なおすとは?

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なお・す〔なほす〕【直す】

[動サ五(四)

もとの良好な状態に戻す。

㋐もとのようすに復させる。「気分を—・す」「化粧を—・す」

もとどおり役立つようにする。修復する。「故障を—・す」「雨漏り箇所を—・す」

㋒(ふつう「治すと書く)病気やけがを回復させる。治療する。「頭痛を—・す」「虫歯を—・す」

㋓(近畿九州などで)物をかたづける。しまう。「ふとんを—・す」

良好な状態に改める。

好ましいようすに整える。「枝ぶりを—・す」「姿勢を—・す」

適切なものに改める。正す。「誤記を—・す」「条文を—・す」

㋒より上位位置移し据える。「下座から上座に—・す」

別の状態に変える

㋐対応するものと置き換える。「英文和文に—・す」「新字体に—・す」「メートル法に—・す」

別様のものに整えかえる。「コートジャンパーに—・す」「進路沿って向きを—・す」

㋐能の型で、横に向い位置から、正面向き直る

浄瑠璃で、他の音曲から取り入れた節(謡・歌など)を浄瑠璃本来の節に戻す。また、二上り三下り本調子に戻す。

歌舞伎で、開幕合図狂言方拍子木二つ打つ。これをきっかけ開幕下座音楽が始まる。

動詞連用形に付いて)もっとよくなるように、改めもう一度する意を表す。「何度も見—・す」「やり—・す」

[可能] なおせる

[用法] なおす・あらため——「英文日本語に直す(改める)」のように、ある状態を他の状態に変える意では相通じて用いられる。◇「なおす」は異常な状態にあるものを正常な状態に戻すことで、「故障を直す」「病気治す」などと使う。◇「改める」は、「規則改める」「態度改める」のように、今までとは違う新しい状態に変えること。「尺貫法メートル法に直す」は換算するの意であるが、「尺貫法メートル法改める」といえば制度変える意になる。◇類似の語「正す」は、誤り正しくする意では「直す」と、きちんとするの意では「あらためる」と相通じる。「誤字を直す(正す)」「姿勢あらためる(正す)」


なお・す なほす 【直・治】

〔他サ五(四)まっすぐにするの意から、正常な状態にする、もとにもどすなどの意を表わし、同じ動作繰り返すことにもいう。

汚れよこしまなことをとり除いてただす。

書紀720神代上(兼方本訓)「次に其の枉(まか)れるを矯(ナホサム)として」

人の性格などを改める。

書紀720垂仁即位前(熱田本訓)「率性(ひととなり)真に任せて矯(ナヲシ)飾る所無し

間違った状態をただす。訂正する。修正する。また、添削する。

観智院三宝絵(984)下「経の文をたださしむれば口に誦して多くなをす」

以前の状態にもどす。

(イ) 形をもとのように整える。つくろう。

源氏100114頃)紅葉賀「詠はてて、袖うちなをし給へるに」

(ロ) 地位身分などをもとにもどす回復する復帰させる。

源氏100114頃)澪標「ものの報いありぬべく思しけるを、なをしたて給て、御心地すずしくなむ思しける」

(ハ) くずれた感情気分をもとの状態にする。

*虎寛本狂言鏡男室町末‐近世初)「又機嫌直いてうるはしい顔を見うと存る」

(5) 物や人を適当な場所・位置におさめる。

(イ) 車や船の向き進路整える。

源氏100114頃)鈴虫人々の御車、次第のままに引きなをし」

(ロ) 器具調度などを据える。置く。

浮世草子日本永代蔵(1688)四「おかしげな藁人形作りなして〈略〉餝り中になをして」

(ハ) 人をすわらせる。また、人をある地位にすえる。

勝山記天文二一年(1552)「駿河義元の御息女様を甲州の晴信様の御息武田大殿様御前になをし被食候」

(ニ) 愛人、めかけ、後妻などを、本妻正妻にする。

雑俳(1750か)「直されてより仏壇に向ひ初」

(ホ) 遊里劇場などで、下等な場所から上等な場所に移る。

洒落本禁現大福帳(1755)五「紅衣の寺へ橋本町から入院(ナヲシ)ても是ほどには有まじ」

(6) 具合の悪いところを繕って本来あるべき状態にする。

(イ) こわれたものを修繕する

徒然草1331頃)五一「とかくなほしけれども、終に廻らで、徒(いたづら)に立てりけり」

(ロ) (治) 病気やけがなどを治療して、もとの状態にもどす。

蘇悉地羯羅経承保元年点(1074)下「体に瘢の跡無く由(ナヲシ)脹壊せ未」

(ハ) 取りなす。調停する。うまくつくろう。多く、他の動詞複合して用いる。

源氏100114頃)賢木「その罪にただ身づからあたり侍らむなど、聞えなをし給へど、殊に御気色もなほらず」

平家13C前)三「入道相国のさしも横紙を破(や)られつるも、この人のなをしなだめられつればこそ、世もおだしかりつれ」

(7) 転換する。内容をほとんど改めずに、他の形式変える。「カタカナ部分漢字になおせ」「英語になおす」など。

(8) 能の型で、相手役向き、または横に向い位置から、正面向き直る

(9) 浄瑠璃で、他の音曲から取り入れた節(謡・歌)を、本来の浄瑠璃節にもどしたり、二上り三下り本調子にもどす。正本の節章としては「ナヲス」と書く。また、ノリ」や「コハリ」などの節を中止する節章としても用いる。

(10) 歌舞伎で、開幕前に拍子木を短い間二つ打つ。これをきっかけ開幕音楽が始まる。

(11) 近世遊里一定の時間遊んだあと、さらに遊び時間延長する。

洒落本傾城買指南所(1778)「羽おりなりと男げいしゃ成と三四組もあげるがいいこれも、なおしてかう事だ

(12) 酒の燗(かん)をもう一度する。

歌舞伎宇都宮紅葉釣衾宇都宮釣天井)(1874)四幕「『燗が出来た早く跡をくんなせえ』『〈略〉お温(ぬる)ければ直(ナホ)しませうわいな』」

(13) 「切る」「むしる」の忌み詞

叢書謡曲大木(1477頃)「此木申しつけ直さばやと存じ候」

(14) 近世関西地方で、「しまう」ことをいう。

洒落本色深睡夢(1826)下「清さんから請取った五十両はなをしておゐて」

(15) 船囲いのときやを漕ぐときなど帆を使わない場合に、帆柱倒し車立の上横たえることをいう船方のことば。

廻船図絵(18C後)「をねせるを なをすと云」

(16) 動詞連用形に付いて補助動詞的に用い改めてその動作をする、再び注意を払って同じ動作繰り返す意を添える。「しなおす」「見なおす」「書きなおす」「やりなおす」など。


なおす

京ことば意味
なおす 片づける

なお’す

但馬方言共通語用例備考
なお’す 片づける、しまう ここの食器になおしといて。 近畿地方から九州地方にかけて用いられている、代表的西日本方言である。ただし、但馬地方ではこの語を使う人とそうでない人に分かれるように思われる。私自身は使わない、と自分思いこんでいたが、ふと気づくと自然な状況で使っていることがある
同意語の「なつべる」の方が、但馬の方言としては優勢である。

なおす

大阪弁 訳語 解説
なおす しまう、(片付ける)
put away;
put in order;
clear away;
clean up
直す元へ戻す意。まっすぐにするという意味から転意。「かたづける」は片方寄せるだけだが、「なおす」は元の位置へ戻すので別物。この本なおしといて、というよう使い方をする。「かたづける」より古い言い方。「修理する」「治療する」意味の他、「しまう」の意味でも使うのは近畿周防長門四国九州琉球関東奥羽では「かたす」という。


なおす

片付ける、仕舞う(京言葉
例「ふきもてなおしなあ」=「拭きながら片付けなさい」

なおす

方言 意味 例文
なおす かたずける。
ちゃんとなおしちょって。発音
ちゃんとかたずけといて。


なお・す【直す】

方言味・解
なお・す【直す】他動五)①直す。 ②しまう。

なおす

[意]しまう、しまいこむ[例]つこうたもんが、なおせ(使った者が、しまえ)

なおす

出典:『Wiktionary』 (2021/08/09 13:53 UTC 版)

語源

発音

動詞

なおす

  1. す】 悪くなった物事良くする。
    1. 誤り正す
    2. 壊れた物を元通り使えるようにする。
    3. 乱れた物を整える
    4. (又は【納す】 西日本方言)物を仕舞う収納する、元の場所に戻す。片付ける。大阪以西沖縄以北一般的に使われる。
  2. す】 物事変える
    1. 作り変える
    2. 翻訳する。
    3. 換算する。
  3. す】(動詞連用形続けて)良くするために改めて繰り返す
  4. す】や傷から、回復させる。治療する。
    1. 医者などが他人を)治療する。
    2. 自分養生行っ結果として回復する

用法

再帰的な意味を表す場合に、実際行為主体別にいるにもかかわらず自身行為主語あるかのように表現することがある依頼者主語となる再帰構文)。

活用

類義語

誤り正す

壊れた物を元通り使えるようにする〉

乱れた物を整える〉

別の物事変える

対義語

語義1:

関連語

翻訳

参照


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