とうもろこし油
| 胚芽(Germ)から圧抽法で得られる半乾性油である。 胚芽の分離はミールの製造に用いる場合は乾式法で、でんぷん製造の場合は湿式法で行われ、この胚芽の含油量は40~55%である。原油は甘みのある臭いがあり、色が非常に濃く、普通の植物油のように精製しても淡色になりにくい。この油は長鎖アルコールのエステルからなるろうを約0.05%含み、くもりを生じやすいので、精製工程で脱ろう処理を行なう。 用途はほとんどサラダ油として、マヨネーズやサラダドレッシング、天ぷら油などの食用に向けられる。 沃素価103~130、鹸化価187~195、水酸基価8~12、不鹸化物2.0%以下、屈折率n1.470~1.474、比重d0.915~0.921、タイター14~20℃である。脂肪酸組成は、パルミチン酸9~12%、ステアリン酸1~3%、オレイン酸25~33%、リノール酸50~60%、リノレン酸0~2%である。 不鹸化物の主成分はステリンで、γ-シトステリン、スチグマンステリン、飽和ステリン・ジヒドロシトステリンなどが検出される。リノール酸が多いにもかかわらず、安定性がよい。その他クリプトキサンチンを含み、淡黄色で特有の香味があるので,食用油として高く評価されている。用途は主として食用でその他硬化油原料にもなり、マーガリン原料として使用される。 |
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コーン油
(とうもろこし油 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/13 04:36 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動| 100 gあたりの栄養価 | |
|---|---|
| エネルギー | 3,699 kJ (884 kcal) |
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0 g
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| 糖類 | 0 g |
| 食物繊維 | 0 g |
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100 g
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| 飽和脂肪酸 | 12.948 g |
| トランス脂肪酸 | 0.286 g |
| 一価不飽和 | 27.576 g |
| 多価不飽和 | 54.677 g
1.161 g
53.23 g
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0 g
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| ビタミン | |
| ビタミンA相当量 |
(0%)
0 µg
(0%)
0 µg
0 µg
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| チアミン (B1) |
(0%)
0 mg |
| リボフラビン (B2) |
(0%)
0 mg |
| ナイアシン (B3) |
(0%)
0 mg |
| パントテン酸 (B5) |
(0%)
0 mg |
| ビタミンB6 |
(0%)
0 mg |
| 葉酸 (B9) |
(0%)
0 µg |
| ビタミンB12 |
(0%)
0 µg |
| コリン |
(0%)
0.2 mg |
| ビタミンC |
(0%)
0 mg |
| ビタミンD |
(0%)
0 IU |
| ビタミンE |
(95%)
14.3 mg |
| ビタミンK |
(2%)
1.9 µg |
| ミネラル | |
| ナトリウム |
(0%)
0 mg |
| カリウム |
(0%)
0 mg |
| カルシウム |
(0%)
0 mg |
| マグネシウム |
(0%)
0 mg |
| リン |
(0%)
0 mg |
| 鉄分 |
(0%)
0 mg |
| 亜鉛 |
(0%)
0 mg |
| セレン |
(0%)
0 µg |
| 他の成分 | |
| 水分 | 0 g |
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| %はアメリカ合衆国における 成人栄養摂取目標 (RDI) の割合。 出典: USDA栄養データベース(英語) |
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| 項目 | 分量(g) |
|---|---|
| 脂肪 | 100 |
| 飽和脂肪酸 | 12.948 |
| 16:0(パルミチン酸) | 10.579 |
| 18:0(ステアリン酸) | 1.848 |
| 一価不飽和脂肪酸 | 27.576 |
| 18:1(オレイン酸) | 27.333 |
| 多価不飽和脂肪酸 | 54.677 |
| 18:2(リノール酸) | 53.515 |
| 18:3(α-リノレン酸) | 1.161 |
コーン油(コーンゆ)は、トウモロコシの胚芽を原料とした油脂である。主に食用油として利用される。
生産
トウモロコシからコーンスターチを製造する際に分離した胚芽を原料としており、コーン工業の副産物であると言える。日本では、コーンを希薄亜硫酸水に浸漬して磨砕し、分離した胚芽から搾油する。コーン1トンあたりの搾油量は30kgで、大豆油の180kgに比べるとかなり少ない。但し面積あたりのコーン収穫量は大豆の3倍程度であるため、作付面積あたりの油の生産量は、大豆油の1/2ほどとなる。生産量はアメリカ・ブラジル・日本の順に多いが、日本の年間消費量は約10万トンであり、アメリカに次いで第2位である。
消費
リノレン酸含有率が低く、光酸化の原因となるクロロフィルが含まれないため貯蔵安定性に優れ、家庭用サラダ油として揚げ物・炒め物などに、加工油脂や食品工業用としてマーガリンやスナック菓子などの製造に用いられる。1996年の統計では、日本国内で単体油として6万トン、加工油脂として3.4万トンが消費されている。アメリカでは硬化油の約10%がコーン油を原料としている。日本ではこめ油と並んでプレミアム油とされており、菜種油や大豆油と比べて3割程度高価である。
性質
脂肪酸組成はリノール酸約55%、オレイン酸30%、パルミチン酸10%。ヨウ素価はアメリカ産のもので127-133、日本農林規格では103-130となっている。アメリカ産では飼料用の黄色種、日本産ではコーンスターチ用白色種を原料としているため、数値に開きがある。
脚注
参考文献
- 『食用油脂 - その利用と油脂食品』藤田哲著 2000年 幸書房 ISBN 9784782101735
関連項目
とうもろこし油と同じ種類の言葉
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