くろがね屋
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/26 06:25 UTC 版)
「真マジンガー 衝撃! Z編」の記事における「くろがね屋」の解説
熱海某所にある和風の温泉宿。第9話での暗黒寺の台詞から、由緒正しい格式の高い宿であることが窺える。兜家の近所であるため、生前の十蔵は毎日通い詰めており、露天温泉に入浴しては一杯やることを日課としていた。女将のつばさと5人の従業員は、『バイオレンスジャック』関東スラム街編・黄金都市編や、『あばしり一家』の登場キャラクターが元となっている。13話にて甲児逗留後は急ごしらえでパイルダー格納庫も作られており、その中には、十蔵がつばさに遺した兵器が大量に保管されていることが判明する。 錦織つばさ(にしきおり つばさ) 声 - 一城みゆ希 温泉旅館「くろがね屋」の七代目女将にして底知れぬ謎を秘めた女傑。元は『ガクエン退屈男』から『バイオレンスジャック』関東スラム街編・黄金都市編に登場した同名のキャラクター。バイオレンスジャックでは関東羅刹組組長として登場する。本作における、もう一人のキーパーソンとして活躍する。 敵味方に並々ならぬ因縁を持ち、命をつねに狙われているが、本人は至ってさばけた態度で客人として接する。謎の片鱗を見せるまでは、十蔵を失った甲児を店で猛者揃いのくろがね五人衆に鍛えさせていた。 元々はDr.ヘルの愛弟子として生物化学を学び、バードス島発掘においてあしゅら男爵の蘇生など、生物化学者として十蔵らの助手を務めた。 ガミアQとドナウα1の製造者であるドイツの天才科学者のシュトロハイム・ハインリッヒの婚約者であったが、兜剣造と結婚して甲児とシローの母親になる。心変わりの経緯は不明。ロボット対決で自身を取り戻そうとするシュトロハイムを事故に見せかけて殺した張本人。完全にシュトロハイムから心が離れていたためであり、更には、十蔵の製造するマジンガーZが息子に必要だったからという打算だった。夫・剣造も舅・十蔵もかつての婚約者シュトロハイムも結局は研究を優先すると科学者の性(さが)を蔑むが、自身でも打算を優先させる側面は拭えなかった。 ピグマン子爵の呪術で、死んだ筈の天才ロボット操縦士・剣鉄也の亡霊に対面させられ、人が変わったように奇矯な振舞いに及んで病の床に就くが、しおらしく看病するあしゅら男爵がピグマン子爵の化身だと知り、気丈さを取り戻して追い払う。 バードス島で我が身を呈して剣造を倒した剣鉄也が自身の生き別れの弟だということは気づかず、墓参りに訪れた寺の僧侶より聞かされて初めてそれを知った。 最終決戦時には単身、密かに安の身体から抜き取った光子力爆弾を持ってかつての夫・剣造と刺し違える覚悟で敵地に赴く。が、そこでバードス島での真相とあしゅら男爵の役目、Dr.ヘルの目的を聞かされ、Dr.ヘルを倒すことは急務であってもミケーネの巫女たる自負を抱くあしゅら男爵を信じてはいけなかったことを悟り、絶望に襲われる。兜つばさ(かぶと つばさ) つばさの旧名。甲児とシローの実母であるが、その裏にはシュトロハイムと剣造の熾烈な戦いがある。なお甲児達の実母が存命で劇中でも活躍するというシチュエーションは、マジンガーシリーズでは漫画作品『Zマジンガー』で甲児の母親が登場するが、映像作品においては本作が初である。 くろがね五人衆 つばさに世話になって命を取り止めた5人。それぞれに十蔵ゆかりの超合金Z製の武器を身に付け、表向きはくろがね屋の従業員、実はつばさのボディーガードとして働く。菊ノ介以外はケドラ意識内世界で重傷を負うが、つばさの手により回復、つばさに見込まれてやって来た新たな猛者達を迎え、Dr.ヘル侵攻に備える。クロス 声 - 玄田哲章 顔面に十字の縫い傷がある禿頭の巨漢で、つばさの右腕ともいえる存在であり、常に側に控え、ドイツに赴いた際にも同行した。つばさと同じく『バイオレンスジャック』からの出演キャラクター。原典ではでは黄金都市編に登場する羅刹組幹部。普段は「くろがね屋」の番頭だが、実はホバーパイルダーを持ち上げ、機械獣の重さにも耐える程の豪腕の持ち主で、皮膚の下に超合金Z製の鎧を持つ。 ジャンゴ 声 - 青山穣 幽鬼の如き長身をポンチョとソンブレロで包んだ射撃の達人。『バイオレンスジャック』からの出演キャラクターで関東スラム街のヤクザとして登場。超合金Z製の弾丸を放つ拳銃「マグナムZ」を持つ。二丁拳銃以外に対物ライフルを使うことも多く、冷凍弾などの特殊装備も持つ。普段は「くろがね屋」の客送迎係として働く一方、自分達の命を狙って日本中から訪れる悪党達を客搬送バスに乗せては始末している。よく「るるる」と口ずさむ。 イタチの安(イタチのやす) 声 - 加藤将之 普段は「くろがね屋」の湯殿の背流しだが、実は爆発物のスペシャリスト。バイオレンスジャックでは黄金都市編に登場する羅刹組組員の種田。ティアドロップ型の黄色いサングラスが特徴。体内に光子力爆弾を持つ。陽気に振る舞いながら暗黒寺やシローと行動を共にする機会も多く、ガミアQの入浴を3人で覗いたりと五人衆のギャグメーカー的存在。暗黒寺同様に、シローのことをよく可愛がっている。 最終決戦時には腹に縫いこんだ光子力爆弾で一気に敵を吹き飛ばす覚悟だったが、ケドラ世界の一件から帰還した際、つばさによってそれを外されていることに気づき、それを抱いて剣造の元に向かうつばさの心中を悟る。 菊ノ助(きくのすけ) 声 - 巴菁子 つばさには「お菊姐さん」と呼ばれる「くろがね屋」の仲居頭。短躯の老女であるが、いざという時には人間の目にも留まらぬ速度で移動して敵を幻惑しながら超合金Z製の鋼糸で相手を捕縛・切断する。その実力は五人衆最強と謳われている。5人のうち唯一バイオレンスジャック出展ではない。 医学の心得も多少はあるらしく、ケドラの記憶世界で瀕死の重傷を負った五人衆メンバーの治療時、メスを取ったつばさの助手を務めている。 先生(せんせい) 「くろがね屋」の板長にして用心棒。超合金Z製の日本刀を使い、敵を鮮やかに斬り捨てる。寡黙であり、その声を聞いた者はいない。また、その刀の腕前同様に料理の腕も天下一品ともっぱらの噂。『バイオレンスジャック』からの出演キャラクターであり、原典ではスラムキングの用心棒頭の権藤。権藤は饒舌である。なお先生とジャンゴは原典では羅刹組と無関係のやくざである。 第2話で暗黒寺刑事が追っていた偽警察官惨殺事件の犯人。偽警察官は全員があしゅら男爵の放った密偵であり、密かに十蔵を警護していたのだった。そのため、暗黒寺は所轄では見かけない警官の死体を不審に思っていた。
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