「ほくろ」の物語とは? わかりやすく解説

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「ほくろ」の物語(第250夜 - 第269夜)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/25 10:08 UTC 版)

千夜一夜物語のあらすじ」の記事における「「ほくろ」の物語(第250夜 - 第269夜)」の解説

バートン版「アラジン・アブ・アル・シャマトの物語(第249夜‐第269夜)」 東洋文庫版「アラーッ・ディーン・アブーッ・シャーマートの物語(第249夜‐第269夜)」 昔、カイロの町に、シャムセッディーンという名の町一番の豪商がいたが、結婚40年たっても子どもができず、夫婦仲悪くなっていた。シャムセッディーンは「胡麻」という遊び人仲買人相談したところ、胡麻シナ産蓽澄(ひつちょうか)の煮詰めた糖2オンスイオニア大麻の濃いエキス1オンス、生の丁子1オンス、セレンディプ産赤い肉桂1オンス、マラバル産白い小荳蔲(しょうずく10ドラクム、インド産生姜5ドラクム、白胡椒5ドラクム、唐辛子5ドラクム、インド大茴香ういきょう)の星型漿果しょうか)1オンス立麝香草(たちじゃこうそう)半オンス蜂蜜麝香5粒、魚卵1オンスから秘薬作り、シャムセッディーンがそれを服用したところ、たちまち妻が妊娠した生まれた男の子は、両頬と左の尻にほくろがあったので、「アラエッディーン・ほくろ」と名づけられた。両親邪視恐れ、ほくろを地下室に住まわせ、一流学者あらゆる学問教えさせた。 ほくろが14歳になったとき、シャムセッディーンは、世間跡継ぎがいないと思われていて、死んだ場合財産を国に取られかねないことを恐れ、ほくろを表に出すことにした。お披露目の会で、「両刀使いマハムード」はほくろに目を付け子どもたち使いほくろに旅の経験がないことをからかわせ、旅に出るよう仕向けた。ほくろは旅を決意し両親に無理を言って隊商組んでもらった。シャムセッディーンはラクダ曳きの親方カマル老人に旅の安全を託した。 ほくろの隊商カイロを立つと、両刀使いマハムードもすぐに隊商組んで後を追いかけ、ほくろに言い寄ったが、カマル老人マハムード魔手からほくろを守った一行ダマス、アレプと商売の旅を続けたが、アレプを立った後、両刀使いマハムードは、ほくろを宴会誘い、ほくろはカマル老人反対にかかわらず宴会行った宴会テントで、両刀使いマハムードがほくろにキスをしようとし、言い寄ったため、ほくろはあわてて逃げ帰った。ほくろは驚き一刻も早く両刀使いマハムードから離れようと、カマル老人反対にかかわらず、他の隊商別れ自分隊商だけバグダードに向け出発したバグダードまであと少しという所まで来たとき、ほくろは「美しい朝バグダード見たい」とバグダードの外に野営すると言い出しカマル老人の「ここはの谷という盗賊の出る場所なので、一刻も早くバグダードに入るべきだ」という忠告聞かず野営した隊商盗賊襲われ、ほくろ以外全員殺された。失意のほくろは一人バグダード逃げ延び市内の泉の所で眠った。ほくろは両刀使いマハムード助けられたが、夜になると再び逃げ出した。 ほくろが夜のバグダードさまよっていると、「解除人」を探している男とその父に出会った解除人とは、夫が妻を離婚した場合2回目まではすぐに復縁できるが、3回目離婚の場合は一旦妻が別の男と結婚し一夜過ごしてその男離婚しない限り復縁できないというイスラム教え従い3回目離婚の後一時の夫となる者のことであった。ほくろは解除人引き受け、男の元妻のゾバイダと一夜を過ごすことになったが、互いに本当に好きになってしまい、翌朝離婚をしないと言い出した違約金1万ディナールを払わなければならないことになったが、法官(カーディー)は若い男好きだったため、ほくろが流し目を使うと、違約金支払い10日待ってもらえることになった。ほくろは、10日猶予期間を、金の当てもないまま、ゾバイダと愛し合い過ごしたそんな中、ある夜ゾバイダが歌を歌っていると、修道僧変装した教王カリーファ)ハールーン・アル・ラシードと大臣ジャアファル・アル・バルマキー、御佩刀持ちマスルール詩人アブー・ヌワース4人組が歌に誘われやって来て事情聞き1万ディナール渡してあげようと言い、宴を楽しみ翌朝去って行った。しばらくすると、アビシニア少年サリーム率いられ隊商が、シャムセッディーンからの手紙と5万ディナール分の商品とゾバイダへの贈り物持って現れた。手紙には、違約金1万ディナール払えるよう、父シャムセッディーンが隊商遣わしたと書いてあった。ほくろは違約金払ったが、元夫はゾバイダを失った悲しみ死んでしまった。 その夕方、再び教王率いられ4人組修道僧変装してやって来た。ほくろは、1万ディナール渡してくれなかったので不機嫌であったが、ゾバイダは歌を歌い宴を盛り上げた詩人アブー・ヌワースはほくろに、カイロまで45日かかるのに、なぜ隊商がすぐに来たと思うかと尋ね、あの隊商は実は教王遣わしたのだったと悟らせた。教王はほくろを重用しバグダード商人会頭にし、さらに、掌酒子の長、内務卿昇任させた。ほくろは、任務忠実に果たしたある日教王は、ほくろに女奴隷を贈ることにし、ジャアファル奴隷買ってくるように命じた。ヤサミーン(ジャスミン)という女奴隷が競売掛けられたとき、カーレドという名の貴族息子14歳になる「ぶくぶくでぶ」という醜い肥満の子と、ジャアファル競り合いになり、ジャアファル競り勝ち、ヤサミーンはほくろのものとなった。 「ぶくぶくでぶ」があまりに悲しんだため、「ぶくぶくでぶ」の母は、ヤサミーンを奪い取ることを考え老婆雇った老婆は「のアフマード」の母で、牢にいるのアフマードを助けてくれたらヤサミーンを奪うと言った貴族カーレドは教王のアフマードを助けることを願い出教王のアフマードを警察長官に任命したのアフマードは、教王宝物である琥珀トルコ石連ねた数珠ルビー柄頭の剣、玉璽黄金ランプの4品を盗み黄金ランプ自分の物にし、残り3品はほくろの屋敷埋めた。宝がなくなったことに気付いた教王激怒し警察長官ののアフマードに宝の捜索命じた。宝の内3品はほくろの屋敷で見つかり、ほくろは捕らえられ死刑になるが、警吏の長が、別の死刑囚をほくろの替え玉にし、ほくろをアル・イスカンダリア(アレクサンドリア)に逃がした。ほくろの妻ゾバイダは警吏の長にかくまわれるが、女奴隷ヤサミーンは貴族カーレドのものとなり「ぶくぶくでぶ」に与えられるが、「ぶくぶくでぶ」との関係を拒み台所係の女奴となった。 ヤサミーンはほくろの子を身ごもっており、生まれた子は男の子アスラーン名づけられた。アスラーン2歳のとき、カーレドは美しアスラーン気に入り養子とし、一流学者につけ大切に育てたアスラーン14歳のとき、酒場のアフマードと偶然出会い黄金ランプ持っているのを見たアスラーン教王と話す機会得て直訴し、教王のアフマードを調べさせる黄金ランプ見つかったので、のアフマードは死刑になった警吏の長は、実はほくろはアル・イスカンダリアで生きている教王申し上げたので、教王はほくろを連れてくるよう言った。 アル・イスカンダリアに行ったほくろは、ある店を買い取り商売始めたが、その店のに紅瑪瑙お守りがあった。ある日、ある船長がその紅瑪瑙お守り10万ディナールで買うことになり、ほくろは代金受け取りに船まで行ったが、そのまま船は出港しキリスト教国のジェノア行ってしまった。ほくろは教会下働きをすることになるが、教会ジェノア国王の娘であるホスン・マリアム王女来て、紅瑪瑙王女のものであり、魔法でほくろの美しさ知り、ほくろに会うために魔法の力でほくろをジェノアまで引き寄せたと言った。ほくろが帰りたいと言うとマリアム王女魔法空飛ぶ寝台出し2人寝台乗って一瞬でアル・イスカンダリアに着いた。そこに警吏の長が来たので、3人で空飛ぶ寝台乗り途中カイロ寄り、父シャムセッディーンと母を乗せ、5人でバグダード着いた。 ほくろは教王から許され重職得た。ほくろは、このような思議原因となった両刀使いマハムード感謝し警察長官に任命した。ほくろは、ゾバイダ、ヤサミーン、ホスン・マリアムの3人の妻に囲まれ幸せ暮らした類似の話若者ヌールと勇ましいフランク王女の物語

※この「「ほくろ」の物語(第250夜 - 第269夜)」の解説は、「千夜一夜物語のあらすじ」の解説の一部です。
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