性格 性格の概要

性格

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人格心理学と呼ばれるパーソナリティの心理学における研究では、行動の違いの根底にある傾向を説明しようと試みる。性格を研究するために、生物学的、認知的、学習的そして伝統に基づく理論、さらに精神力学的、人文主義的なものを含む多くのアプローチがとられてきた。パーソナリティ心理学は最初にそれを唱えた理論家ごとに分けられており、ジークムント・フロイトアルフレッド・アドラーゴードン・オールポートハンス・アイゼンクアブラハム ・マズローカール・ロジャースらによって提唱されたいくつかの有力な理論がある。

測定

性格はさまざまな検査を通じて判断される。性格は複雑な概念であるために,性格検査の性格や尺度の次元は様々なものがあり,しばしば十分に定義されていない。性格を測定する2つの主要なツールは,客観的検査と投影的測定である。そのような検査の例としては、ビッグファイブインベントリ(BFI)、 ミネソタ多面人格目録(MMPI-2)、 ロールシャッハ・テスト 、 神経症性人格アンケート・KON-2006 [3]、そしてアイゼンクの性格アンケート(EPQ-R)がある。これらのテストはみな、テストを正確にする2つの要因である信頼性と妥当性の両方を備えているため、有益である。「各項目は基本となる特性構成体によってある程度影響されるべきであり、すべての項目が同じ向きを向いている(言葉で表現されている)かぎり、正の相互相関のパターンが生じる」[4]。心理学者が使用している最近の測定法で、よく知られていないものは16PFであり、それはキャトルの16因子パーソナリティ理論に基づいて性格を測定する。心理学者はまた、精神疾患を診断し予後および治療計画を支援するために、臨床測定法としてもそれを使用する[5]ビッグファイブは、心理学者が入手できる最も正確な情報を得ることができるように、性格のさまざまな要因にまたがる基準を持っているため、最もよく使われてる測定法である。

性格はしばしば因子分析によって大規模アンケートから統計的に抽出された因子や次元に分割される。  2つの次元にすると、多くの場合、1960年代にアイゼンクによって最初に提案されたように、内向性-外向性と神経症(情緒的に不安定-安定)の次元が使用される[6]

ビッグファイブ

性格はしばしば、 ビッグファイブと呼ばれる統計的に求められた5つの因子に分けられる。これは5つの因子はそれぞれ、開放性、 誠実性、外向性、協調性、神経症傾向(または情緒安定性)である。 ビッグファイブは一般的に長期にわたって安定しており、その分散の約半分は環境の影響ではなく、人の遺伝に起因している[7][8]。   

成人時の幸福と外向性の関係が子供にも見られるかどうかを調査した研究がいくつかある。 これらの知見は、うつ病の出来事を経験する可能性が高い子供を特定し、そのような子供に影響する可能性が高い治療を開発するのに役に立つ。 研究によると、子供と大人に関わらず、環境要因とは対照的に遺伝が幸福度に大きな影響を与えることが示されている。 性格は生涯を通じて安定しているわけではないが、子供の頃は特に速く性格が変化するため、子供の性格構造は気質と呼ばれている。 気質は人格の前駆体と見なされている[9]。マクレアとコスタのビッグファイブモデルは成人の性格特性を評価するが、EAS(感情、活動、社交性)モデルは子供の気質を評価するために使用される。 このモデルによって、子供の感情、活動、社交性、内気のレベルが計測される。 性格理論家は、大人のビッグファイブモデルに似た気質EASモデルを考慮している。ただし、これは上記の性格と気質の概念のが混同している可能性がある。 調査結果によると、高レベルの社交性と低レベルの内気さは大人時の外向性と同等であり、子供時代の高レベルの生活満足度と相関している。

別の興味深い発見は、外向的な行動と肯定的な感情との間に見られる繋がりである。 外向的な行動には、おしゃべり、断定的、冒険的、発信的、演技的といった要素が含まれている。 この研究においては、肯定的な影響は、幸せで楽しい感情の経験として定義され[10]、人の気質に反する方法で行動することの効果に関して調査された。 つまり、この研究が焦点を当てたのは、内向的(内気で、社会的に抑制しており、攻撃的でない)な人が外向的に振る舞うこと、そして外向的な人が内向的に振る舞うことの利点と欠点である。 内向的な人は外向的に振る舞った後に、ポジティブな感情を多く経験したが[10]、外向的な人は内向的に振る舞うと低レベルのポジティブな感情を経験し、自我消耗に苦しんだとされる。 自我消耗、または認知疲労は、自身が持つ内的性質に反する方法で公然と行動するために自身のエネルギーが消耗してしまうことである。 人々が自身の性格と対照的な振る舞いで行動するとき、その人達は、すべてではないにしても、認知に使用するエネルギーのほとんどを、この変わったスタイルの行動と態度の調節に使う。この相反する行動を維持するために利用可能なエネルギーがすべて使われているため、結果として、重要なそして難しい決定を下したり、将来の計画を立てたり、感情を制御または調節したり、他の認知的課題に効果的に対処したりするために、いかなるエネルギーも使うことができなくなってしまう[10]

なぜ外向的な人の方が内向的な人よりも幸せになる傾向があるのか、という疑問が提起されている。この違いを説明しようとしているのは、道具理論と気質理論の2種類である[11]。道具理論では、外向的な人は結局、よりポジティブな状況下でいられるような選択をし、ポジティブな状況に対して内向的な人よりも強く反応することを示唆している。気質理論では、外向的な人は一般的にポジティブな感情をより強く経験するような気質を持っていることを示唆している。ルーカスとベアードは、外向性に関する研究の中で、道具理論を統計的に有意に支持する結果は得られなかったが、外向性の人は一般的にポジティブな感情をより高いレベルで経験することを発見した[11]

外向性と幸福感の相関関係の原因となっている媒介要素のいくつかを明らかにするための研究が行われている。自尊心自己効力感はそのような媒介要素である。

自己効力感とは、個人的な基準に沿って実行する能力、所望の結果を生み出す能力、そして人生の重要な決定を下すために何らかの能力を持っているという感覚に関するその人の信念のことである[12]。自己効力感は、外向性と主観的幸福の人格特性に関連していることが判明している[12]

しかし、自己効力感は、外向性(および神経症)と主観的幸福との関係を媒介しているが、それは部分的である[12]。このことは、主観的幸福と性格特性との関係を媒介する他の要因が存在する可能性が高いことを示唆している。自尊心も同様の要因である可能性がある。自分自身と自分の能力に自信を持っている人ほど、主観的幸福度が高く、外向性が高いようである[13]

他の研究では、もう一つの可能性のある媒介要素として、気分維持という現象が調べられている。気分維持とは、曖昧な状況、つまり個人によってポジティブな感情とネガティブな感情のどちらかを生み出す可能性のある状況に直面しても、平均的な幸福度を維持する能力のことである。この能力は、外向的な人の方が強いことが分かっている。これは、外向的な人の幸福度が外部の出来事の影響を受けにくいことを意味している[14]。この発見は、外向的な人のポジティブな気分が内向的な人のそれよりも長く続くことを示唆している[14]

トルンカ(2012)は次のように述べている。「過去の実証研究では、神経症傾向と異なる感情の意味的知覚との関係が無視されてきた」。そして、この理由から彼の研究で示唆されているのは、「否定的な感情を与えられた10の誘意性……嫌悪感、怒り、悲しみ、恐怖、軽蔑、憎しみ、失望、嫉妬、羨望、罪悪感」である[15]

発生生物学モデル

TCI理論(Temperament and Character Inventory)といった現代的な性格の概念では、危険や報酬に対する基本的で反射的な反応を反映していると考えられる4つの基本的な気質が示唆されている。損害回避、報酬依存、新奇性追求、固執の4つの気質は、気質がそれぞれの距離の分類ではなく次元を反映しているとはいえ、四気質(胆汁質、多血質、粘液質、憂鬱質)の性格タイプという古代にあった概念に多少類似している。性格に対する因子に基づくアプローチでは、有意な差異を説明するモデルが得られているが、発生生物学的モデルは、基礎となる生物学的プロセスをよりよく反映していると主張されている。五因子モデルとは異なり、遺伝的、神経化学的、神経解剖学的にそれぞれの気質的特徴の原因となる相関関係が観察されている。

損害回避形質は、島状そして扁桃体の感覚ネットワークにおける反応性の亢進と関連しており、5-HT2受容体の末梢的結合の低下、GABA濃度の低下とも関連している。新奇性追求は、島状感覚ネットワークにおける活動の低下と関連しており、線条体の接続性が増加している。また、線条体におけるドーパミン合成能力の低下、中脳における自己受容体の利用可能性の低下とも相関している。報酬依存はオキシトシン系と関連しており、血漿オキシトシン濃度の上昇が観察され、視床下部のオキシトシン関連領域の量も増加している。固執は、線条体-mPFC結合の増加、腹側線条体-前頭前野-前帯状体回路の活性化の増加、およびノルアドレナリン作動性トーンの増加を示す唾液アミラーゼレベルの増加と関連している[16]


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