特別急行列車 特急電車

特別急行列車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/18 15:36 UTC 版)

特急電車

阪和線の前身である阪和電気鉄道時代より同路線では特急や超特急といった無料の速達列車が運行されていた。同社が南海鉄道山手線を経て1944年(昭和19年)5月に国有化された時点ではそれらはすべて急行となり、それらも戦時中にいったん廃止されるが、1946年12月改正で準急が、1949年3月改正で急行が復活し、1950年10月改正で流電こと52系電車を使用した特急が復活した[9]。これらの列車は他の国鉄特急とは制度的に別種の列車で料金不要の列車であり、また国電区間で初めて設定された特急であったことから、阪和線の特急は特急電車と呼ばれ他と区別された[9]

しかし、1950年代後半になってくると他線区でも電車による優等列車が走るようになり、1958年には電車による有料特急「こだま」の運行開始が予定されていたのと、同年には阪和線においても気動車による有料準急「きのくに」が運行を開始したため、阪和線の準急電車・急行電車・特急電車は1958年(昭和33年)10月の称号改正で特急電車が快速列車、急行及び準急電車が直行列車に改められた[10]

私鉄の特別急行列車

私鉄では南海鉄道(現在:南海電気鉄道)1926年(大正15年)12月3日に、初めてこの名前の列車を運転したといわれている[11]。また、料金を別途必要とする有料制の特急列車については、近畿日本鉄道1947年(昭和22年)に名古屋 - 上本町間において運転を開始した[注釈 13] のが最初である。

利用するためには、鉄道会社によってJRと同様に乗車券のほかに特急料金(またはそれに類した追加料金)が必要なものと、乗車券だけで利用できるもの、および座席指定車と料金不要の自由席車の両方を連結したものの3種類がある。

また、私鉄にはオリジナルの列車種別が設定されていることも多く、用途や行先を冠することで、複数の「特急」(例:名鉄の場合ミュースカイ・快速特急・特急)が設定されているケースも少なくはない。また、近年では、ラッシュ時に「通勤ライナー」的な性格の列車が運転されているケースも多い。

有料特急列車

JR線へ相互直通運転をする特急列車の一例(東武鉄道)

種別としての性格は、東武鉄道など特別急行料金を徴収するJRの特急列車と同等のものと、名古屋鉄道京浜急行電鉄京阪電気鉄道など、本来特別急行料金は設定していなかったが、座席指定料として運賃とは別に料金を徴収するようになったものとがある。

JRと同様に、高速性、車内設備などが他の種別に使用している車両に比べて優れている特急用の専用車両が使用されており、差別化を図っている。一部の私鉄や第三セクター鉄道には、JR線から特急列車が乗り入れている(一部は相互直通運転を実施)。

なお、事業者によっては料金不要車両を併結する列車も運行されているが、これについては次項「#有料車両・料金不要車両連結列車」を参照。

自社の専用車両を用いて運行する列車

北海道地方
運行事業者 愛称 運行路線(通過駅あり) 備考
×定山渓鉄道 ×むいね
×もみじ
×しらかば
×みどり
×定山渓鉄道線 1961年10月廃止。
『むいね』『もみじ』は下り、『しらかば』『みどり』は上り列車[12]
東北・関東地方
運行事業者 愛称 運行路線 備考
ブランド名・通称 列車愛称など 通過駅あり 各駅に停車
会津鉄道 リバティ会津 会津線(一部各停) 500系「リバティ」で運行。
鬼怒川線・会津鬼怒川線・会津線内のみ相互利用の場合、乗車券のみで乗車可能。
※鬼怒川線は早晩のみ東武ワールドスクウェア駅通過。
野岩鉄道 会津鬼怒川線(一部各停)
東武鉄道 伊勢崎線日光線
鬼怒川線
鬼怒川線※
リバティきぬ
きぬ
けごん
リバティけごん

×きりふり
×しもつけ
伊勢崎線・日光線
鬼怒川線(きぬ)
×宇都宮線(しもつけ)
『リバティけごん』は500系「リバティ」、『きぬ』『けごん』は100系「スペーシア」
『きりふり』『しもつけ』は350系で運行。
1964-69年の間は1720系使用列車にD特急の列車種別を使用し、
1969-71年の間は1720系使用列車をA特急、1700系使用列車を
B特急と列車種別で区別した。
りょうもう
リバティりょうもう
伊勢崎線
桐生線(りょうもう)
佐野線(りょうもう)
『りょうもう』は200系・250系、『リバティりょうもう』は500系「リバティ」で運行。
スカイツリーライナー 伊勢崎線 特急ライナー
アーバンパークライナー 伊勢崎線・野田線
×フライング東上 ×東上本線 1956年頃無料化。1962年急行格下げ。1967年廃止。
西武鉄道 レッドアロー
ラビュー
スタジアムエクスプレス
ちちぶ
むさし
ドーム
池袋線
西武秩父線(ちちぶ)
西武狭山線(ドーム)
小江戸 新宿線
京成電鉄 スカイライナー スカイライナー 本線
成田空港線
列車種別もスカイライナーで、特急(無料)の上位に位置する。
×シティライナー 本線 列車種別もシティライナーで、特急(無料)の上位に位置する。
2015年12月5日定期運行廃止。
小田急電鉄 小田急ロマンスカー はこね
スーパーはこね
メトロはこね
さがみ
メトロさがみ

えのしま
メトロえのしま

ホームウェイ
メトロホームウェイ
モーニングウェイ
メトロモーニングウェイ
小田原線
江ノ島線(えのしま)
×多摩線
列車種別は特急ロマンスカー
『はこね』が付く列車は小田急箱根直通
『メトロ』が付く列車は東京メトロ直通
『ホームウェイ』は全線設定(多摩線は2016年3月廃止)
『モーニングウェイ』は多摩線以外に設定
東京地下鉄 千代田線(メトロ系)
小田急箱根 鉄道線(はこね系)
中部地方
運行事業者 愛称 運行路線 備考
ブランド名・通称 列車愛称など 通過駅あり 各駅に停車
富士山麓電気鉄道 フジサン特急
富士山ビュー特急
大月線 河口湖線 河口湖線区間のみ利用の場合は特急料金不要
長野電鉄 ゆけむり
スノーモンキー
長野線 列車種別はA特急、B特急およびS特急
かつてはC特急、D特急、E特急も存在した
富山地方鉄道 うなづき
くろべ
本線
アルペン特急
立山
本線
立山線
大井川鐵道 きかんしゃトーマス号 大井川本線 新金谷→家山→新金谷間の往復運転で折り返す家山駅では乗降不可
名古屋鉄道 名鉄特急 ミュースカイ 名古屋本線
常滑線空港線
犬山線広見線×各務原線
列車種別はミュースカイ
2008年12月27日改正以前は全車特別車の特急および快速特急
各務原線は2021年5月22日廃止
×(全車特別車特急)
×(全車指定席車特急)
×名古屋本線・×豊川線
×西尾線×蒲郡線
×常滑線・×空港線
×河和線×知多新線
×津島線
×犬山線・×広見線
×各務原線
×尾西線
×小牧線
列車種別は特急及び快速特急
1999年5月9日までは全車指定席車・座席指定券
1999年5月10日からは全車特別車・特別車両券(ミューチケット
2008年12月27日改正までに全廃
×パノラマDX ×名古屋本線
×常滑線
×河和線・×知多新線
×犬山線
列車種別はデラックス特急
券種はデラックス座席指定券
1992年11月24日廃止
近畿地方
運行事業者 愛称 運行路線 備考
ブランド名・通称 列車愛称など 通過駅あり 各駅に停車
近畿日本鉄道 近鉄特急 ひのとり 難波線奈良線
大阪線名古屋線
特色のある車両については車両愛称があるが、列車愛称は付与していない。
湯の山線の特急は2004年定期運行廃止。
しまかぜ 難波線・奈良線
京都線・橿原線
大阪線・名古屋線
山田線・鳥羽線・志摩線
伊勢志摩や吉野の観光地へ向かう旅客のための「観光特急」として運行。
特急券の他に専用の専用の車両券が必要となる。
青の交響曲 南大阪線・吉野線
南海電気鉄道 ラピートα
ラピートβ
南海本線 空港線
こうや
りんかん
南海本線
高野線
泉北ライナー 南海本線
高野線
泉北高速鉄道線
全区間の運行を南海に委託。
泉北高速鉄道
WILLER TRAINS
(京都丹後鉄道)
たんごリレー 宮福線
宮豊線
中国地方
運行事業者 運行路線(通過駅あり) 備考
×一畑電気鉄道 ×北松江線 1973年5月15日廃止[13]

国鉄・JRと直通運転を行う列車

国鉄・JRから私鉄路線への直通
運行事業者 愛称 運行路線 備考
JR東日本 富士山麓電気鉄道 富士回遊 富士急行線 JR東日本車両で運行
全列車が「あずさ」または「かいじ」と併結(臨時列車を除く)
富士急行線相互の利用は空席に限定される
JR東日本 伊豆急行 踊り子
サフィール踊り子
伊豆急行線 JR東日本車両で運行
JR東日本
JR東海
伊豆箱根鉄道 踊り子 駿豆線 JR東日本→JR東海→伊豆箱根鉄道の直通運転
JR東日本車両で運行
駿豆線内は2021年3月12日までは快速、以降は特急
駿豆線相互の利用は2021年3月12日までは自由席、以降は空席に限定される
JR東日本 えちごトキめき鉄道 しらゆき 妙高はねうまライン JR東日本車両で運行
妙高はねうまライン相互の利用は自由席に限定される
JR東海
JR西日本
伊勢鉄道 南紀 伊勢線 JR東海→伊勢鉄道→JR東海→JR西日本の直通運転
JR東海車両で運行
特急料金のみ設定。グリーン料金の設定なし
伊勢線内相互の利用は自由席に限定される
JR西日本 IRいしかわ鉄道 サンダーバード
能登かがり火
花嫁のれん
IRいしかわ鉄道線 JR西日本(「サンダーバード」のみ)→IRいしかわ鉄道→JR西日本の直通運転
特急料金のみ設定
グリーン料金の設定なし
「花嫁のれん」は特定日に運行
×JR四国 ×阿佐海岸鉄道 ×うずしお
×剣山
×むろと
×阿佐東線 阿佐東線内は普通列車。
1999年うずしおの系統分割に伴いむろとに乗り入れ変更。2001年むろと乗り入れ廃止。2008年剣山の乗り入れ廃止。2009年再開。2011年剣山の乗り入れ廃止。
私鉄から国鉄・JR路線への直通
運行事業者 愛称 運行路線 備考
JR東海 小田急電鉄 ふじさん 小田原線 JR御殿場線直通。
×国鉄
×JR東海
×JR西日本
×名古屋鉄道 ×北アルプス ×名古屋本線・×犬山線 名鉄→国鉄→地鉄の直通運転。全区間名鉄車使用
国鉄分割民営化後は名鉄→JR東海→JR西日本の直通運転
地鉄直通は1984年7月1日廃止。JR西日本直通は1990年3月10日廃止。JR東海直通は2001年10月1日廃止。
×富山地方鉄道 ×本線・×立山線
相互直通
運行事業者 愛称 運行路線 備考
JR東日本 ↔︎ 東武鉄道 スペーシア日光
スペーシアきぬがわ
日光線
鬼怒川線
JR西日本 ↔︎ WILLER TRAINS
(京都丹後鉄道)
はしだて 宮福線
宮豊線
JR所有車両は電車、京都丹後鉄道車両は気動車と、乗り入れ車両種が異なる。
JR西日本 ↔︎ 智頭急行 スーパーはくと
スーパーいなば
智頭線 JR西日本→智頭急行→JR西日本の直通運転
智頭急行車両の管理をJR西日本に委託
×JR西日本
JR四国
↔︎ 土佐くろしお鉄道 ×南風
しまんと
あしずり
中村線
宿毛線
土佐くろしお鉄道所有車両の管理をJR四国に委託。他はJR四国車両を使用
「南風」の直通(JR西日本→JR四国→土佐くろしお鉄道直通運転)は2020年3月14日廃止
×JR東日本
×JR西日本
↔︎ ×北越急行 ×はくたか ×ほくほく線 JR東日本↔︎北越急行↔︎JR西日本の直通運転。
北越急行所有車両の管理をJR西日本に委託。
JR東日本の車両は2005年で撤退、2015年3月13日廃止。

有料車両・料金不要車両連結列車

京浜急行電鉄(土休日昼間の指定列車)と名古屋鉄道(「ミュースカイ」を除く)と南海電気鉄道(「サザン」「天空」のみ)および京阪電気鉄道(8000系3000系)では、有料車両と料金不要車両の両方を連結する列車が運転されている。この場合、有料車両については専用車両で指定席、料金不要車両については一般車両で自由席となっている。

この4事業者に加え、阪急電鉄でも京都本線の特急・通勤特急・準特急の一部車両に指定席を導入する予定がある[14]

運行事業者 愛称 運行路線 備考
ブランド名・通称 列車愛称など 通過駅あり 各駅に停車
京浜急行電鉄 ウィング・シート ×ラ・メール号
×パルラータ号
×快速特急南房総号
京急本線 久里浜線 列車種別は「快特」。指定列車の2号車のみ座席指定。乗車駅が指定されており、一部停車駅からのみ発売。
名古屋鉄道 名鉄特急 名古屋本線・×西尾線
常滑線・空港線・河和線
津島線
犬山線・×広見線
豊川線
知多新線
尾西線
列車種別は「特急」および「快速特急」。ミューチケットを必要とする特別車両を「特別車」、それ以外を「一般車」と呼称。
特別車はリクライニングシート、一般車は通常転換クロスシート車または転換セミクロスシート車、およびロングシート車のいずれか。
広見線・西尾線は2023年3月18日廃止
南海電気鉄道 サザン 南海本線 和歌山港線 指定席車はリクライニングシート車であるが、自由席車は通勤形のロングシート。
天空 高野線 展望車のみ座席指定。
京阪電気鉄道 京阪特急 洛楽(快速特急) 京阪本線
鴨東線
列車種別は「快速特急」(快速特急「洛楽」)・「特急」・「快速急行」。座席指定車「プレミアムカー」はリクライニングシート、自由席車は転換セミクロスシート車。特急専用車8000系は、これに加えて2階建て車両「ダブルデッカー」(自由席)も連結している。

料金不要の「特急」

他の列車種別より停車駅が少ないもの、いわゆる最速達列車として「特急」を運行している事業者も存在する。そのため、他種別の列車と同じく通勤形車両を用いるのが一般的である。ゆえに、このタイプの「特急」は JR における「特別快速」または「新快速」(前述した国鉄阪和線における特急電車と類似、いわゆる普通列車の一種)と同義の種別であると考えることができる(「急行列車#料金不要の「急行」」も参照)が、一部の私鉄には快速に相当する種別を「特急」として、その上に「快特(快速特急)」といった、さらに上位の種別を設定している事業者もある。しかし、競合する他事業者の鉄道路線がある場合には、料金不要の列車といえども車内設備や性能の優れた専用車両を充当することがある。

こうした例は、東海道線横須賀総武快速線と競合する京浜急行電鉄京成電鉄中央線快速と競合する京王電鉄、中京地区で東海道本線と競合する名古屋鉄道JR京都線JR神戸線と競合する阪急電鉄京阪電気鉄道阪神電気鉄道山陽電気鉄道鹿児島本線と競合する西日本鉄道に見られる。

  • 臨時列車を除く。
  • 表中の「派生種別」については特急の派生に限る。急行・準急など他の派生種別は各項を参照。
  • ×」表記のものはかつて(定期)運行されていた運行事業者・路線および派生種別。
  • 表中の「廃止日」は、原則として当該列車が設定されなくなったダイヤ改正日を示すが、一部は運行された最終日を記載しているものもある。
関東地方
運行事業者 運行路線 派生種別 備考
通過駅あり 各駅に停車
東武鉄道 ×伊勢崎線
×日光線
1948年6月運行休止。同年6月から8月まで進駐軍専用車。
1948年8月以降は有料・座席指定[15]
東上本線 ×特急
川越特急
従来の特急は2008年6月廃止[16]
2019年3月16日より川越特急を新設[17]
芝山鉄道 芝山鉄道線 快速特急
通勤特急
都営浅草線よりエアポート快特が直通するが
3社線内では種別を変更する。
北総鉄道 北総線
京成電鉄 本線
押上線
成田空港線
東成田線 快速特急
×エアポート特急
アクセス特急
通勤特急
東京都交通局
都営地下鉄
浅草線 エアポート快特
快特(快速特急)
×エアポート特急
アクセス特急
通勤特急
乗り入れ列車種別がそのまま援用されるが、エアポート快特以外は線内各停。
京浜急行電鉄 本線 久里浜線
空港線
逗子線
エアポート快特
快特(快速特急)
×通勤快特
×エアポート特急
×ハイキング特急
×週末特急
×海水浴特急
アクセス特急
通勤特急
快速特急、アクセス特急、通勤特急は
直通先の京成線内の列車種別で京急線内は案内上の表示のみ。
京王電鉄 京王線
高尾線
相模原線
×準特急 案内上,単に「新宿行き」と表示される列車を含め、京王新線は経由しない。
2022年3月12日のダイヤ改正で特急に統合[18]
東急電鉄 東横線 通勤特急 東京メトロ副都心線および東武東上線西武有楽町線池袋線へ乗り入れる。
大半の列車をFライナーと称するが、直通先での列車種別は特急ではない。
横浜高速鉄道 みなとみらい線
相模鉄道 本線
いずみ野線
相鉄新横浜線 通勤特急 JR線直通列車はJR新宿駅まで普通(各駅停車)、
新宿駅以北埼京線川越線内は各駅停車・快速・通勤快速

東急新横浜線東急東横線東急目黒線直通列車は、新横浜駅にみて、急行・各駅停車(東急目黒線直通列車のみ)に種別変更する。

中部地方
運行事業者 運行路線 派生種別 備考
通過駅あり 各駅に停車
×京福電気鉄道
福井本社
×越前本線 2000年廃止[19]
名古屋鉄道 名古屋本線
×豊川線
西尾線
×蒲郡線
×三河線
×挙母線
常滑線
空港線
河和線
×津島線
×尾西線
×犬山線
×広見線
×八百津線
×各務原線
×小牧線
知多新線 ×超特急 全車一般車特急(旧・全車一般席車特急、一般特急)
豊川線の一般特急は1969年7月5日廃止(正月臨時輸送は1999年まで継続)[20]
挙母線の一般特急は1973年3月3日廃止(廃線)[21]
三河線の一般特急1974年9月16日廃止[21]
八百津線の一般特急は同年翌9月17日改正以降に廃止[22]
津島線・尾西線の一般特急は翌1975年9月15日廃止[23]
小牧線(犬山 - 明治村口間)の一般特急の有料化時期不明[24]
蒲郡線の一般特急は1977年3月19日廃止[20]
犬山線・各務原線・広見線の一般特急は1977年3月19日廃止
(翌日改正で「高速」に変更)[25]
×瀬戸線 1977年3月19日廃止[26]
×知多鉄道 ×知多鉄道線
×常滑線
名古屋鉄道合併まで運行、合併後も運行継続(戦時中に廃止)[27]
×愛知電気鉄道
×豊橋線 ×超特急 名古屋鉄道合併まで運行、合併後も運行継続(戦時中に廃止)[27]
近畿地方
運行事業者 運行路線 派生種別 備考
通過駅あり 各駅に停車
×伊勢電気鉄道 ×本線 参宮急行電鉄合併まで運行、合併後も運行継続[28]
1938年12月に急行に統合
×関西急行電鉄 ×関西急行電鉄線
×大阪電気軌道 ×奈良線
×桜井線
1938年12月に急行に統合
×参宮急行電鉄 ×参急本線
×津線
×名古屋伊勢本線
×大阪鉄道 ×本線 1940年頃に運行(近鉄特急史
×近畿日本鉄道 ×大阪線
×奈良線
×難波線 1972年11月6日廃止
翌日改正から快速急行[28]
×奈良線
×橿原線
×京都線(旧奈良電)
近畿日本鉄道合併まで運行、合併後も運行継続
1964年8月2日廃止[28]
奈良電気鉄道#特急電車も参照
×奈良電気鉄道
×南海電気鉄道 ×南海本線 ×和歌山港線 2012年3月31日廃止
×南海本線
×高野線
1952年7月18日廃止
19日より有料化[29]
×阪和電気鉄道
×南海鉄道)
×本線
×山手線)
×超特急 南海鉄道時代に廃止
京阪電気鉄道 京阪本線
鴨東線
×K特急
快速特急
詳細は京阪特急を参照
×京津線 1934年設定(廃止時期不明)[30]
×新京阪線 ×超特急 新京阪鉄道。京阪神急行電鉄時代に一旦廃止[31]
阪急電鉄 京都本線 ×快速特急A
快速特急
通勤特急
準特急
2022年12月17日のダイヤ改正で快速特急Aを廃止し、快速急行を準特急に改称[14]
神戸本線 神戸高速線 通勤特急
準特急
S特急
S特急は山陽電鉄線内始発のみ
2022年12月17日のダイヤ改正で快速急行を準特急に改称[14]
宝塚本線 通勤特急 詳細は日生エクスプレスを参照
能勢電鉄 妙見線 日生線
×神戸電鉄 ×有馬線
×三田線
×神戸高速線 1998年3月21日廃止[32]
現在は特快速が最上位種別。
阪神電気鉄道 本線
×西大阪線
神戸高速線 直通特急
×西大阪線特急
区間特急
×夜間特急
S特急
山陽電気鉄道 本線 直通特急
×通勤特急
S特急
西代駅 - 須磨浦公園駅間の系統は各駅に停車。
東二見駅 - 山陽姫路駅間系統は通過運転を行う。
中国・九州地方
運行事業者 運行路線 派生種別 備考
通過駅あり 各駅に停車
一畑電車 北松江線
大社線
×通勤特急 転換クロスシート車両には「スーパーライナー」の愛称が付く。
大社線は土・日・祝のみ運行。
西日本鉄道 天神大牟田線 詳細は西鉄特急を参照

私鉄における特急のバリエーション

種別名 運行事業者 序列 運行路線 備考
通過駅あり 各駅に停車
通勤特急 京成電鉄 下位 本線
押上線
東成田線 3代目(2代目は特急より上位)
直通先(都営地下鉄京浜急行電鉄)でも案内表示のみ行われる
芝山鉄道 芝山鉄道線
×京浜電気鉄道 不明 本線 1925年頃運行[33]
東急電鉄 下位 東横線 東京地下鉄以北へ乗入れるが直通先での列車種別は特急ではない
横浜高速鉄道 みなとみらい線
相模鉄道 本線いずみ野線 いずみ野線の通勤特急は東急線直通列車のみ
阪急電鉄 千鳥 京都本線 3代目(2代目は特急より上位)
西院駅、大宮駅に停車するが淡路駅を通過する
下位 宝塚本線
神戸本線 神戸高速線
下位 ×本線 ×(阪急)神戸本線
×神戸高速線
×(阪神)本線
山陽電鉄の阪神・阪急乗り入れ
1991年4月改正でS特急に変更[34]
×山陽電気鉄道
×阪神電気鉄道
×一畑電気鉄道 下位 ×北松江線 ×大社線 [35][13]
区間特急 阪神電気鉄道 千鳥 本線 魚崎駅 - 香櫨園駅間各駅と今津駅、野田駅に停車するが西宮駅を通過する
×K特急 京阪電気鉄道 上位 ×京阪本線
×鴨東線
2008年10月18日廃止[30]
19日の改正で快速特急、特急に変更
なし ×京阪本線 ×交野線 2008年10月18日廃止、19日の改正で通勤快急「おりひめ」に変更[30]
S特急 山陽電気鉄道 千鳥 本線 山陽電鉄の阪神・阪急乗り入れ
山陽電鉄線内、西代駅 - 須磨浦公園駅間は速達運転を行い
特急よりも上位であるが、東二見駅 - 山陽姫路駅間は
各駅に停車するため下位となる。
阪神電気鉄道 上位 神戸高速線
阪急電鉄 同位 神戸高速線
アクセス特急 京成電鉄 上位 本線
押上線
直通先(都営地下鉄、京浜急行電鉄)でも案内表示のみ行われる
川越特急 東武鉄道 なし 東上本線 2019年3月16日新設[17]
ロング・クロスシート転換可能シート車両のみに限定運用される。
×ハイキング特急 京浜急行電鉄 上位 ×本線
×逗子線
×久里浜線
1965年秋廃止
×週末特急 上位 1968年6月廃止
×海水浴特急 上位 1973年廃止
×西大阪線特急 阪神電気鉄道 千鳥 ×本線
×西大阪線
尼崎駅に停車するが御影駅、芦屋駅を通過する
1974年11月廃止
×夜間特急 下位 ×本線 1959年頃設定(廃止時期不明)

このほか、「特急」に類似する種別としては以下のようなものがある。詳細は各記事を参照。

路面電車の特急運転

特急表示板を掲示した名古屋市電

名古屋市電気局名古屋市電)では戦時中、他の市電と同じく節電目的で一部の停留場を通過する急行運転を1940年より実施していたが、1943年から1945年の間には通過停留場をさらに増やした特急が設定されていた。


注釈

  1. ^ 例外ではあるが2015年3月のダイヤ改正時点でも有料特急の所要時間が通勤快速と同等の路線がある(JR 京葉線 特急/東京 18:00 発→蘇我 18:33 着 所要時間 33 分 、通勤快速/東京 18:16 発→蘇我 18:49 着 所要時間 33 分)。また、特急停車駅の「海浜幕張駅」を通勤快速は通過するのも異例である[1]
  2. ^ 私鉄では速達列車は料金徴収の有無を問わず優等列車として扱われることもあるが、料金不要列車も優等列車の範疇に含めるかどうかは事業者によって異なり、京王電鉄のように料金不要列車には速達列車であっても優等列車という表現を用いない事業者もある(優等列車#私鉄も参照)。なお、料金徴収の特急列車が運行されている会社は、料金不要の最速種別は「快速急行」や「急行」となる。
  3. ^ なお、鉄道ファン1991年12月号のキハ80系・キハ181系の記事によると、当時の時刻表の編成図には、一等車は「ロ」、二等車は「ハ」、食堂車は「シ」と記載されていたため、編成は「ハ・ハ・ハ・シ・ロ・ハ」となり、「はっ、はっ、はっ白歯」と駄洒落めいた表現で編成内容を覚えることができたとされる。
  4. ^ 電源・荷物車込みとなるため車号番号としては14号車までとなる。
  5. ^ 「はやぶさ」自体は厳密には20系客車時代にも15両編成にもなったが、1両の長さが標準的なナハネ20形車両では20.5mであるが、1985年当時使用の24系25形で標準となるオハネ25形車両であると21,3mとなることから。
  6. ^ なお「彗星」の末期は多客時でも6両編成であった。
  7. ^ なお、「やまびこ」・「つばさ」の東京駅 - 福島駅間の17両編成でも車両の両数上同数となるが、E2系電車E3系電車E5系・H5系電車E6系電車の先頭車両の差により、「はやぶさ」・「こまち」となる。
  8. ^ 185系15両編成「踊り子」は1981年10月の列車設定当時より2021年3月13日改正まで在来線電車特急列車では最長だった。
  9. ^ 「みずほ」については「こだま」登場以降だが、運行当初は在来形車両での運行であるためこれに含める。
  10. ^ 例えば、「あさかぜ」は薄水色、「さくら」は桃色、「はやぶさ」は黄色、「みずほ」は水色で文字が黄色。
  11. ^ ちなみに行先表示器上では「各駅停車(快速)/相鉄線内特急」表示。
  12. ^ JRでいう「快速」に相当する。なお、小田急電鉄小田原線内において料金不要の「急行」として走る常磐緩行線も同様の記載があるが、小田急線内準急となる列車には記載がない。
  13. ^ ただ、当時は名古屋線大阪線で軌間が異なっていたため、伊勢中川駅での乗り換えを要していた。近鉄において名阪間の直通運転が可能になったのは1959年12月のことである(近鉄特急史も参照のこと)。

出典

  1. ^ JTBパブリッシング 『JTB時刻表』2015年3月号 京葉線のページを参照。
  2. ^ 『鉄道旅行案内. 大正5年版』(国立国会図書館デジタルコレクション)
  3. ^ 『鉄道省年報. 大正12年度』(国立国会図書館デジタルコレクション)
  4. ^ a b c 『鉄道省年報. 昭和4年度』(国立国会図書館デジタルコレクション)
  5. ^ 決戦に備えて旅行を大幅制限(昭和19年3月15日 毎日新聞(東京) 『昭和ニュース辞典第8巻 昭和17年/昭和20年』p783 毎日コミュニケーションズ刊 1994年
  6. ^ 『鉄道省年報. 昭和5年度』(国立国会図書館デジタルコレクション)
  7. ^ PHP研究所 梅原淳『雑学3分間ビジュアル図解シリーズ 特急列車のすべて』p.78
  8. ^ 『貨物鉄道百三十年史(中巻)』日本貨物鉄道株式会社、平成19年(2007年)6月 平成19年(2007年)。 
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  11. ^ PHP研究所 梅原淳『雑学3分間ビジュアル図解シリーズ 特急列車のすべて』2010年7月 p.30 - p.31
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  13. ^ a b 今尾恵介、原武史(監修)『日本鉄道旅行歴史地図帳 11号 中国四国―全線全駅全優等列車』新潮社、2011年、56頁。ISBN 978-4107900456 
  14. ^ a b c 2022年12月17日(土)初発より阪急全線(神戸線・宝塚線・京都線)でダイヤ改正を実施 ~2024年に京都線で座席指定サービスを開始します~』(PDF)(プレスリリース)阪急電鉄株式会社、2022年10月12日。 オリジナルの2022年10月12日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20221012051939/https://www.hankyu-hanshin.co.jp/release/docs/dd2e3f9dbc4759095b47e378f4d54e59336a79ac.pdf 
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