四向四果 大乗『涅槃経』に見る解釈

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四向四果

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/12/02 14:07 UTC 版)

大乗『涅槃経』に見る解釈

大乗経典の『涅槃経』四依品では、これらの声聞衆と凡夫人四依として挙げて、仏滅後の末世(すなわち末法)において正しく依るべき4種の人(四種人)としている。また、小乗二乗)を批判して形成されたのが大乗仏教であるが、『涅槃経』においては、これら二乗を大乗の菩薩と同視するのが特徴である。

  • 須陀洹・斯陀含は、もし正法を得れば正法を受持し、如来より法を聞けば書写・受持・読誦して他のために説く者で「すでに受記を得た菩薩」とする。
  • 阿那含は、世間法に執られず大乗を説き、相続して絶えず永く欲を離れ、臨終の日に畏怖を生ぜず、再び欲界に還らず、すでに受記を得て、「久しからず悟りを成じる菩薩」とする。
  • 阿羅漢は、菩薩の十地の境涯に住し、仏道を成ぜんと欲せば、いつでも成仏することができ、実は「如来と異なるところはない」とする。

脚注

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関連項目


注釈

  1. ^ 向と果の対(双)が4種(四双)あるため、総計で8種の段階にある人という意味で四双八輩という[1]

出典

  1. ^ a b c d e f g h i j k 中村元ほか(編) 『岩波仏教辞典』(第二版)岩波書店、2002年10月、422頁。 
  2. ^ 雑阿含経 29巻 799句 , "爾時,世尊告諸比丘……如上?。差別者:「有沙門果。何等為沙門果?謂須陀洹果、斯陀含果、阿那含果、阿羅漢果。」"
  3. ^ a b c 中村元ほか(編) 『岩波仏教辞典』(第二版)岩波書店、2002年10月、19頁。 
  4. ^ a b c d e f g h i j k l m n 四向四果(しこうしか)とは - コトバンク”. 朝日新聞社. 2017年7月18日閲覧。
  5. ^ 参考 : 藤本晃 『悟りの4つのステージ』サンガ、2015年
  6. ^ See, for instance, the "Snake-Simile Discourse" (Majjhima Nikaya 22)
  7. ^ 『ブッダ最後の旅』 中村元 岩波文庫 pp238-239


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