こくさい‐れんごう〔‐レンガフ〕【国際連合】
読み方:こくさいれんごう
第二次大戦後、国際平和と安全の維持、国際協力の達成のために設立された国際機構。国際連盟の欠点を補正し強化・発展させた組織で、国連憲章に基づき、1945年10月24日発足。本部はニューヨーク。総会・安全保障理事会・経済社会理事会・信託統治理事会・国際司法裁判所・事務局の六つの主要機関からなり、15の専門機関をもつ。日本は1956年(昭和31)に加盟。国連。UN(United Nations)。UNO(ユノー)(United Nations Organization)。
[補説] 国連の専門機関には、FAO(国連食糧農業機関)、ICAO(国際民間航空機関)、IFAD(国際農業開発基金)、ILO(国際労働機関)、IMF(国際通貨基金)、IMO(国際海事機関)、ITU(国際電気通信連合)、UNESCO(国連教育科学文化機関)、UNIDO(国連工業開発機関)、UPU(万国郵便連合)、WHO(世界保健機関)、WIPO(世界知的所有権機関)、WMO(世界気象機関)、世界銀行グループがある。
【国際連合】(こくさいれんごう)
概要 | 安全保障、経済・社会等の国際協力を目的とする国際組織 |
略称 | 国連 |
代表者 | 事務総長 潘基文(パン・ギムン) |
決議 | 国際連合憲章 |
活動開始日 | 1945年10月24日 |
本部 | アメリカ合衆国・ニューヨーク市マンハッタン |
加盟国 | 192ヶ国 |
United nations(UN)
第二次世界大戦末期の1945年に「国際連合憲章」の下に設立された国際機関である。
国際連合は連合国51カ国で発足し、その後、植民地独立などにより、加盟国数は大幅に増え、現在の加盟国数は192カ国になった。
発足までの道のり
国連が発足する前は「国際連盟」が世界平和の維持のための国際機関として存在していた。
これは第一次世界大戦の教訓から1920年に発足した人類史上初の国際機関であった。
しかし、国際連盟発足の発案をおこなったアメリカが(当時の国是であった「モンロー主義」との関係から)参加できず、議案の採決は全会一致が原則となっていたことや、武力制裁が無かったことなどが欠点であり、また、日本・イタリア・ドイツなどの主要な構成国が脱退したことなどから、第二次世界大戦を防ぐことが出来なかった。
この反省をふまえて、新たな国際機構を設立するために、1945年4月~6月のサンフランシスコ会議において、「国際連合憲章」が起草され国連が設立された。
目的
国連は世界で唯一普遍的かつ包括的な国際機関であり、国連総会や安全保障理事会をはじめとする諸機関の活動を通じて、国際平和および安全を維持するとともに、諸国間の友好関係を発展させ、経済的、社会的、文化的そして人道的な性質の問題や人権に関する国際協力を達成することを目的としている。
主要機関とその機能
まず国連総会は国連憲章で定められた国連の活動範囲全ての事項について、全加盟国が討議・勧告をおこなう。
安全保障理事会は国際平和と安全維持に関する重要な責任をおっている。
経済社会理事会は経済的、社会的そして文化的事項等や人権等に関する討議・勧告をおこなう。
国際司法裁判所(ICJ)は加盟国から付託された紛争を解決する他、国連機関からの要請に応じて法律的な問題について勧告的意見を与える国際司法機関である。
事務局は事務総長を筆頭に、国連諸機関が決定した政策や活動を管理・実施する。
最近は国連の組織と機能を21世紀に即したものに変革・強化すべきとの問題意識に基づき、2005年9月の国連首脳会合において、国連の強化についての方向性を示す成果文書が採択された。
この成果文書をふまえて、紛争後の平和構築、復旧のために統合戦略を助言する機関として平和構築委員会が設立された。
また、国連として人権問題への対処能力を強化するために、従来の人権委員会に替えて人権理事会が設置された。
専門機関
- 国際労働機関(ILO)
- 国際連合食糧農業機関(FAO)
- 国際連合教育科学文化機関(UNESCO)
- 世界保健機関(WHO)
- 世界銀行グループ
- 国際通貨基金(IMF)
- 国際民間航空機関(ICAO)
- 国際海事機関(IMO)
- 国際電気通信連合(ITU)
- 万国郵便連合(UPU)
- 世界気象機関(WMO)
- 世界知的所有権機関(WIPO)
- 国際農業開発基金(IFAD)
- 国際連合工業開発機関(UNIDO)
- 世界観光機関(UNWTO)
関連機関
- こくさいれんごうのページへのリンク