『ブギーポップは笑わない』の登場人物
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「ブギーポップシリーズの登場人物」の記事における「『ブギーポップは笑わない』の登場人物」の解説
エコーズ 声 - 松野太紀 / 宮田幸季 / 演 - 寺脇康文登場作品:『ブギーポップは笑わない』『夜明けのブギーポップ』『Boogiepop Phantom』『螺旋のエンペロイダー』 地球を調査するためにやってきた地球外生命体。地球人に変身して調査をするはずだったが、誤って未来の人類の姿になってしまい、統和機構に捕獲された。結果、彼のデータを元に合成人間が造られる事となる。名前の由来は「反響する者」の意で、統和機構で便宜上の呼称として付けられた。 その正体は上遠野の作品である『ナイトウォッチシリーズ』等に登場する地球外存在・「虚空牙」によって送り込まれた存在の一つ。彼を含む「天から降りてきた者たち」がもたらした情報によって、遥かな未来に地球には虚空牙が襲来する事となる。統和機構の施設を脱出した後に、ボロボロになって町を彷徨っていた所を紙木城直子に保護される。 『Boogiepop Phantom』では彼が情報を送った際の光の影響によって数々の事件が引き起こされる。その起こした影響については、上遠野の他の作品でも多数発生や影響が見受けられる。 百合原 美奈子(ゆりはら みなこ) / マンティコア 声 - 浅野まゆみ / 竹達彩奈(百合原美奈子)、鷄冠井美智子(マンティコア)/ 演 - 酒井彩名登場作品:『ブギーポップは笑わない』『Boogiepop Phantom』『さびまみれのバビロン』 エコーズを元に統和機構に造られた合成人間。エコーズと同じく変身能力を持ち、また体内で薬物を生成する事ができる。深陽学園の優等生・百合原美奈子を殺害し、その姿を借りている。 人を殺し、捕食する事からブギーポップは彼女を「人喰い(「マンティコア」の語源でもある)」と呼んでいた。 早乙女 正美(さおとめ まさみ) 声 - 福山潤 / 榎木淳弥 / 演 - 高野八誠登場作品:『ブギーポップは笑わない』『パンドラ』『歪曲王』『Boogiepop Phantom』『さびまみれのバビロン』 県立深陽学園の1年生。自身を含む、あらゆる「生」への根深い憎悪を内包し続けた存在。それのみであれば彼は普通の人間として生きていく筈だったが、マンティコアに出会う事でその道は大きく歪む。 マンティコアの“簡単に人を殺せる”という性質に魅了され、普通の人間でありながらマンティコアに協力を申し出る。ともに行動し続ける事で、最終的にはマンティコアの方が彼なしでは生きていけない状態となっていた。 学園内部に根付きながら、ブギーポップや凪の捜査力を持ってしても正体を隠し続けており、正体を自ら明かす際にも、凪のほんの僅かな隙を看破し戦闘不能にしている。 彼にとってマンティコアは愛着も何もない道具のような存在であったが、最後はマンティコアを守る意思を見せ、エコーズの攻撃からかばって死亡する。なお、ブギーポップが探していた世界の敵「人を喰うもの」はマンティコアではなく彼の事を指す。これはマンティコアの捕食が自身の生存条件と結びついていたのと異なり、"終点"という発想のないまま、ただただ人を殺し続ける彼の性質に基づいて付けられた呼び名である。 人の身のまま怪物を超えた無限の殺人欲求の塊。それが彼である。 紙木城 直子(かみきしろ なおこ) 声 - 諏訪彩花(第2作)/ 演 - 三輪明日美登場作品:『ブギーポップは笑わない』『夜明けのブギーポップ』『Boogiepop Phantom』『ヴァルプルギスの後悔』 県立深陽学園の3年生。竹田啓司のクラスメイトであり、凪の親友でもある。 親切で人の気持ちを理解しようとする明るい性格だが、惚れっぽい恋多き一面を見せたりもする。本人に自覚はないが、相手の考えを読み取る能力を持っており、言語を持たないエコーズとも意思の疎通を自然に行っていた。 マンティコアを探し求めていたエコーズを学校内に匿っていたが、同じく学校に潜んでいたマンティコアに殺害される。田中志郎に好意を寄せていた。 『Boogiepop Phantom』では凪の回想の中で登場。 『ヴァルプルギスの後悔』においての凪とヴァルプルギスの最後の戦いの最中、凪との邂逅を果たし、彼女に最後の言葉を残す。これは魔女同士の戦いにおいて最終局面の趨勢を決める事となった。 田中 志郎 (たなか しろう) 声 - 市川蒼(第2作)/ 演 - 笠原秀幸登場作品:『ブギーポップは笑わない』『歪曲王』『溶暗のデカダント・ブラック』『メタル・グゥルー』 真面目な性格の少年で弓道部のエース。二年生。紙木城直子に告白されるも、その好意を受け止めるべきかどうか悩んでいた。直子の死亡後も自らの中の歪みを抱え込んでいた。最初、直子からの告白呼び出しを上級生からのシメ上げだと勘違いするなど、少々天然と思える性格を見せた。 歪曲王の本体であり、外伝作品『メタル・グゥルー』にも登場している。歪曲王はその行動原理から「世界の敵」とはならず、また本編中では数少ない「自動的」な存在の一人である。 人の精神を"指さす"事で隠された「歪み」を引き出し、別世界に吹き飛ばす事も可能とする能力を持ち、効果範囲は一度に数百人にも及ぶ。 木村 明雄(きむら あきお) 演 - 沢木哲登場作品:『ブギーポップは笑わない』『ジャックポットの匙』 県立深陽学園の生徒。初登場時高校二年生。素行もあまり良くなく、周りから浮いていた生徒であったが、似た存在であった直子とよく一緒につるんでいた。直子に対して自覚すらしていない特別な感情があったようである。数年後、懐かしくなって学校を訪れた時に、エコーズやマンティコアの戦闘の爪痕を目撃する。 木下 京子(きのした きょうこ) 声 - 田村ゆかり / 佐藤亜美菜 / 演 - 馬場喬子登場作品:『ブギーポップは笑わない』『VSイマジネーターPart2』『Boogiepop Phantom』 県立深陽学園の生徒。初登場時高校二年生。末真和子の友人で、マンティコアが作った薬物を摂取していたが、霧間凪によって止められた。『VSイマジネーターPart1』では衣川琴絵に末真和子を紹介するが、本人は出てこない(『VSイマジネーターPart2』で彼女と思しき人物が衣川琴絵の事で和子に謝る場面がある)。 草津 秋子(くさつ あきこ) 声 - 清都ありさ(第2作)/ 演 - 黒石えりか登場作品:『ブギーポップは笑わない』 県立深陽学園の生徒。早乙女正美に好意を寄せていたが、正美とマンティコアに利用され、薬物によりスレイヴ化してしまう。 霧間 誠一(きりま せいいち) 声 - 川田紳司(第2作) 作家。霧間凪の父親。 彼の著書を読んだ人間がMPLSとして覚醒する危険性があるとして、モ・マーダーによって殺害される。「社会の敵第一人者」を自称しており、生前にまだ子供だった水乃星透子との対話をしていて、彼女に大きな影響を与えた。 本人は小説家として作品を読んで貰う事を望んでいたが、彼の作品で読者に大きな影響を与えたのは全てそれとは異なるジャンルであった。作家ではあるが当人はそこまで言葉の力を信じてはいない。しかし、作中においても霧間誠一の文章を引用するものは多く、モ・マーダーのようにその言葉によって更に間接的な影響を受けるものもいる。 関連作品のほぼ全てに著書の名前が登場するだけではなく、姉妹作の『戦地調停士シリーズ』にも異世界からの漂流物として著書が登場する。
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