内での急激な増加を意味する「エピデミック」を合わせた造語[2][3]。2019年末からの新型コロナウイルス感染症の世界的蔓延に伴い、注目されるようになった[3]。
2020年2月、世界保健機関 (WHO) は新型コロナウイルス (SARS-CoV-2)について、人々が必要とするときに、信頼できる情報源と信頼できるガイダンスを得るのを困難にする情報が過剰に報告されており、正確な情報と事実に反した誤情報が混在している状況となっていることから、「大量情報伝染(たいりょうじょうほうでんせん、英: massive infodemic)」を宣言した[4][2]。
WHOはまた、"infodemiology "という用語を、"infodemic "を参照しながら "infodemic に対処する科学 "と定義し、G. Eysenbach[5]によるinfodemiologyのより広範で以前の定義を縮小した[3]。
脚注
- 出典
- ^ 知恵蔵mini,デジタル大辞泉. “インフォデミックとは”. コトバンク. 2022年4月4日閲覧。
- ^ a b Eysenbach, Gunther (2020-06-26). “How to Fight an Infodemic: The Four Pillars of Infodemic Management” (英語). Journal of Medical Internet Research 22 (6): e21820. doi:10.2196/21820 .
- ^ a b c Strzelecki, Artur; Meinzenbach, Anne; Zieger, Michael (2023-12-01). “Infodemic and infodemiology in public health: Similarities and differences”. Healthcare Analytics 4: 100243. doi:10.1016/j.health.2023.100243. ISSN 2772-4425 .
- ^ “新型コロナでデマ拡散「インフォデミック」に踊らされない“リテラシー”とは”. ITmedia ビジネスオンライン. 2022年4月4日閲覧。
- ^ Eysenbach, Gunther (2002-12). “Infodemiology: the epidemiology of (mis)information” (英語). The American Journal of Medicine 113 (9): 763–765. doi:10.1016/S0002-9343(02)01473-0 .
関連項目
インフォデミック
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/21 23:24 UTC 版)
「新型コロナウイルス感染症の世界的流行 (2019年-)」および「2019年コロナウイルス感染症流行に関連する誤情報」も参照 インフォデミック(英: infodemic)とは、疫病の流行に伴う流言が急速かつ大量に広がって社会に混乱をもたらす状況を指す。 この概念は、誤報と闘うための取り組みの中で提唱された。2020年2月2日、世界保健機関 (WHO) は新型コロナウイルス (SARS-CoV-2)について、人々が必要とするときに、信頼できる情報源と信頼できるガイダンスを得るのを困難にする情報が過剰に報告されており、正確な情報と事実に反した誤情報が混在している状況となっていることから、「大量情報伝染(たいりょうじょうほうでんせん、英: massive infodemic)」を宣言した。 このような状況下ではタイムリーで信頼できる情報に対する高い需要があるため、WHOはこれまでの慣例を破る24時間年中無休ホットラインの創設を奨励し、「コミュニケーションおよびソーシャルメディアチームが、Webサイトおよびソーシャルメディアページ (SNS) を通じて誤った情報を監視し、対応にあたっている」としている。 Facebook, Twitter, Googleは、「『誤報 (英: misinformation) 』について、WHOと共に取り組んでいる」と発表。Facebookは、「大手の世界的な保健機関や地方自治体などによって、『身体的危害(英: physical harm)』に繋がる誤った情報(コンテンツポリシー違反)とされたコンテンツを削除する」としている。 Amazon.comは2020年2月末、「新型コロナウイルスから保護することができる」と誤った主張をした100万点以上の商品を禁止し、出品停止とした。また、過度に高額な健康関連商品の出品を数万点削除した。
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